見出し画像

「難病未満」で年越しを【ままならない身体】

2023年が明けたと思ったら、すぐに仕事始めだ。とはいえ、全身の倦怠感と頭痛が晴れない。12月初旬に新型コロナウィルスに感染していたので、世に聞く後遺症なのかもしれない。が、何とも言い切れないのは、色々と治療中の身だから。

治療中のひとつは「疑 -全身性エリテマトーデス」(言うまでもなく、「疑-」は筆者の造語)だ。つまりは全身性エリテマトーデスの可能性がある、という状態。

全身性エリテマトーデスについては、下記のサイトがわかりやすい。

わたしの主訴は、手の指の先の圧痛、肩の関節痛。全身の倦怠感。加えて、両頬に蝶のような形でムクリと広がる赤い湿疹(蝶形紅斑)。手に起きる事象は、もうずっと……少なくとも20代後半から断続的に起きていたが、職業病だと半ば諦めていた。ただ、蝶形紅斑については鬱々とした。痛くもかゆくもないのに、何をしても赤みがひかず、触れると自分の皮膚という感覚がない。熱っぽいのに、熱はないとか。

数ヶ月病院に通い、11月の末に結論が出た。「病名は確定できない」という確定診断だった。もちろん、検査の数値が内臓に影響がないのは吉報。

ただ、病気になりたいわけではないが、治ってないのに「なんでもないです」と言われるのは、辛さのやり場に困る。

すぐに死に至らずとも、痛さや辛さはなくならない。QOLを下げないための治療は続けてもらえることになったが、医師の判断ひとつで「もう薬いらないですね」と言われたら終わりになるのは、心もとない。痛いとか辛い、それは主観的な問題として処理される可能性が高いからだ。

最初に多めに投与されたプレドニゾロンが効いたときは、天にも昇る心地だった。身体がぜんぜん痛くない、朝起きても疲れてない、そんな日が来るなんて、思いもよらなかったからだ。

その後すぐに新型コロナウイルスに感染して、あの爽快感は失われてしまった。今思うと、当時の具合がよすぎて、最初に感染症状が出ていても気づかなかった。療養期間を経ても、薬の量が減ったからか、コロナの後遺症なのか、完全復活はしていない。まぁ、やり過ごせる感じではある。

少量のプレドニゾロンでやり過ごすことができているうちに、どうにかしたいところ。具体的な例を挙げると、自分の体力を見誤ったおかげで、年末に某所にひどい様相の梗概を出してしまった。生き方を抜本的に変えないと、何もできないまま死期を迎えることになりそうだ。

さりとて「疑 -全身性エリテマトーデス」を片付けても、すべてが解決するわけではない。身体はひとつしかないのに色々なものを抱えていて、やるせない。2023年は、この「ままならない身体」について、しばらく観察してようと思う。


いいなと思ったら応援しよう!

香野わたる
もしもサポートいただけたら、作品づくり・研究のために使います。 よろしくお願いいたします。