精一杯の山雅の証明 松本山雅FCvs大宮アルディージャ レビュー【2021 J2 第19節】+α
どーもお久しぶりです、すぴっちです。
柴田監督のラストゲームとなった、ホーム・大宮アルディージャ戦のレビューになります。
1. 試合結果、スタメン
[試合結果]
0-0、 引き分け
[フォーメーション、スタメン]
2. 山雅の狙い
今節の山雅は、攻守ともに”前へ前へ”の意識を強い、アグレッシブな戦い方を選択したように見えました。
2-1. ”全員”でのハイプレスでペースを掴め
まずは守備。大宮さんが最終ラインでビルドアップするときは、積極的にハイプレス＆ショートカウンターを狙っていました。
3TOPで中央のパスコースを消し、サイドに誘導。サイドに出たところをWBで潰す。中央に逃したら、ボランチが潰す・・・と。
2-2. ビルドアップは相手のアンカー脇を
次に攻撃。ビルドアップは、まず相手アンカー脇を狙っていたかなと。
両WBが高い位置を取ることで、相手SBをピン留めする
+ CF阪野が相手CB2人を引き寄せる
+ ボランチ2人が相手IH2人を引き寄せる
→ 結果：中盤に 2vs1を作り出す・・・と。
3. 試合の流れ
試合の流れをざっと振り返ります。
山雅は試合開始直後からハイプレスで相手ビルドアップに圧力をかけます。
1分ごろのシーンをピックアップ。河合のプレスに連動して、”全員”で圧力をかけボールを奪いました。
相手の出鼻をくじき、山雅のペースとなっていきました。
また、”ビルドアップ”も狙い通りにいった場面がちらほらと。
9:30ごろのシーンをピックアップ。大宮IHを引きつけてからアンカー脇にパス。河合がライン間でフリーで持つことができ、最終的にペナルティエリア前でのシュートに持っていけました。
前半は、どちらかというと山雅がゲームを支配していたと思います。
そして後半。山雅のプレスが弱まっていくにつれて、徐々に大宮がペースを掴み始めました。
55:20ごろのシーンをピックアップ。相手最終ラインに圧力をかけられず、DF裏を突かれました。この時間ぐらいから、大宮の#37松田を筆頭に左サイドから何度もピンチを作られました。
そして後半給水後あたりから、かなりオープンな展開に。しかし両者ともに得点奪えず。スコアレスドローでFinish。
4. 総括
結果だけ見れば、これで7戦勝ちなし。まだまだ泥沼です。しかし、今の山雅ができる最善の手を尽くしたゲームだったと思います。
大宮さんのシステムを踏まえて、どうやって山雅の強みを出すのか、どうやって相手の弱みをつくのかがよく練られていたかと。その甲斐あって、”狙い通り”開始早々主導権を握り、特に前半に何度もチャンスを作り出せました。
もちろん勝ち点3を取らなければ上を目指せませんが、このようなゲームを続けていけば自ずと結果がついてくる。そんな風に思えるゲームでした。
5. あとがき
[今日の大野くん]
勝ち無し＆複数失点が続いてか、ここ数試合調子が上がらない模様の大野くん。今日の見どころとしては「守備範囲の広さ」。大宮さんは山雅DFの裏をよく狙っていた。しかし右サイドについては完全に裏を取られるケースがなかった。大野くんの「守備範囲の広さ」が光っていたかと。
・・・しかしもっと生き生きとした彼を見たい。今後に期待。
[MVP]
星くん
今日のゲーム主人公。ハイプレスのデメリットは最終ラインで1vs1が生まれやすいことだが、星くんは大宮さんのイバをほぼほぼ抑え切った。彼が頑張ったから、ハイプレスできた。それに加えて攻撃面。上述した”9:35”のシーン、これの縦パスを入れたのは星くん。その他のシーンでも星くんのパスから攻撃が始まることが多々。本当に・・・今日は星くんがヒーローだった。ありがとう。
[影のMVP]
米原くん
何かしらでヨネを語りたかったでので、影のMVPに。昨シーズンまでのヨネは「良いパスを出す。しかし、守備面に不安を感じる」といった印象だった。しかし、どういうことだろうか。この前の天皇杯、そしてこの大宮戦。むしろヨネが相手を潰すことからチャンスが始まっている（上述した"1:06"のシーンとか)。相手が嫌がるようにガツガツいき、ボールを持てばキーとなるパスを出せる。チャンスがあれば積極的に前に出る。本当に今のヨネは見ていて楽しい。もっと見たい。
Appendix. 監督交代について
柴田監督、西ケ谷コーチ、約1年間ありがとうございました。
まずは昨年の夏。20位からの躍進には本当に心を救われました。そして今シーズンの新潟戦。あれは本当に・・・極上の試合でした。
名波監督、三浦コーチ、これからよろしくお願いします。
勝てず勝てずで、選手によっては相当メンタルがやられているように思います（大野くんとか・・・）。そこをケアしてやる気にさせて、選手みんなが生き生きとプレーできるような環境を作ってくれることを願っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次は琉球戦のプレビューで！