ココがすごいよ!! OnRobot【第7弾】 -VG編-
こんにちは。Spielerです。
ココがすごいよ!!OnRobot【第7弾】ということで少し更新が遅くなってしまいましたが、今回も第6弾に続けて掴むタイプのグリッパーではなく、
吸着式のハンド”VGシリーズ”について掘り下げていこうと思います!
難しい言葉は使わずに簡潔に紹介していきますので、OnRobotに興味があれば是非見てってください!
・VGシリーズとは
”バキュームグリッパー” 略してVGという事ですが、OnRobotのラインナップでは大きく3種類あります。
・VG10
一番スタンダードな10㎏可搬タイプ。
・VGC10
同じ10㎏可搬タイプでもアームの位置を可変できるタイプ。
吸着回路も2系統持ってます(Aエリア、Bエリア)
・VGP20
そして大きな20kg可搬タイプ。
吸着回路は4系統(A~Dエリア)。
・VGシリーズの優れた特徴
このVGシリーズには共通した特徴があります。
・エアポンプが内蔵されている
電気信号によりハンド内部に内蔵されたエアポンプが作動します。
もちろん真空だけではなく、真空破壊(リリース)も可能です。
・電磁バルブが内蔵されている
ハンド内部に電磁バルブが内蔵されており、どのエリアをON/OFFするのか
電気信号により制御できます。
これにより、”空圧回路レス”で使うことが出来ます。
・豊富なオプション類
バラ取出しでは1本爪が扱いやすい?
はい、そんな時はこちら。
軽いけど大きな面積を把持したい?
ではこちらはどうでしょう?
外側だけを吸着したい?
・・・と、このように純正品からでも様々なオプション品を選ぶことが出来ます。
もちろん搬送物に合わせてオリジナルで製作する事だって出来ちゃいますよ!
・選ぶときに注意したい事
吸着搬送って搬送する面の面粗度や形状に依存する為、意外と難しいって御存じですか?
表面が綺麗なアクリル板のようなものであれば。全く問題ありません。
しかしザラザラしている面ではどうだと思いますか?
ポンプは作動しているはずのに、内部で真空圧が上がらず、いつまで経っても吸着する事が出来ません。
段ボールではどうでしょう?
段ボールと言っても表面がコーティングされている物からザラザラしている物までいろいろありますよね。そう20kg可搬のハンドだからといって単純に20kgの製品を持てるわけではありません。段ボールの上面だけで20kgの物を持ち上げようとすれば、当然段ボールが変形します。段ボール自体も壊れてしまうかもしれません。
回りくどい伝え方ですいません。
結論として何をご注意して頂きたいのかと言うと、
”事前に搬送物を確認して最適な吸着パットを選ぼう!”
という事です。(あたりまえですが・・・笑)
OnRobotは吸着パットメーカーではないので、付属されているパットでは対応できるものが限られます。
弊社のオススメする吸着パットのメーカーは、同じくドイツメーカーであるSCHMALZ(シュマルツ)さんです。
ドイツではOnRobotとSCHMALZはバッチバチの競合になるのですが、お互いの得意分野を我々が組み合わせる事で質の高いハンドが出来上がります。
SCHMALZさんはフットワークも軽く、すぐに対象物に最適な吸着パットを選定して評価テストを実施していただけるので、かなり信頼できるメーカーさんですよ。
・デメリット
そんなVGシリーズのハンド。
やはり一番のデメリットはハンドの”重さ”でしょう。
VG10→1.62kg
VGC10→0.814kg
VGP20→2.55kg
仮にこのハンド構成で作ると4kg位になっちゃうんです・・・。
お・・重い・・。
ロボット側にも”可搬質量”という制約があるので、ハンドなんて軽いに越したことはないです。確かにポンプとバルブを積んでいてこの重さであれば、かなりOnRobotも頑張っていると思いますが、重量がボトルネックになってしまう・・なんて事もありそうですね。
・まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は吸着グリッパーをご紹介させていただきましたが、”吸着のハンド”というジャンルで選ぼうとすると実は沢山のメーカーがあります。
OnRobotの吸着ハンドはかなりハイエンドクラスの吸着ハンドですが、その分”エア回路を作らなくていい(設計費がかからない)” ”コンプレッサーやエア回路に必要な機材がいらない”などという事を考慮すると、やはり電動で動くOnRobotの吸着グリッパーは魅力的だと思いますよ!
弊社にはVGC10のデモ機が置いてありますので、長野県に来られた際にはお気軽にお立ち寄りください!
ではまた!!