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機械兵団の進軍:新カード独自レビュー

はじめに

ご無沙汰してます。Spirit Loverです。シェオルドレッドがストーリーの開幕早々に退場したり個人的にΦ化が解除されるだろうと思っていたタミヨウも退場したりまさかレンが…とストーリーを読み進めるのが少々辛くなったりしましたが、皆様は如何お過ごしだったでしょうか?
ストーリーの話はさておき、今回も筆者が特に気になった新カードの独自レビューをやっていこうと思います。独断と偏見を多分に含みますので、予めご了承下さい。また適宜目次をご活用下さい!それでは参ります!

注目カード:白

今回の白も豊作ですね…。

《薄暮軍団の決闘者》

来年のイクサラン再訪先取りカード。この不敵な笑みのせいで初見時にカード効果が頭に入ってきませんでした(汗)ここ数年白のカードは気軽にドローし過ぎですね。カラーパイの概念はいずこへ?
2マナ2/2警戒とスタッツは十分なことに加えて、+1/+1カウンターが置かれるたび1ドロー/各ターンというリソース回復手段を備えている。また自身のクリーチャータイプが兵士であることも見逃せない点で、スタンであれば《包囲の古参兵》との組み合わせを今後頻繁に目にすると思われる。筆者的には、統率者《エドガー・マルコフ》デッキにて試してみる予定。

《加護をもたらす戦乙女》

新メカニズム賛助を有した新天使。筆者が主戦場としている下環境、特にパイオニアでは青白コントロールのサイドで試されると思われる。青白コントロールは、高速アグロデッキに対して軸をずらしてミットレンジとして振舞う為、サイドから《黎明をもたらす者ライラ》《悪斬の天使》《シュタルハイムの解放》といった単体性能が高く且つライフレースをひっくり返すカードを入れる場合が多い。
本体は5マナ4/4であるものの、賛助は自分自身も対象に取れる為、その場合は5マナ5/5 飛行、先制攻撃、絆魂となり、基本スペックとしては前述の2体と同等。ただ先の2体は出てきたターンにはほぼ仕事をしないので(アタックを躊躇させるぐらい)、筆者的には既に戦場に居る《放浪皇》の侍トークンや《サメ台風》のサメトークンに賛助効果を付与出来る可能性があることを考えると、《悪斬の天使》を本カードに換装してデッキを回してみたい。

《大天使エルズペス》

まさか天使になって還ってくるとは。公式のティザームービー、カッコ良かったですね。

さて、本題に入りますと今秋のローテーション後、現スタン環境最強のPW、《放浪皇》の枠に収まるのかなと。放浪皇が強過ぎるので若干物足りない感はありますが。新メカニズムや再録メカニズム的にも、今後は横並びがデッキが推奨される環境になりそうなので、白絡みのデッキを握るのであれば早めに買っておいて損は無さそう。+1で生成するトークンが兵士なので兵士デッキがサイドで後ろに寄せて戦う場合にも入れてくるのかなと
下環境であれば、特にパイオニアの天使は構成クリーチャーが全て3マナ以下の為、大マイナスのバリューが高いことからサイドで採用してくると思われる。

《救済の波濤》

基本セット2020以来のかなり強い色対策サイクルが来ました。オリカと良く揶揄される《夏の帳》を彷彿とさせる1枚。ただ1ドローは付いてません。うん、やっぱ《夏の帳》はクレイジー。
筆者的にはスタンダードのセットとは言え、モダンホランゾン2で登場したインカネーションサイクルの《悲嘆》《激情》をかなり意識してデザインされたカードのように思えてなりません。《激情》でモダンのマーフォークをたびたび焼き魚にされていた身としては、このカードのデザインをした方には割れんばかりの拍手を送りたい。青白コントロールを握っていても1ターン目《悲嘆》の《フェイン・デス》等を絡めた2枚ハンデスがかなりきつかったので、嬉しい限り。フォーマットを問わず使われるカードなので、必要枚数は早めに揃えておくのが吉。特にFoil版は将来的に貴重性がかなり高くなるでしょう。

《ゴバカーンへの侵攻/光盾の陣列》

えっ!またあのカードと対峙せんといけんの?と思った1枚白が気軽に擬似ハンデスするんじゃないよ!コントロール・コンボ泣かせなバトルカード。守備カウンターが3でひっくり返りやすいのもズルい。裏のエンチャントカードの効果的にスタンダードの白単・兵士,パイオニアの各種白絡みの人間デッキで確実に試されそう。リミテッドで引いたら間違いなくボム。プレリキットから出ることを願います。

注目カード:青

前セットでプレビューしたカードはたった1枚だったので、今回は安堵しました。

《お告げの行商人》

いぶし銀なアンコモン。培養メカニズムがどこまで環境に影響を与えるのかに依って、このカードへの評価は変わりそう。現スタン環境であれば、1ターン目行商人、2ターン目《勢団の銀行破り》で相手のターンの動きに合わせて銀行破りのドローといった流れが綺麗だろうか。《切り崩し》等の除去を打たれてもそこまで辛くないといった感じ。寧ろ相手に打たせたと思っても良いかも知れない。統率者戦で使われそうな能力をしているが、如何に。

《フェアリーの黒幕》

インビテーショナルカード化、おめでとうございます。きっと瞬速持ちクリーチャーなんだろうなと思っていたら予想通りでした。相手が追加ドローするならこっちも引きますよという結構嫌らしい効果。下環境、特にレガシーでは強そうに見える。また4マナで強制的にカードを引かせる効果も何かと悪用出来そう。例えば《覆いを割く者、ナーセット》が場に居れば、相手ターンに起動してもこちらだけ追加の1ドローが可能。《黙示録、シェオルドレッド》が居れば強制2点ダメージに変換される。筆者的には様子見な1枚。2マナ2/1じゃなくて2マナ3/1だったら話は変わってたかな。

《金属の徒党の種子鮫》

今やイコリア:巨獣の棲処のトップレア《サメ台風》の亜種カードがクリーチャーとなって登場。3マナ2/4 飛行と基本スペックも合格点。非クリーチャースペルを唱えるたびの為、スペル自体がカウンターされても身というかトークンは残る。新メカニズム培養は、マナ喰い虫ではあるものの、土地を置いて構えるコントロールデッキとは非常に相性が良く、変身のタイミングはインスタントタイミングでも可である為、土地がある程度伸びたゲーム後半になればなるほど強いメカニズムと言える
下環境で言えば、筆者も愛用している青黒コントロールにてミットレンジプランに軸ずらしする為にサイドに1~2枚入れてみても良いかなと考えている。

《決定的瞬間》

初登場時からレガシーで禁止になった超アド取りスペル、《表現の反復》に似ていることから「ジェネリック表現の反復」と呼ばれていたカード。
インスタントで隙無くキャストでき能動的にカードを墓地に送れること、加えて青1マナのシングルシンボルであることから下環境、特にパイオニアでは重宝されると思われる。イゼットフェニックスであれば元々《表現の反復》が採用されていた枠にすっぽり収まりそう。筆者的には採用デッキを随時チェックしたい1枚。

《方程式の改変》

筆者が新セットのカードを見る時に注意する点の一つに『強いカウンターが収録されているか?』というのがあります。このカードを見て、心の中でガッツポーズしてました(汗)痒い所に手が届く優良確定カウンターだなと思います。やはり確定なのがミソですね。状況に応じて打ち分けられるのもグット。下側の選択肢に関しては、どうしても《霊気の疾風》と比べられてしまう部分があろうかと思いますが、上手く使い分ける、なんなら併用するでも良いぐらいの性能だと思います。パイオニア,モダンのコントロールデッキで試してみたいと思います。

《エファラの分散》

攻撃クリーチャー対象限定でマナ低減する系のバウンスカード。おまけで諜報2が付いているのが非常に器用。パウパーのディミーアテラーにて《トレイリアの恐怖》《グルマグのアンコウ》の早期着地に貢献しそうな1枚。

《二重視》

マロー氏のヒントの中で気になっていた1枚。4マナと重いので、《謎めいた命令》が青白コントロールで使われていないことを考えると、下環境ではパイオニア辺りで良く目にするカードになるかと思われる。スタックに置かれた土地以外のパーマネント・呪文を対象とした場合はそれをコピーすることから、例えば相手の《偉大なる統一者、アトラクサ》キャスト時に《二重視》を唱えて・解決した場合、こちらの場に『先に』アトラクサコピーが生成、ETB能力誘発からそのままカウンター又は除去を探して対応といったことも可能。
『玄人感漂う1枚』というのが筆者の第一印象であり、このカードも採用デッキを随時チェックしたい。ただなんとなく統率者戦向けカード感が拭えないのは筆者だけだろうか...。

注目カード:黒

今回の黒は渋めな印象

《シェオルドレッド/真実の教典》

装いを新たにされたシェオルドレッド様。筆者的にはファイレクシアドレッドノートと結合した御姿の方が好きです。さて、5マナ4/5威迫と基本スペックも優秀なことに加えて、場に出た時点での布告除去で仕事をしている点は偉い。変身条件は対戦相手依存とはいえ、比較的達成しやすく、対クリーチャーデッキに対しては、強烈な効果を有したエンチャントになる。
使われるフォーマットは現状スタンと統率者のみかなという感想。環境が遅くなればなるほど変身カードは輝くが、変身する前に勝負が決している可能性も高そう。ローテーション後のスタン環境がミットレンジからコントロール環境になることに期待したい。

《最期の一花》

パウパー視点で見ると、キッカー無しでキャストすると《見栄え損ない》より弱いカードとなってしまうものの、キッカー込みだと《トレイリアの恐怖》や《グルマグのアンコウ》にも対処できるカード強力な除去に変化する。グリクシス親和では《彩色の星》《胆液の水源》をキッカーコストにすることで能動的にドローしながら盤面に触れることが出来る。筆者も試してみたいものの、入れる枠がねぇ....。

《無力化》

新しく登場したパーマネントカード、バトルを対象に唱えて下さいと書いてある。おまけの1ドローも強い。本弾で登場したバトルの守備カウンターの平均値はだいたい5なので、バトルを出したターンの次ターンで戦闘を介さずにひっくり返せる上に1ドローと考えると、バトル次第ではあるが無力化1枚で1.5アドぐらいは取れているだろうバトルの守備カウンターだけでなく、PWの忠誠度カウンターも対象に取れることに留意。

注目カード:赤

本弾のチャンドラ見てると、パイオニアでイゼットコントロールを組みたくなってくる。

《血羽根のフェニックス》

条件付き且つマナ支払いで墓地から還ってくる新フェニックス。墓地からの帰還条件も緩めなのは良いですね。本人がブロック不可であることと引き換えにマナとインスタント火力呪文さえあれば相手エンド時に帰還出来るという点もグッド。赤単は継続的に良いパーツを貰っているので、スタンダードの赤単については、今秋のローテーションまで遊び尽くせるのかなと思います。

《希望の標、チャンドラ》

基本セット2020振りに6マナのチャンドラが帰ってきました。あの元気印なチャンドラが涙を流していて、非常にエモい。各ターン最初に唱えたインスタントとソーサリーをコピーする常在型能力が非常に強力。最初に着地したターンは+2からの2マナ火力又は-Xで盤面に触るところからがスタートだろうか。
スタンであれば既存のグリクシスミットレンジがサイドに入れて、コントロール要素を強める為に入れることが想定される。またイゼットコントロール等の新しいアーキタイプが登場する可能性も高いと感じる。パイオニアのイゼットコントロールを組む機会があれば試してみたい1枚(そろそろラヴニカ再訪して欲しい...。)

注目カード:緑

緑は良いカードを沢山貰っていますが、中々スタンでアーキタイプとして成立しないですね…。

《深根の道探し》

来年頭のイクサラン再訪に先駆けて、緑のマーフォークが登場。2マナ2/3とスタッツも申し分無いが、テキストに書かれていることはかなり凶悪。諜報1した上で墓地から土地が出せるのは強過ぎる。2マナ域のクリーチャーを面展開して迅速にライフを削り切るマーフォークデッキと効果が噛み合い過ぎている。これは来年のイクサラン再訪時のカードによってはパイオニアでスピリットと同じくマーフォークデッキが台頭してくるかも知れませんね。
パイオニア以外でもモダン,レガシーでこのカードが活躍する可能性はありそう。フェッチランドは言わずもがな、モダンであれば《幽霊街》、レガシーであれば《不毛の大地》といった特殊土地を破壊する土地を使い回せます。早めに2~3枚程度は抑えておこうかなと思います。

《ポルクラノスの再誕》

トリプルシンボルとは言え、到達持ちの4/5。スタッツおかしくないか?と思った1枚。令和性能、恐ろしや。変身する必要を感じさせないというか感じないカード。パイオニアの緑単信心で《老樹林のトロール》と枠を争う1枚になりそう。到達持ちですか...またスピリットが難儀するクリーチャーを...。筆者的には死亡時誘発のメリットに軍配が上がって《老樹林のトロール》を採用してくれた方が有難いですね(汗)

《古の放漫トカゲ》

力こそ正義を体現するかのような緑らしい1枚。「この呪文は打ち消されない」の一文がなくて良かったってトランプルと護法2付いとるんかい!とツッコミを入れました(汗)
フル召集で出すとスタッツ20/20。《投げ飛ばし》が決まるとゲームエンドですね。《強行突破1枚》でも下手するとゲームが終わる..。パイオニアのエルフが軸ずらしで入れてくるなんて可能性はありそう。横並びデッキがどこまで環境で許容されるのかに依るのかなと思います。

《レンと次元壊し》

今回のストーリーで大活躍だったレンが再びPWカードとして登場。3マナ初期忠誠度4...うっ...頭が(汗)過去の失敗を踏まえて、今回はどちらかと言うとマイルド?な性能となっている。
常在型能力は《彩色の灯籠》であり、+1忠誠度能力はゴ〇ラPWを想起させる(失敬)。彼女の能力と違ってタップした土地はアンタップされないのが使われる側からすると唯一の救い。ただ下環境であればラノエルから2ターン目に出てくる可能性があるのはかなり極悪。
このカードの登場でまたスタンやパイオニアで緑系のデッキがどこまで復活するのか非常に楽しみ。

《打ち砕かれた尖塔、オゾリス》

1マナ増えた変わりに色々効果が追加されたアーティファクト版の《硬化した鱗》。筆者的には2番目の+1/+1を置く能力がインスタントタイミング可だったら良かったのにと(そうなるとレアじゃなくて神話レア性能)。リミテッドで前述の《薄暮軍団の決闘者》と組み合わせると毎ターン追加ドローが出来て楽しそう。伝説の為重ね貼りが出来ないものの、その弱点すらもサイクリングで補完されている。至れり尽くせりですね(汗)
下環境だとモダンの鱗親和での採用が真っ先に浮かぶ。盤面管理が大変なものの、全除去からの復帰力も高く、墨蛾の生息地での毒殺という別プランも備えた良いデッキだと思うので、モダン初心者の方にはオススメです。

注目カード:多色

やっぱ好きなカラーの多色カードについては贔屓目になっちゃいますね。

《エラントとジアーダ》

こちらもマロー氏のヒントの中で気になっていた1枚(筆者は瞬速クリーチャーが大好きです)。自身も瞬速・飛行と隙無くキャスト出来るのは良いですね。また下の効果が強力。似たような効果を持つ《墓地の照光者》と比較してキャスト回数に制限が無いのがミソ。
下環境で言うと、まずはアゾリウススピリットのサイドに入れてもみても良いかなという印象。ただ部族シナジーの恩恵は受けることが出来ない為、《天穹の鷲》の採用も再度必要になってくるのかなと。《鎖鳴らし》とこのカードが並んでいるとちょっとした宇宙(汗)
またパイオニアのアゾリウスフラッシュにも確実に入ってきそう。《放浪皇》や《大天使アヴァシン》がライブラリートップから出てくるのはかなり奇襲性が高い(相手にはマナフラしてるように見せかけて...)。このカードも採用実績を随時確認したい1枚。

《光素を漁る者》

色よし!イラストよし!カード効果よし!300点満点のカード。是非バイアル経由で出したい。フェアリーに寄せなくてもならず者枠で何かデッキ組めないかなと。このカードの出た時能力は、相手の墓地を対象に取れると言うのが強く《泥棒スカイダイバー》のような『Xは0にできない』という一文も無い為、《衝撃の足音》といった待機呪文も唱えることが出来る。スタッツも3マナ3/1飛行でアタッカーとしても優秀。FNMのプロモカードとなっているので入手しやすいのも良いですね。今から神話レアに格上げして瞬速付けても良いですよ、公式さん。

注目カード:アーティファクト

やっぱこれですよね!

《過去と未来の剣》

2色剣サイクル最後の一枚が遂に登場。筆者的には発売されるのか不明ですが、モダンホライゾン3辺りで収録されると思ってました。それにしても青黒好きとしては感無量。カード名・カード効果は最後の1枚に相応しいものになっていますね。
プロテクション青・黒の時点で強い。ただ戦闘ダメージ解決後の誘発が使うフォーマットをかなり選ぶ仕様。レガシー向けのカードだなというのが筆者の印象です。モダンのデスタクに入れるのであれば、《儚い存在》《流刑への道》の増量も検討が必要かと。

さいごに

機械兵団の進軍の新カード独自レビューは以上となります。青黒剣の登場や強い色対策カードの登場など、前弾と比較して青が豊作なセットだなという印象です。多元宇宙の伝説というボーナスシートもあり、開封し甲斐もありそうです!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。それではまた次の記事でお会いしましょう。

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