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第4回『スピカワークスインターン広報』

はじめまして! スピカワークス スタッフの大越です。
以前公開した作家さんへのインタビュー記事では何度か登場しておりますが、今回よりインターン広報の記事を執筆することになりました。

スピカワークスとは、2022年度に行われたインターンシップへ参加したことがきっかけとなり、その後は大学に通いながら、フリーランス契約の身として、編集の勉強をしています。

さて弊社では、自分の「好き」や「興味」に向き合いながら、漫画編集者の仕事や弊社について知ってもらうために、インターン制度を設けています。
そしてこの度、2025年度スピカワークス・インターンの募集が決定しました! 応募フォーム・詳細については、以下のリンクからご確認ください。



さて今回の「 第4回『スピカワークスインターン広報』」では、【2024年度インターン】の内容を振り返ります。2024年度はインターンとして4名の方を迎え、約6ヶ月の活動を行いました。本記事ではその活動内容と、インターン生へのミニインタビューの内容をまとめています。

2025年度インターン応募に興味をお持ちの方は、ぜひ参考になさってください!


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2024年度インターンで行った活動内容




① ガイダンス(計2回)


初回ガイダンスでは、「編集者とは何か」をテーマに、代表・鈴木がインターン生に向けてオンライン講義を行いました。まずは「編集」の定義から始まり、その後、具体的な業務内容を紹介することで、参加者の方々が編集者業務の全体像をイメージできるよう、お話ししていました。

インターン中盤で行った2回目のガイダンスでは、「編集の世界を覗く」をテーマに、 弊社の事務所で実際の様子を披露します。オンラインでは見ることが難しい資料や、下絵・ネームといった実物を例にとり、漫画編集の現場をより具体的に想像してもらう機会になっています。

インターン生のコメント
Aさん:実際にオフィスへ入らせていただいた時は、制作の裏側を覗くことができて、より一層お仕事の解像度が上がった気がします。オフィスにはコミックス以外にも幅広いジャンルの本があり、いろいろなところから表現をインプットしていることがわかりました。


② ワークショップ(計3回)


実際に自分が好きなコンテンツを、インターン生同士で紹介し合うワークショップです。
事前に伝えられるお題に合わせて、自分の好きな作品(コンテンツ)について、

  • どんな内容か

  • なにがいいのか

  • どこが自分に刺さったのか

という3点を軸に、5分の持ち時間でそれぞれプレゼンテーションを行います。発表後には代表・鈴木から講評があり、参加者全員でコメントを交換し合います。

自分の好きなものについて5分間も語ることができ、それを前向きな姿勢で聞いてくれる人がいる空間。何かに熱中している人にとって、とても楽しい課題です!

インターン生のコメント
Bさん:「好き」の理由は明確でなかったり感覚的な部分が多かったり、それを他の人に伝えるために改めて言語化するのは難しかったです。発表を通して、自分が何を好きなのか、何を面白いと思っているのかといった自己理解も深まりました。


③ 作家さんへのインタビューに同席


弊社の契約作家のお一人で、現在は『デザート』にて『黒子と悪役くん』を連載中の山科ティナ先生にご快諾いただき、

計2 回のインタビューに参加しました。
(こちらの活動は、時期によっては行えない場合もありますので、その際はご了承ください。)

インタビューは弊社note上で公開します。そのため、記事を作成する事前準備や、文字起こしの作業などを、スタッフとインターン生がともに行います。
インタビュー当日は特別に、先生に直接作品の感想を伝えたり、イマドキ女子の流行について先生にお話しする時間もありました。

インターン生のコメント
Cさん:実際に先生のこだわりを聞けたこと、言葉選びやキャラクターの組み立て方から、先生の人柄を感じられたことに感動しました。キュンキュンするシチュエーションや好きな男の子像などの意見をみんなで交換して盛り上がったことも楽しかったです。


④ 単行本帯リード作成に挑戦


単行本の帯につくリードの作り方を体験しながら学びました。(こちらの活動は、時期によっては行えない場合もありますので、その際はご了承ください。)

出典:山科ティナ「黒子と悪役くん」

ちなみに「リード」とは、その作品の魅力をひと言で伝えるキャッチコピーのようなものです。まだその作品を読んだことがない人に「読んでみたい!」と思ってもらえるように、編集者は、読者の心に響く言葉を選んでリードを考えています。

山科ティナ先生『黒子と悪役くん』1巻の帯リードを考えます。なお、発売された単行本で実際に使用しているリードは、編集担当の小屋によるものです。


<帯リード課題内容>

  • 『黒子と悪役くん』1巻の帯リードを、5案ほど考える

<押さえてほしいポイント>

  • 1巻なので、作品の魅力が簡潔に伝わるもの

  • 一瞬で目を掴むような、なるべく短くキャッチーなもの

  • 同じ発想のものよりも、いろいろなテイストがあるとより良い


作成したリードに対し、代表・鈴木からフィードバックを行います。帯リード作成時に意識していることを一緒に確認すると、「悔しい」「それを応用して挑戦したい」との声が多く上がったことから、2 回目のチャレンジも行いました。

ここで、インターン生の方々から集まったリードのうち、代表・鈴木が選出した一部をご紹介します。

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自分にだけ甘い悪役の一面…たまらん!!
鈴木コメント:「自分にだけ甘い」という表現がグッときますよね。「たまらん!」という言葉も面白くて、いちばん参考にしました。

黒子のもとに黒悪魔降臨!?
鈴木コメント:黒に黒を重ねているので語感がよく、文字面のインパクトの強さも面白かったです。タイトルと言葉を重ねてくれたと思うのですが、その分情報が少ない点がちょっともったいなかったです。

その不意打ち、ずる過ぎる…
鈴木コメント:イラストに合わせた言葉選びが良かったです。内容が少し伝わりにくいかなと思ったので表面には使いませんでしたが、良い言葉だったので裏面の方にはほぼそのまま使わせていただきました。

学校一キケンな彼は、笑顔の素敵なヒーローでした。
鈴木コメント:シンプルな言葉で内容が伝わってきやすいところがいいです。ただ「笑顔の素敵な」が、その部分だけ見ると作中のヒーローとは違うキャライメージを想起させてしまいそうだったのが惜しい点でした。

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インターン生のコメント
Dさん:作品の魅力を一言で表せる言葉を探すのは難しかったです。どんな言葉で表せば目を引くのか、何十回も漫画を読み返してひたすら考えました。少女漫画のリードはヒロイン視点で書かれているイメージがあったため、男子視点や第三者視点からも考えるというのは盲点でした。


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以上、2024年度のインターンでは、
編集者の仕事を覗く
自分の「好き」を自分の言葉で表現する
という2点を軸にさまざまな活動を行いました。

今年度は、参加者のみなさんが積極的に行動し、自ら学び気づく様子が印象的でした。また、全員がお互いの「好き」にまっすぐ向き合っていたことで、たくさんの話題で楽しく盛り上がる時間を共有できたのも素敵な思い出です。

鈴木からのコメント

スピカワークスでのインターンに参加してくださった4人のメンバーのみなさん、どうもありがとうございました。
毎回お伝えしていますが、編集者の基本は「自分が良いと思うものを他人に紹介する」ことだと思っているので、これまでと同様、まずはその基本をワークショップで体験してもらいました。

なお今回もお題をシークレットにした回を実施し、不意の相談に応える擬似体験もしてもらいましたが、みなさん調べ方がうまく、早く、プレゼンもしっかりしていて令和の若者らしい頼もしさを感じました。
その後、対面での講習と食事会も行ったり、帯のリード案を考えてもらったりしましたが、みなさん熱意があるので提案も質問も多く、こちらとしても非常に勉強になりました。ありがとうございました。

最初は緊張もあったと思いますが、最後の方はみなさんどんどん自分の話をしてくれるようになって嬉しかったです。今後どのような道に進まれたとしても、自分の大事にしているものを堂々と伝えられるように頑張ってください。応援してます。

そして、この記事を読んでスピカワークスでのインターンに興味を持ってくださった方がいたら、次のインターンでお会いできるのを楽しみにしています。よろしくお願いします。

小屋からのコメント

今回のインターンでは、みなさんが様々な活動に対しての質問をたくさんしてくれたことが印象的でした。ワークショップなどでも、それぞれ全く違う視点から発表をしていて、「お互いに質問をし合う」というコミュニケーションが取れていたのが良かったです。私としても、個性的なみなさんの発表を聞いて新しい視点を持つ機会になりました。

自分の「好き」を言葉にすること、そして誰かの「好き」を知って色々な視点から作品を見てみること、そのどちらもが体現できたインターンだったと思います。インターン、本当にお疲れ様でした!

改めまして、2024年度スピカワークスインターンに参加していただき本当にありがとうございました! そして2025年度の開催も、どうぞお楽しみに!!


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