ハーレーの純正パーツなんて嫌いだった
ハーレー社は外装とエンジンを含めたスタイルを、長い歴史のなかでほとんど変えなかった為、僕はそのスタイルは芸術を超えた素晴らしい作品だと感じています。
昔の僕は、ハーレー純正の外装パーツなんてかっこ悪くて全て変えたいぐらいで、他人の純正ハーレーなんて見てもなんとも思わないぐらいでした。
当時の僕はカスタムハーレーの外装に興味があり、ローランドサンズとPMの世界初のオフィシャルバイクにカスタムして満足してました。
そのせいで、カスタムしていないノーマルのハーレーや、純正パーツでカスタムしたハーレーを見てもなんとも思わなくなったり、ダサいと感じる時期もありました。
しかし、純正パーツを使わないフルカスタムのハーレーを手に入れて満足していたのに願望はなくなることはありませんでした。
カスタム地獄に落ちることは嫌でしたので、なんとなく前後サスペンションを交換することにしました。
そしたら走りが激変して、めちゃくちゃ楽しく安全になり本当に感動しました。
「こんなにハーレーって楽しく気持ちよく安全に走れるんだ!」
今まで以上に気持ちよく走れることを知った僕は、一気に外装から扱いやすくてパワーのあるエンジンに興味が出てきました。
私は機械設計、組み込み系、ITエンジニアなので、
・どうしてこんな音がするのか?
・エンジンの中はどうなっているのか?
・何をしたらもっと楽しくなるのか?
など色々と知りたくなり、さまざまな工学書をバイク視点で再び学び直しました(流体力学、機械力学、金属工学、電気・電子学、熱力学など。)
完全に外装メインからエンジンチューニングへ興味が変わりました。
「ミテクレだけの追求はあきたから、エンジン、足回り、ディメンションの方が一生かけても飽きないだろう」
とはいえ、チョッパー好きとして外装面のカスタムを否定することはまったくありません。
極上のハーレーと出逢えば、ずっと見ていられるほどの興奮を感じます。
その気持ちにチョッパー好きとしてウソ偽りはありません。
しかし、今の僕の優先度が高いのはエンジンの面白さを引き上げることと、扱いやすさと安全との両立です。
見た目は純正で中身はHOTROD、そんなのが好きになりました。
最近立ちごけしてミラーが損傷してしまったので、純正ミラーを購入しました。
昔なら純正パーツを購入するなんて考えられないことだったのですが、人間変わるものですね。
ミテクレだけの追求よりも、おそらく一生かけてもあきないエンジンへの追求の方が、楽しく感じるように変わりました。
最後に僕が1番好きな言葉を紹介します。トム・フォスターの言葉です。
「チョッパービルドに対する俺の信念は、昔から変わっていない。
スタイリングのすべては、まず機能を優先されるべきで、
見た目が良くても、乗りづらくては意味がない。
そして何より安心して、かつスピーディに走れることが大前提だ」
今日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
ARIGATO BIKE
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