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作戦カードピックアップ|うさぎとかめ byみゆみゆ

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(村田雄介作、アイシールド21、ジャンプ・コミックス)

みゆみゆの考えた作戦「うさぎとかめ」には戦術的にそしてアート的に素晴らしいセンスが光る。

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戦術的な観点から先に解説しよう。

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右ツインのレシーバー2人が1点2点ゾーンに走りショートパスを匂わせ、左レシーバーが3点ゾーンへ。ちょうど3人のレシーバーはスナップから3秒後には縦一列の位置関係になるだろうか。

そしてQBはパスフェイクを挟みながらも左にロールアウトしてランのイメージだろうか。前後に配置されたレシーバー陣を囮に左サイドを駆け抜ける。

現在スペックスガールズのランプレーはブロックを生かしたパワフルなコールが主流だが、「うさぎとかめ」はDFの位置を中央に寄せて、尚且つ前後のギャップを作ることで敵を動かし、空いたルートを走るデザインだ。

オフェンスの作戦を立てる時には、相手がどう動くか予めイメージしておくことが大切で、その隙を突くのはどんなスポーツにも共通して言えることだろう。

これは裏話だが、みゆみゆはスペックスフットボールへの参加はみんなと比べて数ヶ月遅れての加入となっている。
それもあってか、今まで培われたランの成功パターンとは一風変わったテイストの作戦を提案してきたなと思う。その新規性と有用度を鑑みてピックアップさせてもらった。

そしてここからはアート的側面からお話をしたい。

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タイトルの由来はみなさんご存知、童話「うさぎとかめ」だ。イラストは、冒頭のシーンでうさぎがかめに競争しようと提案するシーンが優しいテイストで描かれている。

物語のレース展開と同じように、3人のレシーバーがうさぎとなって猛ダッシュ。QBのカメが遅れてゴール(タッチダウン)をするという作戦だ。物語と作戦のイメージ像が完全に合致していて、非常にキャッチーでわかりやすい。

作戦を見てから改めてイラストを見ると、「私が囮になってディフェンスを引き付けるからあなたは空いたルートを走って!」とうさぎがかめに提案しているようにも見えてくる。

フットボールはみんなが主役になれる優しいスポーツだと思う。
これから今回作った作戦カードがリーグ戦でも使用されることになるが、どんな時でもみんなで仲良く相談し合って、全員が活躍するためにアイディアを練っていく過程を楽しんでもらいたい。

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