指輪物語:中つ国の伝承 新カード独自レビュー
はじめに
ご無沙汰してます。Spirit Loverです。これまで筆者が主戦場としているフォーマットには影響を与えてこなかったブランド ユニバースビヨンドがモダンリーガルな新規カードを刷るぜ!ということで、もしかして『モダンホライゾン3』に相当するのか?!とワクワクしておりましたが、皆様は如何お過ごしだったでしょうか?
そんな興奮はさておき、今回も筆者が特に気になった新カードの独自レビューをやっていこうと思います。独断と偏見を多分に含みますので、予めご了承下さい。今回から枚数をかなり絞り込みました!それでは参ります!
注目カード:白
《一時の猶予》
初登場時マジック界隈がざわついた1枚。このカードの登場により本弾は『モダンモライゾン3』なのでは?とソワソワした方も多いかと思います(公式は記事にてこの意見を明確に否定しています)。
モダン青トロンの必須パーツ《差し戻し》の完全上位互換。《差し戻し》と違って打ち消せない呪文も対象に取れることが本カード最大の強み。但し唱えた時誘発の効果はそのままなので注意が必要。本来であれば打ち消されないはずの《魂の洞窟》経由で唱えたクリーチャーも対象に取れるというのはマーフォーク使いの筆者としては嫌なところ。
《塔の長官、ボロミア》
モダン,レガシーの人間デッキは毎回何かしら強化パーツを貰っていて羨ましい。続唱,ピッチスペルを多用するデッキへの明確な対策カード。モダンの白いピッチスペル又は続唱対策クリーチャーと言えば、《アゾリウスの造反者、ラヴィニア》と《ドラニスの判事》を思い浮かぶが、1マナ重くなったものの、3マナ3/3警戒とアタッカーとしても活躍出来るスタッツを有する。《サリアの副官》のETBによる強化を加味すると無視は出来なくなる。前述の通り、人間デッキでは採用される可能性は高いと推察する(実際採用したデッキの大会入賞がちらほら)。
《再鍛造》
明確なモダンハンマータイム強化パーツ。
装備品限定リアニ,自ターン限定の装備能力の瞬速化及び1回限定の装備コスト踏み倒しと内容盛りだくさんのエンチャント。自ターンという縛りがなければパーフェクトであるが、《純鋼の聖騎士》が場に居なくても1回は必ず装備コストを0に出来るメリットは大きいと推察する。発売当初は少なくとも1~2枚程度で試されるのではないかと思われる。筆者も近々ハンマータイムが完成する為、動向を追っていきたい1枚。
注目カード:青
《厳しい説教》
残念ながら今回もレビューしたいと思える青いカードが1枚だけでした。ただこのカード、今回発表された青いカードの中で筆者は一番強いと思っています。1000枚買え枠です。
クリーチャーを主体とする多くのデッキは、これから青1マナ立っていたら、このカードか《呪文貫き》を持っている可能性を考慮に入れないといけなくなることを意味しています。このカードの登場時、デッキ内の多くのクリーチャーのパワーかタフネスが2以下であることからTwitterで『ヨーグモス医院廃院』がトレンド入りしたことから、このカードの影響力の高さをご理解頂けるかと思います。
このカードで一番強いところは、モダンであれば先手番なら後手1ターン目の《敏捷なこそ泥、ラガバン》や《悲嘆》想起キャストに対処できること。そして後手番でも先攻2ターン目のシステムクリーチャーに対処できることの2点です。特にコントロールデッキを握っている場合、先手2ターン目の《スレイベンの守護者、サリア》はかなり厄介でした。勿論対戦相手も先手2ターン目サリア着地をまずはマリガンの基準とすることが多いと思います。今まではサリアケアで返しに《虹色の終焉》等の除去を持っていない方が悪かった訳ですが、これからはこのカードを巡る駆け引きも度々見られるのではないかと思われます。
注目カード:黒
《指輪の誘い》
新ギミック『指輪があなたを誘惑する』を僅か2マナで対処されなければ継続的に得られるエンチャント。しかも条件付きドローのおまけ付き。しかもドローは強制ではなくmayなのがズルい。
例えばモダンの黒赤想起のような押し付けの強いデッキでは試されそうな1枚。筆者的には条件付きのアンブロをクリーチャーに付与できることから、白黒型のハンマータイムで使っても楽しそうだなと感じる。
《オークの弓使い》
紛うことなき本弾のトップレア。ドローステップ時の最初のドロー以外にカードを引くたびに1点飛ばしてオーク動員1 書いてることがヤバい(語彙力)
モダンよりも主戦場はレガシー。筆者は青黒忍者を愛用しているので、相手の厄介なブロッカー、例えば《氷牙のコアトル》に対して1点を飛ばしながら忍者の攻撃を通してハンドアドバンテージを稼いだり、苦手としているコントロールに対して強く使えるのでは?と思っています。ゲーム自体を決めるカードではありませんが、デッキを支える屋台骨としてまずはサイドから採用してみようと思います。
注目カード:赤
《火の中へ投げ捨てる》
レガシー,パウパー視点で良いなと感じた1枚。特に最近は《トレイリアの恐怖》や《命取りの論争》に代表されるようにコモンのカードパワーも侮れないぐらい上がっており、こういった選択出来るカードも無視出来なくなってきている。
本カードであれば2体対象に対する1点ずつのダメージよりも後者のアーティファクト追放が対グリクシス親和で重用されそうな気がする。ただでさえブリッジランドのタップインでテンポ損なのにそれをインスタントタイミングで追放されるとか泣きっ面に蜂ですね(筆者は一時期親和プレイヤーでした)。
注目カード:緑
《喜ぶハーフリング》
青使い泣かせの新マナクリ。首尾よく行けば2ターン目打ち消されない《時を解す者、テフェリー》《覆いを割く者、ナーセット》《聖トラフトの霊》とか止めて貰って良いですか?(汗)
レガシーの多色コントロール等で使われるのが非常に楽しみといったところだろうか。筆者的には対峙したくはないが...。
この記事を投稿したまさにその日に本カードと対峙して《時を越えた英雄、ミンクスとブー》とナーセット出されて負けました(汗)
注目カード:多色
《アノールの焔》
お世話になってる方曰く、スーパーイゼチャ(イゼットチャーム)!
条件付きではあるがプリコマの亜種にも見える。残念ながら《秘密を掘り下げる者》は変身するとクリーチャータイプが人間・昆虫となってしまうため、URデルバーでの採用は難しい。加えて《ドラゴンの怒りの媒介者》のクリーチャータイプがウィザードじゃなくて本当に良かった(安堵)。
その代わりに《瞬唱の魔導士》が採用される余地がまだあるモダンでは活躍の場は大いにあると感じる。青白コンに固定枠で採用されている《大魔導士の魔除け》のうち1~2枚ほどスプリットして使いたいところ。《血染めの月》が置かれたとしてもその前にケアして基本土地の島を持ってきていれば手札で腐らずに打てる点も嬉しいところ。
注目カード:無色
《オルサンクのパランティール》
書かれていることが不穏過ぎる新しい置物。
布告系の除去や《大祖始の遺産》等の相手に選択権があるカードは、盤面によっては腐ることがあるわけですが、このカードに関しては、どちらの選択をしても自分にとっては得でしかない可能性が高い。場に定着したターンからその効果の恩恵を受けることも出来るのも良い。枠があるのか不明だが、《水蓮の花びら》や《古えの墳墓》等を用いて最速1ターン目に場に出せることやその切削したカードのマナ総量を参照することからレガシーのスニーク・ショーで使ったら面白そうだなと感じる(《引き裂かれし永劫、エムラクール》で15点ダメージ且つライブラリーに戻る!)。
さいごに
指輪物語:中つ国の伝承 の新カード独自カードレビューは以上となります。
筆者的には現在回しているデッキに明確な強化パーツが割り当てられたことを嬉しく思っていますし、もう1回モダンの青白コンをちゃんと組み直してみようかなと思えた新弾でした。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。それではまた次の記事でお会いしましょう。