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「普通らしい振る舞い」の限界突破

新年だというのに、そんなことは関係なく部屋が散らかっている。体調が悪いからとは言え、いくらなんでもひどい。人生で初めて……いやいや、いま思い出した。大学受験期以来か。……そりゃヤバい。

そうはいっても、体調はやや回復してきた。耳鳴りは続き、咳は残っていて、倦怠感は消えていないけど、たぶんこれは当分付き合うしかない。本が少し読めるようになってきたのに、あと1回寝たら休みが終わってしまうのが残念でならない。

年末駆け込みで、追加の血液検査結果を聞いてきたが、半ば予想していた通り、内科的な異常は抗体値以外に何もなかった(膠原病の治療中だし、抗体値は仕方ないのです)。まぁいつものことだ。

――いったん話は逸れるが、こういうとき、医者は決まって「良かったですね」と微笑みかけてくる。今回もそうだ。具合が悪い人を前にして、ラクになる可能性のある方法なども伝えることなく、診察を終えようとしているのに。良かったんだね? 私は良くないけど。

さて、体調不良の1つは、おきまりのストレスが関係していると思う。(医療サイドからは何も言われていないから「思う」としか言えない)

おそらく、職場と自宅で「普通らしさ」を振る舞うことの限界が来ている。障害者手帳の申請時、診断書には2つ障害名が書いてあるんだけど、今の状態は、けっきょくのところ「障害受容ができていない」ということになるんだろう。そもそも、障害者手帳を持っていることは、職場にも伝えていないし、同居家族にも伝えていない。あらゆる意味でクローズ就労。

そんな私。昨晩は、大ポカをする夢で目が覚めた。そのミス自体は現実には起きづらいものだと夢の中でも認識していたけど、(似たようなことは今後も起きるんだろうな、もう無理だな……)と思いながら起きるのは心臓に悪い。

好きなことをするために「普通の振る舞い」をしながら働いているのに、「普通の振る舞い」に疲れすぎて好きなことができない。この悪循環……いい加減、もう飽きてしまった。

器が小さく、特に優れた才能を持ち合わせていない、という意味において私は平凡だ。「普通の振る舞い」なしに、ある程度の稼ぎは得られない。だからこそ全速力で「普通の振る舞い」のスキルを磨いてきた。けれども、その代わりに、身につけるべき仕事のスキルについては、いつの間にか優先順位を下げてしまっていたようで、年相応の発達には至っていない。何なら、対人スキルも特に上がっていない様子。

「普通にうまいね」「普通にいい」そういうものに、なりたかった。今思えば、だからこそコピーライターになりたかったんだと思う。

今でも、「普通」は憧れだ。

だけど、自分が「普通になる」のは諦める。身体を壊して、中年と呼ばれるようになって、ようやく学べた。この先どうするのか、わからないけど。

#最近の学び

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香野わたる
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