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恐れず前へ突き進め! ギラヴァンツ北九州vs松本山雅FC レビュー【2021 J2 第11節】

どーもこんばんは、すぴっちです。

第11節ギラヴァンツ北九州戦のマッチレビューになります。

1. 試合結果、スタメン


[試合結果]
2-1、Win!

[フォーメーション、スタメン]

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2.試合の流れ・山雅の狙い

幸先よく先制し、その後1失点はするものの、追加点を上げることで勝利した山雅。どんなことを狙っていたのか、なぜ勝てたのか分析してみました。

 2-1. 流れを掴んだ、”連動した”前への守備

まず、前節の群馬戦同様に”ボール非保持のハイプレス”から試合の流れを掴もうという意図が掴み取れました。

6:42頃のプレーをピックアップします。IH河合が相手のバックパスをトリガーにしてプレスを開始、それに連動して、2CFが中央へのパスコースを消しつつ相手CBにプレス。相手はCFに縦パスするも、HV大野が詰めて自由を与えない。そのままWB浜崎と挟み込み、ボールを奪い切った。

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前々節の愛媛戦では、前と後ろのコミュニケーションが取れていなかったのか、前はガンガンプレス&後ろは引いたまま→中盤に大きなスペースが・・・といったケースが多かったです。しかし、特に前節の群馬戦から、上記のような連動した動きが復活し始めました。

決してハイプレスすることが正解でもなく、リトリートすることも正解でもない。大切なのはチーム全員で同じ狙いを持って動くことだと考えています。この試合は比較的にそれが出来ていて、ボール非保持の時に”自分たちで相手の動きを制限できている”ように見えました。そこから自分たちのリズムが作れたと思います。

 2-2. WBに時間を与えて、攻め込んだハーフレーン

”守備”からリズムを掴んだ山雅。次にどうやって攻めるのか。山雅の攻撃での狙いは以下の2つだったと思われます。

狙い1. WBにスペース・時間を与えて、サイドから展開すること(そのため、中央を経由させてからWBに繋ぐこと)

狙い2. 相手SBを釣り出し、空いたハーフスペースを突くこと

まとめると・・・WBが攻撃の起点となり、4バックの弱点となるCB-SB間を突く。そんな狙いがあったのかなと。

特に1点目が、出来過ぎなぐらい狙い通りのビューティフルな流れでした。その1点目のシーンを2つの図を使って解説します。

まずGK村山のパスから始まりました。CB橋内→IH河合→IH国友、そしてWB浜崎にパス。ここでのポイントは一度IH国友を経由したこと。このワンクッションによって、相手CHと相手SBが国友をケアするため中央に寄りました。それによりWB浜崎はプレッシャー無くプレーでき、狙い通りのパスを供給できました。

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次にWB浜崎のパスから。CF横山の動きだしを使って相手CBをゴール前から剥がすことに成功。そして、そのスペースにIH河合が走りこみ、WB浜崎のスルーパス。このパスが通ったことで、ほぼ1点取ったようなもの。最後は河合の個人技もありゴール!

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IH河合・国友のポジションが良いおかげで、「相手を中央に引き寄せる→空いた外から展開する」という流れを何度も作れていました。ボール保持時も相手を狙い通りに動かす時間が長く、比較的山雅がゲームを支配できていたと思います。そのため、試合を優位に進められ、勝利を掴むことができたのではないか・・・そう考えました。

3. 次節に向けて

やっとこさ、長いトンネルを抜けたような最近の山雅。ぐるぐると低迷していた時期もありましたが、今節を終えて2021シーズンの山雅の目指す姿を再認識できた気がします。

ボール非保持:基本、相手陣地内でのボール奪取&ショートカウンターを狙ったハイプレス。相手サイドに寄せて、WB(IH)がボール奪取。

ボール保持:基本、WBを起点としてサイドから展開。2列目の抜け出しを使って相手最終ラインを崩し、ゴールを狙う。

特に今節、ボール保持についてチームの成長を感じられました。1点目のシーンですが・・・何か既視感がありませんか?

そう、ホーム山形戦の得点と瓜二つ。IHの抜け出しから得点GET。

チームとしてこの形を狙うため何度も何度も練習していて、それが結果となり勝利を掴むことができたと感じました。

この2試合の結果を受け、チームとして狙っていることはきっと間違っていないと認識しました。チーム全員で共通意識を持って、この狙いをもっともっと尖らせていってほしいと思いました。

4.今節の大野くん

私の今年の推しメン、#33大野くん。特に前節群馬戦の後半からずいぶん調子が上がっているようで、今節も何度も良いプレーがありました。その内容について語らせていただきます。

 4-1. すごいぞ大野くん〜その1〜:相手3人を引き寄せてからのパス

19:41頃。相手CH(#14)のプレスの勢いを逆手に取って、ドリブルで抜く。そして浜崎にパスをしたプレー。

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サッカーで点を取るために大切なことは「前線の選手に、いかにスペースと時間を与えるか」。そのために、上記のようなプレーは非常に大切です。

ただ「パスを繋ぐ」のではなく、「点を取るために」何が必要か考えて行動できていると感じました。Good!!!

 4-2. すごいぞ大野くん〜その2〜:スーパー大野TIME!相手CFをぶっ潰せ!!

42:18〜43:20頃。大野くん大活躍のスーパー大野TIME!!。大野ファンは是非見直してください。

①42:18頃:相手CFがトラップミスした瞬間を狙い、ボール奪取!加えて、逆サイドにパスを出し、攻撃の起点となった!

②43:08頃:相手CFが少し降りてボールを受けようとするが・・・大野くんがしつこくデュエル!まともにキープさせなかった。

③43:20頃:相手CFへの縦パスを、勇気ある飛び出しでカット!。そのあと相手にセカンドボールを拾われて再度CFにスルーパスが出るが・・・再度大野くんがカット!!

縦横無尽に相手CFにまとわりつく大野くん、素晴らしかったです。

5.あとがき

[MVP] 
鈴木・ゴッド・国友さま

値千金の決勝点をありがとうございます。神様・仏様・国友さま。山雅の歴史に残る大エースになりそうな・・・予感。
また、前半は慣れないポジション(IH)として中盤の組み立てに大きな貢献を果たしてくれた。1点目の功労者の1人。器用な一面も見せてくれた。

[影のMVP] 
河合くん
1点目のゴールはもちろんのこと、オフザボールの動きが素晴らしかった。自陣でのボール保持では前くんとのコンビネーションを、敵陣でのボール保持では相手CB-SB間を何度も狙う。またボール非保持では相手の最終ラインに絶妙なタイミングで何度もプレスする。素晴らしい!!!

今回のレビューは以上になります。

☆祝☆2連勝!!!
まだ気を抜けませんが、14位まで浮上できて嬉しいです。もう降格圏内に落ちたくない・・・。

まだまだ”J3降格しないこと”を念頭に置くべきだとは思うのですが・・・

私の推しメンがそう言うならば、まだまだ”J1昇格”を諦めてはいけませんね(単純)。まずは前半戦残り10試合、全て勝つ気持ちで!!!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

次は相模原戦のプレビューで!