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ファイレクシア:完全なる統一 新カード独自レビュー

はじめに

ご無沙汰してます。Spirit Loverです。カルドハイム次元における緑の法務官、ヴォリンクレックスの登場に端を発した新ファイレクシアによる多元宇宙侵略計画ですが、約2年(カルドハイムの公式発売日:2021年2月5日)を経てようやく真打登場となりました。コアなファンの方が多数いらっしゃる次元であり、期待が高まっていると思います。
ということで今回も筆者が特に気になった新カードの独自レビューをやっていこうと思います。独断と偏見を多分に含みますので、予めご了承下さい。また適宜目次をご活用下さい!それでは参ります!

注目カード:白

エリシュ・ノーン様の色とは言え、白の優遇はいつまで続くんでしょうね…。

骨化

1マナ増えたけど対象が広がった柔軟性の高い岩への繋ぎ止めのようなカード。今秋スタン落ちする粗暴な聖戦士又は運命的不在の枠と考えて良いでしょう。まず白単で使えと書いてある。ゲーム序盤から終盤まで腐らない燻し銀の良アンコモン
上記の通り白単はスタンダードにおいて今後も息の長いデッキと思われるので、早めに揃えておくのが得策。昨今置物を気軽に割ってくるカードが増えた分、エンチャント側も軽くて強力なものが今後も増えそうです(赤はエンチャント割れないから辛い...)。

スクレイヴの巣

白くなって帰ってきた令和の苦花。残念ながら生成されたトークンは飛んでいない為、継続的なクロックを刻み続けることは出来ないものの、放置しておくと毒性1による毒カウンターの累積ダメージで負ける可能性もあり得る。コントロールデッキ的には嫌な一枚。また苦花と違って現スタンでは部族シナジーによるアドバンテージを享受出来ないと言う点でも苦花には劣る。ただ堕落によるトークンへの絆魂付与によりトークン生成分のダメージをチャラに出来るというのは良い点。クリーチャータイプ・ダニを強化するカードが来たら面白そう(多分来ない)。
また前回の兄弟戦争のレビュー記事にて言及したトカシアの歓待と組み合わせることにより、毎ターン継続的なドローが見込めます。

機械の母、エリシュ・ノーン

遂に真打登場!自分だけパンハモニコン、相手だけ倦怠の宝珠なクリーチャー。それ以上でもそれ以下でもない。使用されたデッキの動向は逐次確認しようと思います。以上!

ファイレクシアの立証者

カードテキストはちゃんと理解した上でちょっと何言ってるか分からない系カード。スタンダードに限って言えば赤単(と緑単)に引導を渡しに来てます。ソーサリー呪文の踏み倒し系カードがあれば、全滅の星で一発KOのロマン砲も出来なくはないですね…。条件揃えるのが大変そう。
本人のスタッツ5/5であの効果で赤単(と緑単)はお手上げということは、これは四肢切断、スタン再録ということでよろしいでしょうか?そろそろ来ないと環境凄い歪むからたのんます

栄光のドミヌク、モンドラク

ドミヌクサイクルの白は、選定された行進を内蔵したクリーチャー。宝物や手がかりなど色々なトークンが2倍で出てくるのは不穏。また2倍で出てきたクリーチャー・トークンを使って、破壊不能・カウンターをインスタントタイミングで付与することが出来、非常に合理的(増殖により増やせる破壊不能・カウンターであることがミソ)。
現スタン環境であれば婚礼の発表とは非常に相性が良く、今秋に婚礼の発表がスタン落ちしても前述のスクレイヴの巣がある為、白単はかなり息長く活躍出来そうなデッキと言える

注目カード:青

青でレビューしたいカードが1枚だけって正気か、自分?

気まぐれな呪文縛り

筆者的には今弾最注目カード。イラストも良き、そして効果もとてもユニーク。まずはブロックされないと言う点で愛用している虎の影、百合子の統率者デッキで試してみたいかなと。低マナの強力なカードが使えるレガシーで使われそうに見えるが、同じく非クリーチャースペルキャストに対して誘発する兄弟戦争で登場した第三の道の偶像破壊者の方が、分が良いか?
スタン環境に関しては、油カウンターと増殖のギミックを利用したデッキが登場するなら採用する価値はありそう。
カードテキスト的にパイオニアのイゼフェニに採用する利点はないと思われますが(フェニックス全抜き後のサイドプランとしての採用ならあり)、ノーフェニックスのミットレンジデッキであるイゼットドレイクならメインからの採用価値はあると考えます

注目カード:黒

青黒コン大好き人間、歓喜の2枚!

シェオルドレッドの勅令

アンコモンながらレビュー登場時から話題となった布告除去令和のカード性能ともなれば2マナの布告除去でPWも対処出来るようになりました。画期的!
布告除去は生贄に捧げるクリーチャーの選択権が対戦相手にある為、基本的にあんまり美味しい交換が出来ないカードではあります。しかし「トークンでないクリーチャー」という文言があることで基本的にキャスト損がなくなります(勿論より大きなマナコストを有したクリーチャーやPWを対処出来ることが望ましい)。現環境だと護法持ちのクリーチャーを対処するのに手こずる場面もありましたが、それも解消されそうです。FNMのプロモカードにもなっている為、入手しやすいのも良いですね!筆者はレガシーで突然の布告と入れ替えて使ってみる予定です。

黒の太陽の黄昏

青黒マニアである筆者的には大歓喜の1枚相手のクリーチャーを対処しながらこちらはリアニが出来るという素晴らしい性能。スタン,パイオニアまでなら真っ先に試されそう。
現環境であれば黙示録、シェオルドレッドを釣るのが一番強い動きと考えられる。筆者が逐次リストをチェックしている青黒コントロールでは最近サイドにシェオルドレッドを2枚とったミットレンジ寄りの構成が増えてきており、このカードを採用する基盤は整ったと言えそう。勿論ギアハルクを釣るのも楽しそうではあるが(汗)まずは不憫な悲哀の行進と差し替えて使ってみたいです。

注目カード:赤

スタンの赤単が味わうのは 勝利の美酒か それとも敗北の苦渋か

上機嫌の解体

パウパーではその名を冠したデッキが存在するカルドーサの再誕の上位互換。シンボルマークの色が黒だったら良かったのに。1マナでアーティファクトランドを割られるのそれはそれで恐ろしいので辞めて頂きたいですが…。いざとなったらチャンプブロッカー要員用として血トークンを割ったり、スクレイヴの巣から出てくるトークンがアーティファクト・クリーチャーであることを活かして、トークンの頭数を増やしたり、ボロス系は面で圧力をかけるデッキが組めそうです。メムナイトに1ターン目に打ったら、面白いな

ウラブラスクの溶鉱炉

毎ターンクロックを刻もうとしてくる嫌なカード。リミテッドで引ければ間違いなくボム。スタンダードで言えば、サクリファイス系のデッキ、油ギミックを活かしたグルール系の改善アグロで使われそう。又は赤単が対コントロールでサイドから入れてくるといった感じだろうか。サクリファイスデッキでは、敵対するもの、オブ・ニクシリスの犠牲コストに充てても良いかもしれない。下環境で言えばパイオニアのラクドスサクリファイスで試されるかなと言った感じ。波乱の悪魔め...。

気まぐれな厄介者

墓地が9枚以上であればトリシン飛行4/4 ETB付きのドラゴン。ETB能力がかなり強い反面その恩恵を受けるにはかなりの枚数のカードを墓地に落とす必要がある。
パイオニアであればイゼットフェニックスのサイドプランとしての運用が見込まれる。また気まぐれな厄介者のETB誘発スタックで時を越えた探索を探査6で打つことにより、コピーする呪文をかなり絞り込めることも出来そうですギャンブルの通り、赤らしいカードと言えます。

擾乱のドミヌス、ソルフィム

ドミヌスサイクル、個人的には二大巨頭の片割れ朱地洞の族長、トーブランと双璧を為す者が遂に登場。栄光のドミヌク、モンドラク共々4マナで取り回しが良いのと且つ破壊不能カウンターを乗せる条件が比較的達成しやすいというのが良いところ。手札を捨てることが利点になるカード、例えばパイオニアであれば熱烈の神ハゾレトと非常に相性が良い
スタンの赤単が踏ん張れるかは、こやつの活躍に掛かってるような気がします

注目カード:緑

今弾は、緑が豊作ですね。ただスタンの緑単にとっては苦難の時かも。

タイヴァーの抵抗

2点ゲインがなくなり、対象がクリーチャーだけしか取れなくなった代わりにXマナ分バフがかかるタミヨウの保管の亜種。X=0でキャストしても十分に強い。純正緑単アグロや毒性に寄せた緑単or黒緑アグロがトランプル持ちにキャストして、貫通ダメージによる毒性でゲームを決めに行くところが脳裏に浮かびます。スタンからモダンにかけて一部のデッキに使われそうなので、集め得な1枚

硬化した鉄屑喰らい

Twitterにて「マナクリ」が一時トレンドになるぐらいざわついたカード。召喚酔いが開けたらマナ出しながら墓地掃除もする、しかもしれっと油カウンターが乗り、3個乗ったら3/3になる。最序盤はブロッカーとしてゲーム後半はアタッカーにもなれる。えっ、これ本当にアンコモンの性能か?と一瞬目が点になりました。召喚酔い状態でも起動型能力として他のクリーチャーをタップさせる能力の対象となれば、誘発するのが嫌らしい。インスタントタイミングでも起動可というのは良いですね。

ふくれた汚染者

結構早い段階で公開されたカード。「おっ!、緑は良い感じのカード貰ってるな。スタンで復権するかな?」と好感触を得ました。ただこのプラスな感情は後に白の例のカード(立証者)が来たことで、粉々に砕かれることになります。おそらくスタンで緑単色でやっていくのは無理で、追放除去が取れる白又は黒とタッグを組めということなんでしょう。それならば羅利骨灰、早めに買っときましょう筆者はあのカード、凄く好きです)。
パイオニアでは1ターン目ラノエルから登場することは想像しやすく、トランプルを活かして、グルールアグロ等で使われそうです。

沈黙を破る者、スラーン

「この呪文は打ち消されない」1枚目。青は緑にとって対抗色になるので、この文言を付けることを否定しませんが、青いカードが大好きな筆者としては、今後護法みたく安易にこの文言を付けて打ち消されない緑の呪文が増えるのではないかと少々危惧しています即時却下のような呪文追放系のスペルが現スタンに無いのも気がかりです。そもそもクリーチャーや他のスペルのカードパワーが上がってきているのにこれと言って強力なカウンター呪文が刷られていないことも不安材料の一つです
カード自体に目を向けると完全にトレイリアの恐怖メタですね。5/5自ターン破壊不能でブロックで一方的に打ち取られてしまう。青、マジで不遇!

敬慕する腐敗僧

カードテキストが不穏な事しか書かれていないクリーチャー。『対戦相手からの呪文の対象になるたび』とは一言も書いていません。つまり自分が自軍クリーチャーに対して呪文を唱えても対戦相手に毒カウンターが1個飛びます
パイオニアであれば元々緑白の呪禁オーラに加えて、ボロスヒロイックが緑をタッチしてナヤヒロイックとして暴れそうな気がします。モダンであればストームデッキの別軸の勝ち筋として登場するかもしれません。

ティラナックス・レックス

MTG版オノノクス...失敬。最近であればイクサランで登場した「打ち消されない」恐竜、殺戮の暴君を彷彿とさせます。打ち消されないだけでも強いのにそれに加えてトランプル、護法4、速攻。ふざけたスペックしてるな~(汗)殺戮の暴君を初めて見た時も同じ感想でしたが...。
ここまで強いのに伝説枠ではない為、キキジキの鏡像との相性が非常に良く、下手をすると1ターンで毒カウンター8個をお見舞いすることが出来ます。後述の歓喜する喧嘩屋、タイヴァーの常在型能力を上手く活用できるかも知れません。

注目カード:多色

多色カードの評価は難しいですね。特に普段握らない色とかは…。

虚空翼の混種

今弾の青絡みのカードはかなり補助的と言いますか、他の色を立てるのが仕事なので自己主張は強くない訳ですが、このカードはその中でも良さげなアンコモン。回避能力を持ちながら毒性1。スタッツも2マナ2/1で悪くないです。増殖した時に墓地から手札に戻ってくる能力もリミテッド的には嫌ですね個人的にはスタン環境でどんな青黒絡みのデッキが誕生するのか、非常に楽しみです

歓喜する喧嘩屋、タイヴァー

キキジキの鏡像とセットで使えと書いてある(汗)
前述の硬化した鉄屑喰らいとも非常に相性が良く、自身の忠誠度能力により場に出た時点で墓地2枚を追放しながら2マナ出せます。ジャンド系のデッキがスタンで台頭してくるのか乞うご期待!

注目カード:土地

マイコシンスの庭、1枚で良いから自引きしたい!

ミレックス

出たターンにのみ好きな有色マナが出せる変わった土地。ただこれはおまけの能力。一番の強みは継続的なトークン・クリーチャー生成能力でしょう。しかもただの1/1トークンではなく、毒性1持ち。コントロールデッキが嫌がるカード。起動マナが無色3マナであるため、入るデッキを選ばないのも良いですね。ダニトークンは白系カードに多くあてがわれている為、白単ダニコントロールなんてデッキも誕生するかもしれませんダニトークンカードを引いたら、大事に保管しときましょうゴブリンシャーマントークンの似の轍を踏まない為にも...)。

マイコシンスの庭

不穏なことしかない書いてないレア土地。一番悪用出来そうと感じたのは、ファイレクシアドレッドノートもみ消しは激しい叱責で踏み倒して場に出すレガシーのスタイフルノート。
それ以外にもアーティファクトで悪さするデッキなら必ず試されそう。モダンのハンマータイムなら装備品のコピーになるので、奇襲性が上がりますね。勿論統率者でも活躍する土地になるでしょう。筆者的にも早めに抑えておきたい1枚です。

おわりに

ファイレクシア:完全なる統一の新カード独自レビューは以上となります。今回はメカニズム推しのカードとそのメカニズムをアシストするカードが多く収録されている都合上、下環境(パイオニア・モダン・レガシー)を主戦場としている筆者目線だと色によってはレビューカードがかなり少なくなってしまいました。青が豊作なセットが来ることを期待するばかりです!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。それではまた次の記事でお会いしましょう。


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