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0917やっぱり拳って脆いんだ

好きな人とぼーっとドラマを観ていたときケンカのシーンがあった。
なんとなく聞いた。
「ねぇ、これまでケンカしてきて本気で怖いなって思ったことってある?」
そうしたら彼は答えた。
「ないかなー。だって僕強いもん。必殺技があるから」

ちょっと嫌いだと思った。
ケンカをする人は嫌い。
何だったら怖い思いをしていてほしかった。
そんなの全然かっこよくないんだから。
私は頭脳派が好き。

自然界では、雄は腕っぷしが強いほどモテる。
人間だと腕っぷしが金ってことなんだろう。
おかげで人間は、自然界では死滅しているであろう遺伝子がたくさん生き残っている。

私は、同じ確度で話ができない人が嫌い。
仕事ができない人が嫌い。
自分で自分の面倒がみられない人が嫌い。
そして何より、稼ぐ力がない異性が嫌い。

お金自体はその時なくてもいい。
ポテンシャルを見ている。

でも不思議かな、好きな人にはすごく矛盾した気持ちになる。
ポテンシャルがないわけじゃないけど、今くすぶっている。
でもそのままでいてほしい。
私が甘やかしてあげる。
私に頼って少しだめなままでいてほしい。
余裕があると人はよそ見するんだから。
余裕がないなかで必死に私に時間を裂こうとするのを見ていたい。
隙間に空いた時間を私に費やそうとする君が愛おしい。

私のために嘘をついてヒリヒリとしていてほしい。
君が望むから一緒に助けるけど、君が気にかけるあの人が凄まじく腹立たしい。
だから君が気に掛けなくていいように私がやってあげる。

ケンカなんて強くなくていいし、富豪になってもらう必要もない。
いい大人だからもうしないだろうけど、ケンカはしないでほしい。
君の脳内を形にしてあげるから、相手は頭脳で一緒に殺そう。

ああ、もっと視野が私で埋め尽くされればいいのに。
君が気にかけるものすべてが敵に思える。
君の思考を奪うものはすべて敵なんだ。
君から優しさを与えられる存在だけでなく、困らせる存在もすべてが邪魔者に感じてしまう。

だからね、やっぱりケンカなんてしなくていいように私が潰してよそ見できなようにしたいんだ。


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