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大量生産の背景にある過酷な労働環境

2013年のラナ・プラザの悲劇から約8年。

そして大量生産による大量廃棄という事実にも直面している。

2017年には英国の高級ブランド「バーバリー」がブランド保護のために衣料品やアクセサリー、香水など2860万ポンド(約41億8000万円)相当の売れ残り商品を破壊・処分していたことが発覚しました。

もちろん、バーバリーのみではないし、国内のアパレルメーカーも同様に廃棄している現場を目にしてきた。

昨今のSDGsに対する取り組みが進む中、サステナブルやエシカルといった言葉が耳慣れ始めている。

再資源化できる素材、土に還る素材を活用したプロダクトが世の中に出始め、廃棄予定だった素材を活用したアップサイクルの波もきている。

私達、消費者の価値観の転換も必要

大量生産をどれだけ否定し、受注生産や少量生産に取り組むメーカーが増える流れがあったとしても、大量生産や大量廃棄による製造コスト削減の事実を否定することになる。

つまり、売価に反映されるということ。

もちろん、メーカー各社がそれでもコストを抑えようと努力していたり、付加価値を高めて消費者である私達が納得するモノづくりに必死であることはメーカーに勤める友人からも聞いている。

だから消費者である私達がデフレ慣れから出来る限り脱却する、長く使える良いモノを消費しようとする価値観の転換を受け入れる覚悟は併せて必要になる。

リユースの可能性は大きい

リサイクル(再資源化)とリユース(再利用)の違いの認識もままならないビジネスマンと会ったりすることが未だにある。

先日、公立中学校にお邪魔して職業講和(授業)を実施させていただいた。

生徒たちに同様の質問をしたところ、90%以上の生徒が理解されていた。

否定するわけではないが、リサイクル(再資源化)には多くのコストや資源を投下しなければならない。

TVCM等で耳にされたことがある方も多いトヨタ自動車の「トヨタイムズ」など、カーボンニュートラルに対する強い危機感も話題ですが、脱カーボンを掲げなければならない今、何でも再資源化、何でも再資源化可能な材料を使えば良いという発想に偏ってしまうのはどうだろうか。

私達は20001年からファッションのリユース事業を営んできたが、再資源化する前にリユースできる製品が多いことを熟知している。もちろん、廃棄や再資源化は切っても切り離せない社会課題であることは認識しているけど、まずは再利用(リユース)してみようと考えたり、行動したりしてもらえるように事業に対して取り組んでいきたい。

「誰かの要らない」は「誰かの欲しい」に

少子高齢化が進み、おさがり文化も薄れて早10年以上。

捨てるを選択される方は一定数いる。

個人的にはいきなり「捨てる」を選択しない生き方は美しいと心から思う。

モノの立場、作り手の立場に立つとそう思える。

「もう一度、誰かに愛着を持ってもらえないだろうか。」

そんな声がモノから、亡くなられた作り手の声が天から、聞こえてくる気がする。

もう一度、愛着の持てる豊かな世の中へ

モノやファッションにつれて触れて書いてきましたが、人も場所もブランドも同じだと思っています。

もう一度・・・そんな話を聞く事がある。

もう一度、田舎に戻って仕事がしたい。

もう一度、行ってみたい。

もう一度、仕掛けてみたい。

もう一度、就活をしたい。

もう一度、人材育成に力を入れたい。

もう一度、愛着を持てる、モノ、人、場所、機会、会社。

豊かさを感じるのは私だけだろうか。

この領域にある社会課題を解決できる事業を創っていくのが弊社の領域。

領域を明確にして一緒に働く仲間を集めようと思う。


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