ホームシック衛星2024
今から16年前の2008年
BUMP OF CHICKENが『orbital period』というアルバムを引っ提げて"ホームシック衛星"というライブツアーを開催した。
彼らが28歳で発表したアルバムを、当時小学生だった僕はTSUTAYAで借りたCDをダビングしたMDで毎日取り憑かれたように夢中になって聴いていた。
人生で1番夢中になったことは何かと聞かれたら、BUMP OF CHICKENのアルバムを聴くことだったと言っても過言ではありません。
アルバム全曲通して歌えるようなバンドはBUMP OF CHICKENぐらいかもしれない。
そして自分がバンドをやりたいという衝動を駆り立てたのは間違いなくBUMP OF CHICKENである。
そんなに夢中になっていた音楽ではあるが、当時はライブに行くという発想は湧かなかった。
自分で行くお金はもちろんないし、小学生の自分がライブに行って良いもんだとも思っていなかった。
正直バンドというものにおいてライブ活動が大きな比率を占めていることを知らなかった。
ひたすら曲を聴いてミュージックビデオを観ているだけで、憧れはどんどん大きくなっていった。
今になって思うのは、その初期衝動にこそライブへの憧れが無かったから、自分でやりたい音楽はライブより制作にあるということ。
しかしロックバンドという形は捨てられないこだわりがある。
だからライブで生演奏をしたいとは思う。
2024年2月11日。
BUMP OF CHICKENは結成28年を迎えた。
なんとその年に"ホームシック衛星"のリバイバルツアーをやるというのです。
恐らく昔の自分がライブに行けたら1番観に行きたかったであろうタイミングのツアーである。
そんな年に自分は28歳になっていた。
奇跡とも運命とも思わないが、しかし感慨深いものが、心に来るものがある。何とも言えない曖昧な感情。いや、運命ってことにしよう。
僕は2日目の2月12日のチケットを1枚手に入れた。
当選確率を上げたかったし誰にも邪魔されたくない気持ちがあったので1人で行った。
いつもライブのチケットを取ってくれてる友人、ごめん。バンプそんなに好きじゃないだろうからいいよね?
感動はライブ前からもうずっとあったから、ライブ中はひたすら楽しめた。
自分が音楽をやってるせいで色んな邪念と闘いながらにはなってしまうが、それでも当時のこととか思い出して感極まったり笑ったりできた。
生きていてよかった、同時にこの16年間自分は何をして生きてきたのだろう、という思い。
決して悪い意味ではなくて。
ホームシック衛星ありがとう。
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