2005年卒業式歌 《さくらの花が咲くころに》 〜自己を見つめて〜

m) そして、この曲、さくらの花が咲くころに。名曲だと思います。

tm) この曲、プランこそ私が出したけど、大筋はg氏のアイデア。彼自身、名曲ができました!と言ってきた。

t) すごいなぁ。

tm) 実はクラスの野球部のある生徒が突然登校しづらくなった。どうしてかわからなかった。本人も頑なに口を閉ざし、周りに聞いてもわからなかった。どうして?と、家庭訪問したりその生徒の作文を読んだり、日々の記録を見たりした。そのうちその生徒は卒業と同時に他府県の学校へ行くことになった。結局原因は分からずじまい。

y) それも辛くて残念な話やなぁ。

tm) 今でも忘れられない。それがこの歌のストーリー。《君と僕とは別の道》という歌詞はまさに彼のこと。そして、《この教室でまた会おう》というのが私の願いとして込めました。

f) それにしても桜がテーマというのは卒業式歌ぽくていいですね。

t) 卒業式歌に《さくら》のパワーは絶大。年に一回忘れずに咲き、潔く散る。まさに出会いと別れを表している。《さくらが咲くと》というと、気分は卒業式になるね。

k) たしかに。そしてこの歌は伴奏がいいね。

tm) 初め、「ラララ」の部分は小田和正の『言葉にできない』に極似だったので変えたんです。

m) ハスキーボイスのg氏夫人。雰囲気が倍増します。いやぁ、いい歌ですよね。

g) そしてその生徒さんは卒業式に来たんですか?

tm) いや、来なかった。卒業証書を家に届けたよ。本当に無力感に襲われた。今頃どうしてるんだろう。。

k) いつかこの歌を聞いてくれるといいですね。

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