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テキストカバレージ「やわたCS2ブロック決勝戦」2024/12/21 ♪立ち上がる マジック堕とす ジャイアント


悪魔神が、魔誕した。

とうとう第4弾までリリースされ、クライマックスを迎える王道編。

 5文明の色を持ちながらもマナを生み出せる<悪魔世界ワルドバロム>、新規のDreamレアである<鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ>やハイパーエナジー持ちのクリーチャー、邪神の体をモチーフにした各種タマシードに強力な呪文。
 これらは佳境を迎える2ブロックフォーマット、ひいては全国大会エリア予選で環境に大きな影響を与えることは間違いない。そんな王道編4弾環境での戦いが早速開戦した千葉県本八幡でのメタゲームの模様をお伝えする。





♪立ち上がる マジック堕とす ジャイアント


 今回の決勝戦を戦うのは千葉県のりんりん/音速cs と神奈川県のくろはこ。どちらも2ブロックフォーマットのCSへ精力的に出場しているプレイヤーであり、両者ともに水自然ジャイアントで頻繁に上位入賞する実力者である。常にジャイアントと戦いを共にし、操るのが難しいデッキであるにも関わらずとにかくプレイが上手い。


 そんなマッチアップをみて筆者は「今回はすごい高度なジャイアントミラーが見れるぞ〜」と呑気に眺めていたが、やはり2人とも面識がある様子。



くろはこ 「いや、まぁ(2ブロックの)CSに行くとだいたいいるからねぇ」

くろはこ 「勝ちたいね〜」

りんりん/音速cs  「いや、ここは俺が勝つ。勝つ。」

くろはこ 「自信が違うね〜」

りんりん/音速cs  「じゃんけんから勝つ!!」

 
 
なんとも仲がいいようで。


 この時間がCRYMAXジャオウガがかかった決勝戦のデッキシャッフルをしているタイミングだとは到底思えないが、この1年間で2ブロックフォーマットが繋いでくれたプレイヤー同士の関わりの賜物だと言うことだろう。

 さぁ、2024年最後のやわたCSチャンピオンを決めようじゃないか。この試合には優勝のタイトルや賞品がかかっているだけでなく、どちらが最強のジャイアント使いであるかの証明もかかっている。



GAME1


りんりん/音速cs  「マジかよ.…」

 試合前の宣言通りにじゃんけんで先攻をとったりんりん/音速cs のターンからゲームは始まったが、初手の5枚を確認したりんりん/音速cs の様子がおかしい。

 何事かと手札を覗き見ると、辛い現実が突きつけられていた。

・同期の妖精 / ド浮きの動悸×2
・ナイター・ファイアフライ
・輝跡!シャイニングロード・マンティス / 輝跡の大地
・範丸の超人

 いわゆる手札事故が起きていた。そして皆さんならこの手札でどう戦うだろうか。<同期の妖精 / ド浮きの動悸>を並べて攻撃するだろうか。それとも強いカードが来るまでマナチャージのみでパスするか。

 りんりん/音速cs はリスクがあり、定石から外れていることは承知で、トップから<チアスペース アカネ>が来ることに賭けて2ターン目に<同期の妖精 / ド浮きの動悸>を送り出したが、結果的としては3・4ターン目はマナチャージのみで終える。


 対するくろはこは順調そのもの。3ターン目まではマナチャージを繰り返し、3、4ターン目を<豊潤フォージュン>を使ってマナを伸ばしていくことに充てる。リソースを伸ばし続け、気づけばマナは7マナ圏に到達しようとしている。




 5ターン目を迎えたりんりん/音速cs は手札を整えることができる<五番龍 レイクポーチャー ParZero>を召喚。ようやく戦える内容の手札を手に入れる。


 くろはこの5ターン目、りんりん/音速cs の場に攻撃できるクリーチャーがいることをちゃんと見逃さない。ジャイアントお得意の革命チェンジ×マッハファイターによる盤面制圧が行われる。

 <チアスペース アカネ>を召喚してマナと手札を増やすと、<同期の妖精 / ド浮きの動悸>も召喚してから<チアスペース アカネ>がマッハファイターでりんりん/音速cs の<同期の妖精 / ド浮きの動悸>に向けて攻撃し、革命チェンジ。


 <超重竜 ゴルファンタジスタ>が戦線に投入され、効果でマナから<哀樹神官グリッファ>を場に。りんりん/音速cs の<同期の妖精 / ド浮きの動悸>を破壊する。

 メガ・ラスト・バーストによりくろはこの<同期の妖精 / ド浮きの動悸>がバウンスされるが、くろはこの盤面は強力なものになった。



 くろはこが<銀河竜ゴルファンタジスタ>を持っていて場に出していたならゲームはくろはこ側に傾いていただろうが、幸いにもまだイーブンなゲーム展開になっているため、りんりん/音速cs も喰らい付いていく。


 6ターン目は<チアスペース アカネ>召喚からスタートし、2マナで<同期の妖精 / ド浮きの動悸>を添える。
そして<チアスペース アカネ>が<超重竜ゴルファンタジスタ>へ向けてアタックするときに<銀河竜ゴルファンタジスタ>へ革命チェンジ。バトルで<超重竜ゴルファンタジスタ>を討ち取り、終極宣言を妨害してターンを終える。


 ボードを取り返されたくろはこだが、依然として有利な状況であるのは変わらない。
 6ターン目は必要なパーツをサーチすべく<五番龍 レイクポーチャー ParZero>を召喚。2枚のカードを手札に加え、<銀河竜ゴルファンタジスタ>を見せることでりんりん/音速cs の<銀河竜ゴルファンタジスタ>をバウンス。そしておまけに<同期の妖精 / ド浮きの動悸>。


 これでくろはこのアクションを妨害する、邪魔なクリーチャーはいなくなった。


 そして<五番龍 レイクポーチャー ParZero>をコストに<哀樹神官グリッファ>がハイパー化して攻撃しつつ、<チアスペース アカネ>に革命チェンジ。<チアスペース アカネ>の効果を使用したのちに<哀樹神官グリッファ>の攻撃時効果で<超重竜ゴルファンタジスタ>が場に。そして<超重竜ゴルファンタジスタ>がマナから<チアスペース アカネ>を引き連れる。ここのTブレイクでSトリガーはなし。

 続けて<チアスペース アカネ>がマッハファイターで<五番龍 レイクポーチャー ParZero>へ攻撃すると、<銀河竜ゴルファンタジスタ>へ革命チェンジ。これで返しのターンにりんりん/音速cs 側のマッハファイターが機能不全に陥った。ターン終了。


 絶望的な状況のりんりん/音速cs 。マナチャージして8マナにしてから、7マナで<超重竜ゴルファンタジスタ>を召喚。効果で<ナイター・ファイアフライ>を出して<同期の妖精 / ド浮きの動悸>をバウンスしつつ、<銀河竜ゴルファンタジスタ>の動きを止める。くろはこは<同期の妖精 / ド浮きの動悸>同士による除去のしあいを嫌ってメガ・ラスト・バーストを使わず。


 そしてりんりん/音速cs は<同期の妖精 / ド浮きの動悸>を攻撃に向かわせて<チアスペース アカネ>へ革命チェンジ。革命チェンジによって場を離れた<同期の妖精 / ド浮きの動悸>のメガ・ラスト・バーストでくろはこの<銀河竜ゴルファンタジスタ>をバウンスしつつ、手札とマナを伸ばしてターンを返す。


 またもや盤面を返されたくろはこだが、りんりん/音速cs の場に<銀河竜ゴルファンタジスタ>はいないため、このターンもやりたい放題。

 <チアスペースアカネ>召喚から<同期の妖精 / ド浮きの動悸>を2体場に送り込むところからターンが始まり
、<チアスペースアカネ>でりんりん/音速cs の<超重竜ゴルファンタジスタ>へ攻撃して<超重竜ゴルファンタジスタ>へ革命チェンジ。


 <超重竜ゴルファンタジスタ>がマナから<ナイター・ファイアフライ>を呼び出し、りんりん/音速cs の盤面を更地にすることで<超重竜ゴルファンタジスタ>の終極宣言を防いでターン終了。


 8ターン目を迎えるロングゲームとなってきたが、りんりん/音速cs は盤面を立て直すべく<五番龍 レイクポーチャー ParZero>を召喚するが、くろはこの<銀河竜ゴルファンタジスタ>をバウンスするので精一杯。


 そしてくろはこがこの試合に突然終わりを告げる。
<輝跡!シャイニングロード・マンティス / 輝跡の大地>の呪文側で場に出すのは、<超球の超人 / 父なるタッチダウン>!!

 <輝跡!シャイニングロード・マンティス / 輝跡の大地>の効果でのバトルと、マッハファイターによる2回のバトル勝利でりんりん/音速cs のシールドを全てマナゾーンへ飛ばす!!



 2024年度最後のやわたCS優勝はジャイアントを駆使して数々の強敵を薙ぎ倒してきたくろはこに決定した。おめでとう、くろはこ!!


               WINNER くろはこ



大会結果



今大会ベスト3カード


第3位 ♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな

 今大会では、かのプレミアム殿堂カードの<奇術師ディール/「本日のラッキーナンバー!」>リメイク版のような性能を持つこのカードを見て使う側に回ったプレイヤーが大勢いた。実際に火水のマジックや光水闇のデッキなど、水文明が入るありとあらゆるデッキに採用を検討できるカードであることは間違いない。


大権現をミラー意識で入れたら色んな人に怒られました。♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかなは4でいいと思う。


 特に火水マジックへの採用が顕著であり、火水マジックのデッキの性質やデッキのイメージを根本から変えている。今までの「3キルをするデッキ」から「3ターン目まではリソース確保を優先し、4ターン目に呪文トリガーをケアしながら安全に殴り切る4キルデッキ」へと移行していくことも考えられる。
 他にも<銀河竜ゴルファンタジスタ>や<「戦鬼」の頂点ベートーベン>、<DARK MATERIAL COMPLEX>、<聖 カオスマントラ>の効果を消して貫通するルートを突然生み出したり、Sトリガーで踏ませて相手のT・ブレイカーなどの能力を消して意味不明なリーサルの消し方をしたりと、出来ることの幅が広すぎて万能なカードとなっている。


 しかし他の上位のデッキを見ると分かるように、現在の2ブロック環境は<終止の時計 ザ・ミュート>や<偽りの名 ドルーシ>、<忍蛇の聖沌 c0br4>のようなSトリガーのクリーチャーが強く、<♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな>だけでは乗り越えられないパターンも多い。今回は火水マジック同士が予選で食い合っただけでなく、そこをついて水自然ジャイアントやマジックを倒す側に回ったデッキが勝つ結果となったが、今後の環境を大きく動かしたことは間違いない。第3位に選出。



第2位 鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ

 <♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな>同様に、新弾で登場してすぐに結果を残したこのカード。全国大会エリア予選九州大会で優勝した、水闇火プレジールにすんなりと搭載されたことで環境へ殴り込みをかけた。

 2コスト、3コストのクリーチャーを順に展開すれば4ターン目には場に着地し、4ターンロストソウル並みのリソースを奪うことができるため、相手の出だしを送らせたりするプレイも取ることができるが、一番厄介なのは<永遠のリュウセイ・カイザー>のような全体SA付与である。


 これまでの水闇火プレジールは、SAを作るには<鬼火と魍魎の決断>の効果でクリーチャーを蘇生するか、<楽識神官 プレジール>の効果でSAを付与する呪文を経由したり、<アーテル・ゴルギーニ>からSA持ちを出す他なかったため、意外と打点が伸びにくかったが、<鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ>がこれらの課題を全て解決している。どれほど劣勢であろうと、相手の喉元まで刃を突きつけることができるワンショット性能を獲得した。
 これからの2ブロック環境でこのカードをメインに据えたデッキは活躍し続けることが予想されるため、2位に選出。


第1位 超球の超人 / 父なるタッチダウン

 ジャイアントの自由枠として採用されているこのカード。上面の出番もさることながら、今後は呪文面が大事になっていくように筆者は感じている。

 ジャイアントの盤面処理能力については今更語ることはないが、今後の環境では<ボン・キゴマイム / ♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり>や<魔誕の斬将オルゲイト>、<爆藍月 スケルハンター>などのマッハファイターでは処理しずらい、場に出て常在効果を発揮するクリーチャーを除去する必要が出てくるのではないかと思うのだ。そういったタイミングで呪文による確定除去は活きる。
 それだけでなく、低コストの呪文などであれば止めることができたり、本編で突然のリーサルを組むことができたりと役割は多い。残り3ヶ月の活躍に期待して1位に選出。




あとがき


みなさんこんにちはこんばんは。Feiです。
DMPランキング上では英語表記なのに、X上ではカタカナ表記で活動してるせいで、最近ちょっと損した事件がありました。そんなことあるんだ....。

気づけば全国大会エリア予選も大半の会場で開催され、続々と全国大会への切符を掴んだ選手が誕生しています。これ以降は王道編4弾も含めたカードプールになるので、この1年の総決算となる大会になりそうですね。関東のエリア予選は毎回シリーズ最終弾を含めたカードプールでやっているので、もう風物詩になりつつありますけど。

1月11日の中国・四国エリアで新カードプール1発目が開催されて、環境像が判明してからその後に一般プレイヤーが参加できる最後のエリア予選である、関東大会がくるので、とんでもない日程だなと個人的には思っています。これはドラマが起きるぞ〜。

日本全国で一番2ブロックCSの開催数が多く、メタも回って研究も進んでいる(と僕が勝手に思っている)全国大会の関東エリアの代表者2名は果たして誰なのか、今から楽しみですね。

2年間最強の種族でいてくれたアビス・レヴォリューションのカードが有終の美を飾るのか、はたまた王道編のカードがそれを上回るのか。残り約3週間に設定された研究期間で洗練される秘匿リストにワクワクしています。

それではまた。今年度もありがとうございました。来年度もよろしくお願いします。


                     おわり























突発的に始まったアドカレ企画も気付けば最期まで終わってしまいました。色んな人の十人十色の記事が見れていい企画だったと思います。



自分はこちらを提出しましたが、みかづきさんやカジュアるさん、ちくわ。さんみたいなエンタメとしての面白い路線で笑いもありつつ、みたいな記事にする方がウケが良かったのかな.…とか思ってました。
「自己満に近いものを公開したけど、これおもろいか?」みたいな。ちょっとかたい内容だったかなと。ジャイロプロやりっきーさんなんかは気合いと内容が凄すぎ。面白いに決まってるわそんなん。

そのうちどこかでギャグ路線も書いてみようと思います。  ・・・やっぱ無理かも。

これは多分すべってると思う。

                ほんとにおわり


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