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デッキレシピ紹介~オドシシ~

(2022.10.03  オドシシデッキの起源について加筆訂正)

・はじめに

はじめまして、ランニングハイです。

この記事では、2022年現在、現代ADVPCG環境に最も影響を及ぼしているオドシシをメインとしたデッキについて、デッキレシピ紹介をメインとした解説をしていきます。

ADVPCGレギュレーションは、所謂"過去レギュ"の中でも旧裏と並んで人気のフォーマットであり、既に多くの実績や文才のある方が構築記事を執筆してくださっています。
私は実績も文才もありませんが、この環境に触れ始めて約5年間が経過しており、現代ADVPCG環境における数多くの大会結果等の情報を収集してきました。そこで、デッキレシピの紹介をメインとした記事を書こうと思い立ちました。
デッキレシピを網羅的に掲載しているサイトは幾つかあるものの殆どが英語のサイトであるため、日本でこれからADVPCGに触れたいプレイヤーがアクセスしづらいと考え、この記事をまとめています。詳しい解説はしておらず、簡単な解説と分かる範囲で出典を記しておきます。

最初にいつも参考にさせて頂いているサイト掲載します。今回載せるデッキレシピの多くもこちらから引用しています。
掲載元の許可を特に取っていないので問題があれば削除します。

寒天さんのnote
かなり昔からADVPCG環境の記事をあげておられ、現在もADVPCG環境で遊ばれている寒天さんのnoteです。ADVPCG環境(WCS2004~WCS2006くらいの各環境)を始める際の教科書のような存在です。
Jason氏のHP
WCSで3回優勝されている有名強豪プレイヤーのJasonさんのHPです。こちらも英語というハードルがありますが、ADVPCG環境を始める際の教科書のような存在で環境の解説やたくさんデッキレシピが掲載されています。また、旧裏をはじめとする過去環境の解説+デッキレシピも掲載されています。
Pokemon TCG Archive
2013年までのWCSや大型大会の結果やデッキレシピがたくさん掲載されているHPです。最近は過去の日本の大会の結果も追加され、より充実度が増しました。
Limittlessのデッキ集
TCG ONE上で行われている自主大会で使用されたデッキが掲載されています。この大会の結果や構築が現在の環境に大きく影響を与えています。
TCG ONE
海外の有志(?)によってつくられた(グレーな)サイトです。PTCGOのようにネット上で過去レギュ環境の対戦をすることができます。また、ガチデッキからカジュアルデッキまで色んなデッキレシピも公開されています。
ポケモンカード旧シリーズ検索
公式サイトでは調べることのできない、旧裏~PCGまでのカードを調べることができる辞書のような存在です。また、今回掲載しているデッキレシピの画像もこちらのサイト様の機能を利用して作成しています。

・オドシシデッキについて

オドシシというカード自体は当時からロック系統のデッキに採用されていたようですが、オドシシをメインに据えたデッキタイプは2007年に存在が確認されています(下記参照)。ダメージばらまき役としてガラガラδに加えてレックウザexδと似たような技を持つライチュウexとex対策になるラティオスexδが採用されています。

pokegym.net (2007.02)にSuper Stantlerとして掲載

現在主流となっている形の原案は2020~21年頃にWorldChampChuck氏(2002年の世界チャンピオンらしい)という方が生み出したらしいです。その後、TCG ONE上で行われる大会で結果を出したことから2022年の初頭に日本人の間でも認知が広まっていきました。最近ADVPCG環境に触れ始めた方のみならず、長年この環境を遊んでいる人たちから見ても非常に目新しいデッキタイプです。

「つきおどす」でトレーナーをハンデスし、封印の結晶でPPPBを止めた後、ダメージばらまき技を使って徐々に相手を追い詰めていくという戦い方は害悪そのものであり、多くのプレイヤーを苦しめています。さらにこのデッキタイプ(戦法)に対して明確な対策が存在しておらず、対抗するためには限られたデッキ選択や歪んだデッキ構築を強いられてしまいます(後述のオガワさんの記事参照)。このような理由から、その使用に関して物議を醸しています。

また、オドシシというカードは当時の拡張パック(PCG4弾 金の空、銀の海)のノンキラレア枠として収録されていたカードであり、流通量の絶対数が少ないこと、長年注目されておらず光ってもいないためストレージから拾う人もいなかったこと、お世辞にも人気のあるポケモンではないこと等の理由から入手困難なカードとなっています。そのため、海外から逆輸入するプレイヤーも現れています。

デッキの詳細な動きやカードの解説については、以下の記事に譲ります。どの記事も非常に丁寧に書いてあり、とても勉強になります。

さて、ここから相方となるポケモンごとに簡単な解説とデッキレシピをまとめていきます。

・オドシシバクーダ

EX Mega Battle (2022.07)優勝 Jasonさん使用
寒天さんのnoteより
Limittlessのデッキリストより Jasonさん使用
Limittlessのデッキリストより Oskuldenさん使用
オガワさんのTwitterより
いつさんのTwitterより

バクーダの強みは「ばくれつだん」でばらまきをできることに加えて、「かねつ」でトラッシュからエネ加速ができるという継戦能力の高さ、進化前のドンメルの「メラメラ」でエネ破壊ができるという妨害性能があります。

オドシシの「つきおどす」で相手を事故らせてイージーウィンできる試合も多いですが、入っているポケモンのカードパワー自体はさほど高くないので、技の選択、「つきおどす」で抜くカードの選択、サイドの取り方を間違えると意外とあっさり負けてしまいます。

世界大会で3度優勝し、EXシリーズ(ADVPCGレギュの海外名)の大会を主催するほどこのレギュレーションを遊んでいるJason氏はこのデッキタイプを愛用しており、自分の大会で優勝するという結果を残しています。

・オドシシレック

EX Mega Battle (2022.05)優勝 Tordさん使用
Limittlessのデッキリストより WorldChampChuckさん使用
Limittlessのデッキリストより WorldChampChuckさん使用
JasonさんのHPより
カードシークレット非公認大会(2022.06)より オガワさん使用

オドシシの相方にレックウザexδを採用した形です。レックウザに封印の結晶はつけられないものの、ベンチ狙撃技やサイドが負けているときに発動するPBを持っており、相性がいいです。バクーダに比べて単体性能が高いため、レックウザ自身の性能でイージーウィンできる試合も多い一方で、ex対策に引っかかるという欠点もあります。

現行レギュレーションで世界大会に出場している有名プレイヤーTord氏が結果を残しています。そのため、ADVPCG界隈ではTordといえばオドシシレックの人という認識です(笑)

・オドシシバクーダレック

カードシークレット非公認大会(2022.06)より トミオカさん使用

バクーダとレックウザのいいとこどりのようなデッキレシピです。私自身が試したことはないですが、バクーダのばらまき性能とレックウザのスペックの高さの両方を活かせるので非常に強く使えるのではないかと思いました。

・オドシシガラガラ

カードシークレット非公認大会(2022.09)優勝 ぱすとすさん使用
Limittlessのデッキリストより vltさん使用

オドシシの相方にガラガラδを採用した形です。バクーダと同様1進化でばらまき技を持っているものの、ガラガラはタイプが強い(環境に闘弱点が多い、鋼エネでダメージ軽減ができる)、バクーダは他の技が強い(上技の「かねつ」、ドンメルの「メラメラ」)といった特徴があると思います。

・オドシシマイナン

Limittlessのデッキリストより WorldChampChuckさん使用

ポケモンがオドシシとマイナンのみで構成されています。アタッカーとなるポケモンを入れておらず、妨害に振り切った構築となっています。ホロンエネルギーGLが入っており、特殊状態の対策とexからのダメージ軽減というSレック的な要素も含んでいます。
使用者であるWorldChampChuckさんの性格の悪さが窺えます。

・オドシシマイナンハクリュー

Limittlessのデッキリストより WorldChampChuckさん使用

オドシシマイナンの形に追加でカイリューラインが入っています。といっても、カイリューが1枚しか入っておらず、ハクリューがメインなようです。ハクリューの「たつまき」で相手のエネルギーをトラッシュするという嫌らしい戦法です。
こちらもWorldChampChuckさんの性k。。。(笑)

・オドシシラッタ(Rat Lock)

Limittlessのデッキリストより erikreedsさん使用

ラッタの「ひろってくる」はポケモンとトレーナーとエネルギーを1枚ずつ回収できます。マイナンの「かぎわける」の上位互換ですが、1進化だからどうなんだろう。。。
海外での分類がラッタロックなので、ラッタメインのデッキな気もしますが記載しておきます。

・おわりに

今回はオドシシをメインとした17種類ものデッキレシピの紹介をしていきました。注目されてから時間がそれほど経っていないにも関わらず、非常に多くのタイプがあり、注目度の高さが窺えました。
今回紹介した以外にもミュウロック、LTB等オドシシが採用されるデッキは存在しますが、それらの紹介はまた別の機会に。。。

ADVPCG環境は様々なポケモンが活躍できる環境であり、ガチデッキ、カジュアルデッキ含め把握しているだけでも50種類以上のデッキタイプがあると思います。他のデッキタイプのデッキレシピについても自身の備忘録も兼ねてまとめていきたいと考えています。

ここまでお読みくださりありがとうございました。
この記事がADVPCG環境を理解する、デッキを組む際の参考となれば幸いです。

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