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読書の秘訣は能動性! 『知識を操る超読書術』

今年の私の目標は、アウトプットをとにかく増やすこと。というわけで、本の感想やまとめを書いて、皆さんとそして未来の私と共有していきたいと思います。

まず、1冊目はDaigoさんの『知識を操る超読書術』です。

正直あまりこの手の、ビジネス書や啓発本Howto本は買わずに10分くらい立ち読みして終わらせることが多いのですが(著者の方には申し訳ないです)、今回は立ち読みの時間がなかったことと、いつも読んだ本の内容が頭に残らないのは気になっていたので、買って帰ることにしました。

やはり、この本もさらさらと読める内容なので、さくっと読める方は立ち読みでもよいのではと思います。

本の内容を一言でいえば、「とにかく読書の秘訣は、受け身ではだめだ」ということに尽きると思います。逆にいえば、「能動的に読め!」です。言うなれば、つかみとるイメージでしょうか。

さっくり、中身をまとめますと、ポイントは3つ。

本を読む準備をする
本の読み方を知る
本から得た知識をアウトプットする

「読む前の準備が大事!」

準備というのは、まず「なぜこれを読むのか」「読んで何を得たいのか」「読んだ後どういう状態になりたいのか」、この3つを書き出すこと。

たとえば、私がこの本を読む前に書き出すとすれば、

「本を読んでも内容を忘れてしまう原因と対策が知りたい」
「読んだ内容をしっかり覚えて何かの時にすぐ引き出せる方法を身につけたい」
「様々な分野の知識を広く浅く、そしてさらに深めたい分野は深く身につけ、アウトプットしていきたい」

という感じです。これをDaigoさんはメモに書いて、しおりがわりに本に挟むことをおすすめしています。そうすることで、時々目に入り、モチベーションが落ちそうな時も、なぜこれを読もうとしてるのか目的を思い出し、集中力が戻ってくるとのこと。なるほどね。そういうことはあるかもしれないですね。

つぎに読み方、これは

「全部読もうとしない」

スキミング読みという呼び方を本書ではしていますが、とにかく最初から全部読もうとするのではなく、表紙・帯・目次をさーっと見て、興味のある章、読む目的にあう内容が書いてありそうな章から読み始める。特に真ん中あたりの章に、堅めのコアとなる、でも引きは強くない内容が多いため、ここらあたりを読んで面白いとおもえば、それはあなたにフィットした本である、とのこと。なるほど、たくさん本を書いてきた人ならではの観点だなと思いました。スキミング読みとは、物理的に読む量を減らしてしまおうという考え方です。はじめから順に最後まで全部読まないと、という心の縛りをなくすことです。他にも「要するに」読み、「つなげ」読み、「視覚化」読みなど、やり方はいろいろ書いてありました。

そして、読んだ内容を忘れないようにするためには、

「内容をアウトプットする」

私たちの脳は情報をアウトプットしようとした時に、記憶力が高まるようにできています。p.67

いろいろ方法は書いてあります。私が実践しようかと思ったのは、要点を自分の言葉で章ごとにまとめる。だれかに話す。というものです。で、このnoteですね。ワシントン大学の実験によると、「教えるつもりで読む」だけで記憶への定着率が28%上がることが判明しているそうです。

少し面倒なので、実践はむずかしいかもしれないけど、役に立ちそうだと思ったのは、「しつもん」読みというものです。これは、本書では読み方の章にかいてありますが、実際には質問に答えていく作業はアウトプットになりますので、ここに書いておきます。全部は書きませんが、”著者にツッコミを入れながら対話する”イメージで、ハジェテペ大学の研究チームが提示している17個の効果的な質問例に対する答えを考えながら読み進めていくやり方です。

たとえば、

1・この本がテーマとしている問題提起は何か?どんな問題を提示し、どんな解決方法を提案しているのか?
4・この本が同じジャンルの本と似ている部分、違う部分はどこだろう?
11・人に勧めるとき、どの章のどんな情報を一番に取り上げるか?p.167.168

などの質問です。全部に答えようとするとかなりの時間を要しそうです。でもここまでしておけば、確かに記憶にはしっかり残るでしょうし、それをまた話したり、こういう記事を書く時にはとても助けになりそうです。

と、この3つが本の大きなポイントです。なんとなく読み始めるのではなく、能動的に、目的を明確にし、手を動かして、自ら欲しい情報を掴み取っていく。そしてその情報を使ったり、実践したり、伝えて記憶に残す。そういうことだと思います。

私がこれ以外で、へぇと思ったことは、読書の質を高めるために「運動」をオススメする、という点です。イリノイ大学の研究によると20分の軽いウォーキングで脳の活動が向上することがわかっているそうです。Daigoさんは朝起きたら1−2時間運動し、瞑想してから読書をするそうです。

運動後4時間が1日のうち最も集中力の高い時間帯になるので、その間に1冊5分ペースで「スキミング」し、かなりの量の読書をし、これはという本があればじっくり読み込んでいきます。p.233

こういう生活をできる人は少なそうですが、お休みの日にはいいかもしれないですね。

もうひとつ、「インターリーピング睡眠」というのも役に立つなと思いました。睡眠と記憶が密接に関係していることは、いろんなところで耳にするとは思います。リヨン大学の研究によると、勉強と勉強の合間に睡眠をとることを「インターリーピング睡眠」と名づけ、これを行うと約2倍の記憶力と想起能力の違いが生じる、とのことです。

ポイントは、勉強が一区切りついたところで眠るのではなく、中途半端でも時間で区切り、仮眠を取ること。
インターリーピング睡眠には、1回学んだことを忘れにくくする効果もあります。読書や勉強というインプットの後に脳を意図的に使わない状態にすることで、記憶が定着しやすくなり、必要なときに応用する想起能力も高まるからです。p.183.184

生真面目な人が多い日本人には、ついキリの良いところまで眠くてもがんばってしまう人が多いのではないでしょうか。疲れたら寝る。そして起きたらまた始める。これはすぐに実践できそうですし、受験勉強や資格試験など学生から社会人まで使えるスキルですね。

この2点はコラムのところに書いてあったので、私としては、他の読書術のような本にもあった内容の本文よりもこのコラムが役に立った感じではありました。Daigoさんは特に読む前の準備を強調していらしたのは、他と違う点でした。上記以外にも、いろいろな読み方、人に説明する秘訣も書いてありましたので、興味のある方は一度目を通してみてはいかがでしょうか。


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