都市伝説を紐解きたければ娯楽を見ろ。〜魔笛編〜

お疲れ様です、私です。
「都市伝説を紐解きたければ娯楽を見ろ。」の第五弾です。
前回の第四弾のドラえもん編に追記があるのでそちらもよろしければどうぞ。


さて、今回は「モーツァルトがフリーメイソンの儀式を暴露したせいで暗殺された」ともっぱら話題オペラ「魔笛」について書いてみようと思う。
これ細かいこと書き出すとキリがないので内容を絞ってざっくりいくぅー。


■あらすじ

<第1幕>
王子タミーノ
が岩山で大蛇に襲われて気を失うが、夜の女王に仕える3人の侍女が大蛇を倒す。
侍女たちが夜の女王のもとに報告に行っている間に通りすがったパパゲーノはタミーノに「大蛇を倒したのは君か?」と問われ、「ああそうだ、俺が素手で倒したぜ」と大法螺を吹く
そこへ戻った侍女たちは「この大嘘つきがぁぁぁぁぁ!」と激怒、パパゲーノの口に鍵をかけ、話せないようにしてしまう。自業自得。

侍女たちはタミーノに「悪人ザラストロに夜の女王様の娘・パミーナをさらわれてしまった。助けて〜」と言い、パミーナの肖像画を見せる。
タミーノはあっさりパミーナに一目惚れしてしまい、夜の女王に謁見すると、女王は「娘を助けてくれたら結婚させてやる」と言う。
俄然やる気になったタミーノは侍女から「魔法の笛」を受け取り、パパゲーノは口の鍵をはずしてもらい、「銀の鈴」を授けられてタミーノのお供を命じられる。

なんやかんやあってタミーノとパミーナは出会い、これまたご都合主義でパミーナの方もタミーノに一目惚れ。二人は恋に落ちる。
さらになんやかんやあって実はザラストロは悪人ではなく徳の高い祭司で、世界征服を企む夜の女王の犠牲にならないようにパミーナを保護していたということが判明。
「パミーナと結婚したいんだよね〜」「俺も彼女ほしい、結婚したい」この期に及んで色ボケ全開なタミーノとパパゲーノに対し、ザラストロは願いを叶えるための試練を二人に課す。

<第2幕>
やる気満々のタミーノに対しやる気ゼロというか試練を理解していないパパゲーノ。僧侶は「あーもう。試練に耐えることが出来たら、お前にパパゲーナという若くて美しい娘を与えるぞい」と言う。それを聞くやいなや急にやる気を出したパパゲーノ。簡単な奴め。

一方その頃パミーナは母親である夜の女王に「ザラストロを殺さなければ絶縁じゃ!」と迫られる。もう絶縁でよくねと思うが慈悲深いパミーナは悩み、ザラストロに泣きつく。
ザラストロはパミーナに
「この聖なる地に住む者は復讐心は持たず、ここでは皆愛し合い、裏切り者はいない。そして我々は敵を許すのだ。」
と言う。

タミーノのもとに現れたパミーナは話しかけるが、「沈黙の試練」真っ只中のタミーノは話すことができない。
その様子に「えぇ、もう私のこと愛してないの!?」と盛大な勘違いをしたパミーナは自殺を図るが、それを3人の童子が「おいおいおい、お前早とちりしすぎや!!!」と止めに入る。
なんやかんやあって沈黙の試練をクリアし、続く「火の試練」と「水の試練」もクリア、パパゲーノも一度試練から脱落したが、鈴を使うというチートによってパパゲーナをゲットする。

ヤキモキした夜の女王は自らザラストロを暗殺しようとするが失敗し、ザラストロは試練をクリアしたタミーノたちを祝福し、皆がオリシスとイシスを讃えるところで幕が下りる。


■フリーメイソンが好む「3」を多用

「3」という数字はフリーメイソンが非常に重要視している数字で、彼らの階級は33階級、活動理念は「自由・平等・博愛」の3つ、直角定規・コンパス・聖なる法典を合わせて「3つの大いなる光」と呼び、儀式の燭台は3本などなど、彼らは「3」に猛烈にこだわっている
このオペラ内にもその数字「3 」が多く起用され、夜の女王の侍女3人、パミーナを止める童子3人三重唱3回繰り返して演奏されるフレーズなど、フリーメイソンを思わせる数字が随所に見られる。

そもそもモーツァルト自身がフリーメイソン会員だったので、この辺はまああるだろうなという印象。


■モーツァルトはメイソンの儀式をこのオペラで暴露したせいで殺されたのか?

そもそもこのオペラの台本を書いたのはエマヌエル・シカネーダーで、モーツァルトは作曲を担当したにすぎない
ちなみにシカネーダーは自分でパパゲーノを演じている。
つまり、本来はシカネーダーも暗殺されていてもおかしくないのだが、そのようなことはない。いや、本物のシカネーダーは殺されていて、その後シカネーダーとして替え玉が生きてたってこともあるかもしれんが…。
というわけで、モーツァルトだけが暗殺されたというのはちょっと腑に落ちない
まぁシカネーダーに台本を書かせた人間が別でいると言われているので、シカネーダーはお咎めなしでもその人物は消されてるかも。たぶん消されてる。たぶん、きっと、いや絶対。
その人物はフリーメイソンとイルミナティの両方に属していたものの疑問を感じて脱退し、シカネーダーに台本を書かせ、モーツァルトに作曲させたと言われている。
シカネーダーは実は暗殺されていて、生きてたのは替え玉っていうなら制作者3人が消されたことになるので、モーツァルトもこのオペラが原因で暗殺されたといってもいいだろう。

ちなみにキューブリック監督も映画「アイズ・ワイド・シャット」でイルミナティの儀式を暴露して殺されたと言われている。


■一般的にヤバイといわれている場面

フリーメイソンの儀式を暴露していると言われている箇所は

第一の僧 「彼は徳性を有していますか?」

ザラストロ 「徳性を有している」

第二の僧 「寡黙でもあるのでしょうか?」

ザラストロ 「寡黙である」

第三の僧 「善行をなしますか?」

ザラストロ 「善行をなす」

という問答の場面。
どうやらこれと全く同じ問答がフリーメイソンの参入儀礼として行われているようだ。

また、このオペラには「夜の女王」が登場するのだが、イルミナティにはルシファーの巫女で「夜の妖精」と呼ばれる存在がいるらしい。
この「夜の女王」は「夜の妖精」のことだろう。

また、「イシスとオシリス」ときたら当然ホルスがつきもの。
ホルスときたらプロビデンスの目を想像する。

とにもかくにも「匂わせ」が多いオペラである。


■本当にヤバイ箇所は上記部分なのか?

本当にフリーメイソン及びイルミナティにとって都合の悪い箇所というのは上記箇所ではないと個人的には思う。
いや、上記箇所も知られたくはないんだろうけど、問題はタミーノの存在ザラストロの台詞(歌)にあるように思う。

まず、王子タミーノは日本人であるという説は根強い。
この日本人(であろう)タミーノは聖徳太子という説があるがいったん置いておく。

※この「タミーノ=聖徳太子」という説は怪異蒐集家でもある作家の中山市朗先生が提唱されている説です

このタミーノは沈黙の試練=禅を通して自分と向き合い、死をも恐れぬ強さと潔さを得て、善と悪を超えた悟りの境地に達したと考えられる。
妻となるパミーナも沈黙を守るタミーノに対して疑心暗鬼に陥り非常に危うい精神状態になるが、そこを乗り越えて精神の調和を取り戻す。

善悪の逆転(ザラストロが実はいい奴だった)→ 善悪の統合 → 善悪という概念の消滅 というプロセスを辿り、二人は悟りの境地にたどり着く。
これこそ聖書の「二人の救世主」のことではないだろうか。
つまり、タミーノとパミーナは二元論の世界から脱却した二人の救世主を表しており、そのうちの一人、タミーノは日本人
日本人が救世主であることはもはや間違いないのかもしれない。

そしてザラストロがパミーナに向けて歌う歌。

この聖なる地に住む者は復讐心は持たず、
ここでは皆愛し合い、
裏切り者はいない。
そして我々は敵を許すのだ。

つまりシカネーダーに台本を書かせた元・イルミナティ兼メイソンリーである人物は、

ルシファーが「知恵の実」によって人間に本来存在しなかった「善悪の概念」を植え付け、人間同士が争うように仕向けたこと(つまりルシファーが与えたのは「知恵の実」ではなく「善悪の概念を生む実」だった。人間は最初から知恵自体は持っていて、善悪の概念がなく調和のとれた存在だった)

・ルシファーを崇拝するイルミナティはこの善悪の概念を利用して人種間やジェンダー間などで絶えず意図的に争いを起こし、団結を防ぐことで人々を支配していること

イルミナティにとって人類が善悪の概念を消滅させて争わなくなり、団結して現在の二元論の世界から脱却することこそ脅威である

ということを暴露したかったのではないだろうか。

モーツァルトも重要なのは儀式ではなく、二元論からの脱却で、それをイルミナティが必死で阻止しようとしていることだと気づいたから暗殺されたのでは?というのが私の思う「魔笛がヤバイ」という話のコア部分である。
また、魔笛と並ぶ彼の代表作のひとつ、「フィガロの結婚」階級を重んじるフリーメイソンやイルミナティにとっては気に入らないものだったに違いない。

ところで、一見ホルスを信仰しているかに思えるフリーメイソンやイルミナティだが、本当は信仰しているのではなく封印しようとしているのでは?と個人的に思っている。ここ最近。
また、冒頭の大蛇に襲われるシーンヤマタノオロチとスサノオに何か関係がありそうだが、長くなるので今回はここまでにしておく。

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スピナッチ好き子
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