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霊的な成長方法6

さらに、日常において実践できる手法として、どんなものが応用できるでしょうか。

「ホ・オポノポノ」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?私的には関連の本は一冊しか目を通しておりませんし、セミナーも受けておりませんので詳しくはよく知りませんが、古代から行われてきたと信じられているハワイに伝わる癒しの方法のようです。更に1980年代にハワイの「人間州宝」であるモナ・シメオナが、個人で行うための新しいホ・オポノポノを創始し、これを「セルフ・アイデンティティ・ホ・オポノポノ」と名付けたようです。

この「セルフ・アイデンティティ・ホ・オポノポノ」の仕組みを見てみましょう。

私たちの潜在意識は、宇宙創生以来のすべての記憶にアクセスして、顕在意識が認識する100万倍もの膨大な記憶をいまだこの瞬間にも立ち上げているのです。物事が完璧でなくなり、私たちが不幸になるのは、この潜在意識の中の過去の記憶が再生されて、私たちの人生に投影されるからです。この潜在意識の中で毎秒立ち上がる過去の記憶を消去し、神聖なる知能と一体化する方法がセルフ・アイデンティティ・オポノポノです。これによって私たちは過去の記憶に惑わされることなく、神聖なる知能からのインスピレーションを受け、人間本来のあるべき生き方ができるようになるのです。

ホ・オポノポノでは、エゴというものの存在は考えていません。何かをこうしたいと思うような欲求は、ただ記憶が再生されているだけ
なのです。
ただし、クリーニングするにあたっては、何かをこうしたいという動機でしてはいけません。純粋な気持ちでしなければならないのです。何かをこうしたいという思い自体が記憶によるものだからです。

私たちの意識は、二つの状態でしかいることができません。すなわち、インスピレーションを受けている状態か、もしくは記憶に左右されている状態かです。
インスピレーションを受けているときというのは、ゼロの状態です。記憶は知識をもたらし、それによって欲求が出てきたり行動を起こしたりしますが、インスピレーションを受けているときは考えずに自然に行動します。

「ありがとう。ごめんなさい。許してください。愛しています」

たったそれだけの言葉で、誰にでも、いますぐに、ホ・オポノポノの奇跡が起きる。過去の記憶をクリーニングしてゼロの地点に立つことができれば、あらゆる問題は自然に解決される。

(みんなが幸せになる ホ・オポノポノ イハレアカラ・ヒューレン、櫻庭雅文 徳間書店より

上記に書かれている潜在意識とは、個人的な潜在意識だけではなく、ユングが提唱した分析心理学の集合的無意識(普遍的無意識)をも含んでいます。それは、深い無意識の領域に、個人を越えた、集団や民族、人類の心に普遍的に存在すると考えられています。

そして、自分自身をクリーニングしてあげれば、自分自身の潜在意識を含む集合的無意識の領域までも、それに基づいた人類の過去の記憶が消去され、良い方向に向かうというもののようです。

また上記の説明によると、フロイトの理論では、「エゴ」は「自我」と訳されるわけですが、「自我」の存在を考えずに、個人的な潜在意識を含む集合的無意識の記憶からの発動によるものと説明しています。

総合すると、私たちは、個的な存在ではあるけれども、その状態は、神聖なる知能(神、大いなる存在、源泉・・呼び名はいろいろ)からのインスピレーションを受けている状態もしくは、集合的無意識からの発動の状態の二つのどちらかであるということです。(個人的な浅い部分の潜在意識からの記憶発動は、「自我」であるようにも思うのですが・・・)

ともあれ、「あなた」と「私」というような二元論で考えるのではなく、「あなた」と「私」は集合的無意識では一つであり、自分自身の思いをクリーニングすることによって集合的無意識に繋がっている「あなた」にも影響を与えるという解釈で良いのだと思います。

具体的な事例として下記をお読み下さい。

引きこもりを解消するためにお母さんがいくらクリーニングしても、そういう現象自体はすぐには変わりません。しかし、お母さんが自分のクリーニングをすると、子どもが閉じこもっていてもお母さんがそれに反応しなくなるので、子どもはそれを自然に感じとって自分の行くべき場所へ、自分で行動しはじめます。
このようにホ・オポノポノは、クリーニングした人にだけいいことが起きるというものではなく、自分をクリーニングした結果、みんなにいい影響が与えられるものなのです。

例えば、愛情を感じている母に、「あなたは生まれてくるべき子供じゃなかった」と言われ、そういうことでお母様を責めるという心理状態は、記憶に閉じ込められている状態、すなわち潜在意識の中の記憶で神聖なる知能と超意識からの光を自らさえぎっているということなのです。(このお母様も記憶に操られている)そういうときは、お母様に対する思いをクリーニングすることによって、神聖なる知能に逆らわなくてすむようになります。そういう思いを手放して記憶を消去すると、自然にインスピレーションが得られるようになります。
お母様のためにするのではなく、自分のためにするのです。

子供たちも本当は素晴らしい可能性をもっているのですが、さまざまな記憶によって家庭や学校という枠の中に押し込められ、自分らしく成長できなくなってしまっています。さらに、家庭も問題を抱え、学校も問題を抱え、地域も問題を抱え、社会も問題を抱えというように、このような記憶は連鎖していきます。

(みんなが幸せになる ホ・オポノポノ イハレアカラ・ヒューレン、櫻庭雅文 徳間書店)

ユングの提唱した集合的無意識について言及している霊信があるかどうか判りませんが(あれば御教え下さい)。シルバーバーチの霊訓の中から、「潜在意識」がキーワードになっている箇所を抜粋します。対比するとまたイマジネーションが広がることでしょう。

精神(大半が潜在意識)にはさまざまな機能があります。人間というのは自我意識を表現している存在といってよろしい。意識がすべてです。意識そのものが’個’としての存在であり、個としての存在は意識のことです。意識のあるところには必ず個としての霊が存在し、個としての霊が存在するところには必ず意識が存在します。あなた方の物質界においては自我のすべてを意識することはできません。なぜならばーあなた方に分かりやすい言い方をすればー自我を表現しようとしている肉体(脳)よりも本来の自我の方がはるかに大きいからです。
人間は地上生活を通じて、より大きな自我のホンの一部しか表現しません。
大きい自我は死んでこちらへ来て、霊的進化とともに少しずつ意識を広げて自覚するようになります。
意識的生活のディレクターであり個的生活の管理人である精神は、肉体的機能のすべてを意識的に操作しているのではありません。日常生活において必要な機能の多くは自動的であり機械的です。筋肉、神経、細胞、繊維等々がいったん意識的指令を受け、さらに連繁的に働くことを覚えたら、その後の繰り返し作業は潜在意識に委託されます。無意識にやっていること、それは潜在意識がやってくれているのです。
人間の日常生活の大部分は潜在意識によって営まれております。言わば潜在意識は倉庫の管理人のようなものです。あらゆる記憶を管理し、生きるための操作の大半をコントロールしています。その意味で人間のもっとも大切な部分ということができます。
(シルバーバーチの霊訓4 P154-8)

人間の潜在意識はそれまでの生活によって働き方に一つの習性が出来ており、一定の方向に一定の考えを一定のパターンで送っています。その潜在意識を使ってこちらの思想なりアイディアなり単語なりを伝えるためには、その流れをいったん止めて、新しい流れを作らなくてはなりません。もし似たような考えが潜在意識にあれば、その流れに切り換えます。
(シルバーバーチの霊訓4 P167)

子供を教育することは、実に貴重でしかもデリケートな原料を扱っていることになります。教育者はまず教育というものの責任の重大さを自覚しなくてはなりません。子供の潜在意識に関わることであり、教わったことはそのまま潜在意識に印象づけられ、それが子供のその後の思想を築いてゆく土台となるのです。
(シルバーバーチの霊訓4 P217-220)

あなたは今歩んでおられる道を地上に来る前に選択されたのです。その時は大きな意識で自覚しておられたのです。それが肉体に宿り脳を通して意識するようになって曇らされているのです。脳の意識では潜在意識の深奥は探れないからです。
その誕生前の意識を目覚めさせるためには、その触媒となるべき危機的体験を積まねばなりません。いつかは明瞭に意識する日がきます。
(シルバーバーチの霊訓10 P121)

このような知識が無くとも、例えば10人いる部屋の中で、1人でもイライラしていれば、部屋全体の空気は悪くなると感じますし、4人家族で1人が落ち込んでいれば、やはり、なんとなくその家の空気は重くなると感じます。怒りっぽい上司のいる会社では、社員も怒りっぽくなりギクシャクした空気に覆われますし、反対に笑いの絶えない家庭なら、みんなニコニコと明るい笑顔を振りまき、穏やかな空気に包まれる事でしょう。

自分を良い状態に置く、そして維持する・・・そのような積極的な手法として、ホ・オポノポノのみならず感謝想起などはとても有効だと思います。

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