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突き詰める春の外房ジギング

※この記事は、過去に別のコミュニティーサイトに掲載した記事となります。

外房では、ヒラマサを対象とした第22回ヒラマサカップが開催中で、私も毎年エントリーさせて頂いてます。
「外房あるある」の一つとして、5月までは物凄くヒラマサが釣れていたのに、大会開催期間中になるとパタッと釣れなくなる魔のジンクスがあり、私もそのジンクスに毎年囚われてる一人です。(ちなみに、去年開催期間中に釣れた魚はトップでクサフグ1匹)

しかし、毎年同じ様に釣れてない事の要因として、自分の釣りがシーズンに追いついていないだけなのでは?という思いが芽生え、自分の釣りを前に進める為にも今大会期間中に釣り込んで来ました。

1.春のヒラマサが難しいと感じる理由

この時期のヒラマサを狙うに当たり、釣りを難しくしている要因として、季節が春の産卵期から夏に向けての移行期間であり、ヒラマサのコンディションも比例してバラバラな為、アングラー側が狙いの焦点を合わせづらいという点が挙げられると思います。

5月中の産卵真っ盛りの状態から、年によって進捗の違いがありますが、フィールドにプリ、アフター、回復済みの個体が混在し、更に日によって潮流の効き具合もバラつきがある為、一概にシーズナルパターンが当てはまらず、アングラー側はその日その瞬間の変化に対応して釣り方を選択する必要があるように思います。

例えば、産卵後の回復中の個体を狙うならば、ボトムに焦点を当てた釣りになると思いますし、既に回復した個体を狙うならば、ボトムから中層にかけて広く浅く探る様な釣りになる事が想定されます。

また、5月のベストシーズンに比べて、バイト数も一気に下がるので、1日数回あるか無いかのバイトを引き込む為にも、アングラーはその日の傾向に釣りを「寄せて」行けるかどうかが、釣果の鍵となっている様に感じます。
(あくまで個人的な感想です)

2.大会初日


6月17日大会参戦1日目
船宿はいつもお世話になっている、大原港松鶴丸さんです。
本当は、前日の16日と2日間通す予定だったものの、大型低気圧接近の為出船中止。
翌日は風も落ちつき出船。
大原沖のポイントからスタートすると、船中はサンパクがヒットして、自分にもヒット。同船者にヒラマサのヒットがあり、釣れ方を観察するとボトム付近の様で、回復傾向の個体を如何にして釣るかという組み立てを選択。
最初のフォールから魚が付いて来ている様で、その後のボトムタッチ後の狭い範囲のジャークで捕食しているのでは?と思い、マグマ115g〜140gを使ったスローな縦ジャーク(いわゆるマグマジャークのゆっくりVer)で探るもバイトを得られたのはワラサ、サンパク。
1日を通してボトムに焦点を当てた釣りを展開するも、残念ながらこの日ヒラマサのバイトを得ることは出来ませんでした。

3.大会2日目


6月24日大会参戦2回目
ちょうど1週間が経過して参戦。
前回の釣りを踏まえて、修正して答え合わせが出来るか。
自分のアングラーとしての力量が試される。
この日は、午前中に低気圧接近の為朝から滝の様な大雨。
潮は効いておらず、比較的フラットな地形のポイントを攻めて行き、たまにボトムに変化がある根周りを攻めて行く。
この日の午前は、ヒラマサ初挑戦の方にレクチャーしつつの釣りで、まずはしっかりと基本のワンピッチジャークを習得して頂こうと思い、実践して頂いたところ、何とヒラマサがヒット!
キャストからヒットまで一部始終をしっかり見ていたので、この1尾が自分にとってもヒントとなる事に。
丁寧にワンピッチで誘いつつの中層ヒットで、釣れて来たヒラマサは産卵と関係していない様な個体だったため、ヒラマサに焦点を当てて狙って行くには春の王道パターンである「線で攻めて追って食わせる」ジャークが良いのでは?と思い、方向性を決定。
午後船からは、この釣り方で押す事に。

午後からは、潮が動いた様で、水面にも流れの変化が見られ、期待を持ってスタート。
すると、同船者のベテランの方がヒット!食い方を観察すると、やはり午前の様な線で引っ張る様な釣り。
しばらくしてから別の方もヒラマサのヒットがあり、この時、釣れたジグを教えて頂き、自分の釣りを更に修正。

2本のヒラマサがバイトしたジグの共通点は、「癖の無いセンターバランスタイプ」で、その様なジグを連続的にジャークして来ると、あまり暴れず、スライドを起こさない直線的なアクションが起きているのでは?と妄想。
更に、2本ともヒラマサの食い方の特徴として、一度バイトした後、更に追い食いをしてのバイトだった事から、ヒラマサを引きつける連続的なジャークがキモの様に感じた。
そこで、直線的な面構造で、極薄のボディで潮を切る様に引いて来れる「ヤイバプラス140g」を選択。
タックルは、当日の潮の流れ方に合わせて、水深の半分くらいまで連続的なジャークがやり易い様に、ファーストテーパーでミディアムパワークラスのロッドにPE3号のセッティングを選択。

普段自分が行なっているジギングでは、あまりやっていない組み合わせであるが、この日の状況に限りなく「寄せて」行く。

4.妄想と現実が交差するその瞬間


釣りを再開。
基本的な船の流れ方は変わらず、40メートル前後のポイントをドテラで広く流して行く。
魚探を見ながら、ボトム着底後、水深の半分プラス5シャクリと決めて、何時もであればジャークに「間」を入れて行く所を、そのまま真っ直ぐに引き続ける事を意識。
後は、ジグを引くスピードを上げたり下げたりと調整をしていた所、ボトムから5ジャーク付近でゴンッ!!とバイト!しかし、乗らない´д` ;
ここで諦めず、そのまま真っ直ぐに引き続けると、更に10回ほど引いた所でジグにまとわりつく様な感触の後、ゴゴン!と追い食いに成功!
「オッシャー!」と嬉しさに思わず声が出てしまう(笑)
追い食いの時は針がかりが浅いことが多いので、超丁寧にファイトして、上がって来たヒラマサは5キロあるか無いかのサイズであったが、自分の中では非常に価値のある1本となりました^_^

その後、時間いっぱいまで頑張りましたがもう1本は釣れず大会時間タイムアップ。
番外編で、ワラサがトップで連続バイトのシーンがあり、船中が盛り上がり終了。
移りゆく季節を感じ取りながら、自問自答を繰り返して貴重な1本を狙うという、難しもありながら、最高に面白い釣行となりました。
ヤイバプラスを使ったこのパターンは、今後更に自分の中で消化して、新たな引き出しとなれる様にしたいと思います。

参考タックル


rod:Ripple Fisher selfish654
reel:soltiga4500H
lure:Second Stage yaiba puls 140g
line:YGK x8 #3
leader:#14

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