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自分の本分を生きてないときは誰かが守ってくれてる時

20年前くらいに父に預けてあったベースを引き取ることにした。
赤ボディのスターリン。かわいい奴だ。

父の家の中は全体がタバコのヤニと埃で「黄ばんでる」を通り越して「茶ばんでる」
その部屋の物置みたいになってるスペースの一番奥にあった。

ベースを入れていたソフトケースは学生がもつには高級なやつで、頑丈。
劣化もなければほころびもなかった。
ただ、ところどころに黒カビが。。。
そして茶色いヤニとほこりにまみれ。
最悪なのが臭い。タバコのにおいが染みついていて近寄っただけでも臭い。うちに持って帰ってリビングに置いたら部屋中がタバコ臭くなるくらいに異臭を放っている。

中身(本体)はどこまで無事だろうか。。。

恐る恐るケースをあける。

みたところサビはない。
弦もペグもその他のパーツも銀色のままだった。
塗装が剥げたのか、ケース裏地のフェルト屑なのか、赤い粉がうっすら積もっている。
本体にはところどころ白いカビ?のような曇りが。

覚悟していたよりはキレイで意外だった。
ネックの反りと臭い問題くらい。

あの環境でよくぞ!この程度の被害で済んだなと感心してしまった。

頑丈なソフトケースのお陰だな、と思った。
おかれていた環境が酷かっただけに、こいつ(ケース)がちゃんと中身を守ってくれてたんだなーと思ったらこみ上げるものがある。
ベース本来の音を奏でるということをせず(してもらえず)
ずっと物置の隅で忘れられていた間、劣悪な環境から守ってくれてた。

ソフトケースは多大なる感謝をして破棄した。(しみついた臭いとカビで修復不可)

人間も自分の本分を果たさずに(果たせずに)足を止めたままでいるときがあるが、そんな時は、必ず外側で守ってくれている存在があるということなのかも知れない。自分が内側こもっている間も不便なく過ごせているのは、外からの攻撃や被害、風化といった環境から身を挺して守ってくれている人や物がある。

魂にとっての肉体
人にとっての親や配偶者やパートナー
会社員にとっての上司や同僚、社長
個人にとっての地域とか社会とかとか?

魂の目的、人生のミッション、自分の本来進むべき道
この人生でやりたかったこと

いろいろ置き換えてみたりして

ちがった視点で世界がみえておもしろかったよ。

自分の音を鳴らそう
人はみずから動ける。自分の居場所・環境を変えられる

自分の音を鳴らしにいこう

ではまた。

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