【イギリスならではの表現〜 “Tea” の使い方】

みなさんはイギリスといえば何を思い浮かべますか?過去にもこの質問を何度もしている気がするのですが、今回ご紹介したいのはイギリス文化に大きく根付くものの一つである “Tea(紅茶)” について少しお話ししたいと思います。イギリス人にとって紅茶は非常に大切なもので、イギリスの人口は約6,600万人ですが、なんと約一億杯の紅茶が毎日飲まれていると言われています。イギリス人は本当に紅茶が大好きなんですね!

とは言っても、今回はイギリスのおいしい紅茶をご紹介しようと思っているわけではありません。それはまた別の機会にするとして、今回はそんな “Tea” にまつわる英語表現に注目したいと思います。

まずは食事についてです。1日三食の食生活が一般的ですが、英語ではそれぞれの食事のことを何と言うかみなさんはご存知ですか?「そんなの知ってるに決まってるだろ!」と言われてしまうかもしれません。みなさんのご想像通り、英語では「breakfast(朝食)」「lunch(昼食)」「dinner(夕食)」とそれぞれの食事を呼びますよね!もちろんイギリスでもこれで問題はないのですが、別の言い方も存在するのでぜひそちらをご紹介したいと思います。

イギリス英語では時に、朝食は breakfast でそのままなのですが、昼食を dinner、そして夕食を “tea” と呼ぶことがあります。実は dinner という単語には夕食という意味だけではなく、本来 「(軽食などではない)主要な食事」という意味があり、イギリスではその意味でこの単語が使われていることが多いんです。実際に、学校の給食のことを “school dinner” と呼びます。tea というのは実は「軽食、食事」という意味も持っており、イギリスでは夕食の意味で使用されることが非常に多いんです。夕食が軽食なのかという疑問は湧いてきますが、いわゆる “tea time” と呼ばれている時間は、17時から18時とイギリスでは考えられており、おそらくそれと同じ時間帯ということで、夕食の意味でも使われているのではないかと考えられます。

私の滞在先のホストマザーも夕食のことをいつも tea と言っていて、 “Let’s have tea!” などと言われたときに「さすがイギリス人だな。」と最初は思ったものですが、いざ見てみたら普通の夕食だったので、驚いてホストマザーに聞いてしまったことを覚えています。ちなみに、私のホストマザーはコーヒー派で紅茶をほとんど飲まなかったので、彼女にとっての “Tea Time” とはまさに「夕食」に他ならなかったんですね!まさか tea が夕食と同義語になってしまうなんて、本当にイギリスならではですよね。アメリカではこの使い方がされることはまずないでしょうが、イギリス英語に近いオーストラリアやニュージーランドではどうやら使われることがあるようです。

最後に “tea” を使ったイギリス表現をもう一つ。それが “My cup of tea.” という表現です。これ、日本語にすると「私の好み」という意味になります。つまり、 “It’s my cup of tea.” であれば「それは私の好みです。」となり、 “It’s not my cup of tea.” であれば「私の好みではありません。」という意味となります。 “my type” や “my taste” みたいな表現に近いですね。この表現を使えば、相手のイギリス人が喜ぶこと請け合いです!

いかがでしたか?今日は “tea” にまつわるイギリス表現をご紹介しました。英語の表現にもその国の文化が現れるというのは本当に面白いですよね!やはり言語を知るということはその国の文化を知ることに繋がるということでしょうか。みなさんももし機会があれば、ぜひ今日学んだ表現を使ってみてくださいね!


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