正しい倫理観で経営する Vol.83
ある美容クリニックを経営する企業が債権者約9万1800名に対し、負債額は約124億7133万円と過去最大規模の破産というニュースが話題です。
正直、弊社は企業間取引件数も少ない為、帝国データバンクを久しぶりに見ましたね。
そういえば、10年くらい前、娘が通っていた「脱毛クリニック」が破綻、前払いしたお金が戻ってくるのかどうか、、、と不安そうにしていたことを思い出しました。
一見、華やかに見える美容クリニック業界ですが、多くの企業が赤字経営、真っ只中の状況であることが官報や帝国データバンク等のデータから読み取れることができます。
悪しき商慣習「前払い」
カードローン契約が主流で年払い契約を迫る営業スタイル。
キャッシュ(支出)が先、施術は後という店舗が多い。
先に入ったキャッシュを広告に投下、新規集客争いを繰り返している。
※もちろん、「スポット払い」で成長率は低いものの、着実な経営スタイルで事業を伸ばされているブランドも存在しています。
ただ「前払い」という契約条件は美容業界に限ることではありません。
人材紹介会社も同様で、採用人数をコミットしたチケット制。
チケット購入後、紹介者数が増える訳でもなく、弊社の人事が催促して紹介しますと言いつつ、紹介されない会社も実在します。
業界の悪しき商慣習
私たちが身を置く、アパレル業界にも悪しき商慣習は存在します。
環境汚染産業第2位と呼ばれる業界。
大量生産、過剰供給、大量廃棄(再資源化コスト高騰も影響)という悪循環が存在しています。
大手アパレル企業を中心に再資源化や一部製品のリユース等の取り組みも増えていますが、それでも、メーカーのみが努力すれば悪しき商慣習から脱却できるインパクトはありません。
私たちリユース業界が創り手の想いを汲み取り、創り手のイメージを損なうことなく、丁寧に再販する努力も必要です。
また、私も一消費者として、自身の目で本当に欲しいモノなのか、長く使えるものなのか、しっかり見極めて購入するような購買思考に転換すべき時代に入っている気がします。
弊社の創業時の想い「未来を生きる子供たちに限りある資源を少しでも多く残したい」を思い返すと、悪しき商慣習からの脱却に対する自社の影響範囲を大きくしたいと思いますね。