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1年前の自分に贈りたい、+10のスパルタメソッド。
筆者の参加当時のスペック:大手出版社で雑誌・書籍編集(15年くらい)→ITベンチャー(新卒人材サイト編集長)
ご覧いただき有難うございます。菅付雅信さんの編集スパルタ塾、1年参加して参りました。こんな感じで。
昨年参加時点の筆者の目的:
■弛んだ編集・企画力に喝を入れる
■力のある若手と刺激し合う
■お仕事を振れるレベルの若手と知り合う
■スピーディーな企画立案能力を磨く
■被評価者の視点からゲスト講師陣のエスプリに触れる
これらの目的はしっかり達成されたのですが、1年の受講を経た今、もう一度去年の4月に戻るとしたら、受講に当たってのアプローチを少し変えたであろう自分がいます。
編集スパルタ塾は活かし方次第で自分にとってのメリットが全然変わってくる場所だということに、改めて気づいたためです。
そして、編集スパルタ塾での課題→提案→発表という一連のルーティンは、
何らかの課題発見→具体的な対応・解決策を考える→現実的なアウトプットに落とし込み→周囲に提示、という日々のおしごとで繰り返される仮説思考プロセスとほぼ一緒です。
つまり、今改めて思うスパルタ塾の活かし方は、今後の自分の仕事上で大事にすべき点に他なりません。
そこで、1年間の振り返りとして、ここにまとめてみたいと思います。
題して「1年前の自分に贈りたい、+10のスパルタメソッド」。
お付き合いくださいませ。
1年前の自分に贈りたいスパルタメソッド+10
① 仕事と課題提出の優先順位を並列にする
② 何があっても全課題提出する
③ 課題提案制作に当初は時間制限を設けず、自分なりの編集企画手法づくりを先行させる。途中からは時間制限も!
④ 企画提案の推敲の時間を設ける
⑤ 実際にお金になる企画を追及する
⑥ 巻き込む人を具体化して企画を立案する
⑦ 編集スパルタ塾と並行して、プレゼンの訓練をすると効率が良い。どんな形でも良いので参加する
⑧ 良質な企画物・編集物の研究・模倣を行う時間を取る
⑨ 思いついたアイデア、気になったネタを常にメモする
⑩ 提出企画の自己評価ポイントと講師評価ポイントを摺合せ言語化する
(おまけ)初回から飲み会実施への動きをつくり周囲を巻き込む
内容解説
①~③
スパルタ塾の企画案提出のために仕事がおろそかになっていのでは本末転倒です。
しかし、仕事外でふとした時に考えている企画アイデアの質と量は、自分の引き出し、血肉になってきます。
スパルタ塾での課題提案は、仕事と同列の優先度としてスケジュールにしっかり入れ込み、課題は出し切る。それだけ犠牲を払う価値があるんですね。
たとえイマイチでも、とにかく課題は出し切る、アウトプットすることが向上の第一歩だと思います。
ここで少し長く脱線します。
最初にも書きましたが、僕は、企画提案のスピード感を身に付けたいと思っていました。30分で企画書を作り出すという、ライゾマティクスの斎藤さんのように。
そこで、課題作成の時間制限(=2時間)を自分に設けていました。時間内にまとまらなかったら、課題を出さない(=発表できない)と。
そうしたら実際に出せなかった!
企画イメージを手書きしてまとめるのに1時間以上、パワポを作り始めると3ページ作り切らない間にもう1時間が過ぎ、(予定詰め詰めのため)提出不能、となっていました。
アホかっちゅうねん!
面白いゲスト講師ばっかりだったのに。そこで3回目から制限撤回しました。
やはり、普段から企画書書きまくっている方以外は、最初は丸一日充てる位の形で、まずは自分の企画ノウハウを固める所からスタートし、そこからスピードアップした方が良いです。
よくよく考えると、自分も書籍や雑誌の(社内)企画書以外はそれほど作ったことはない(笑)。スピード出したいなんて、図々しかったのです。
初期に狙っていたスピードが出せるようになったのは終盤も終盤、ラスト2~3回のことでした。
ただ、結局1回しかMVPを取っておらず、質が伴っていません。まだまだですね。
そこで出てくるのが④~⑥です。
まずは「推敲」。
時間的には追い込まれることが多いゆえ、プレゼン内容を推敲せずに提出するケースが多いと思います。現実の提案でも推敲不足はありますよね。
そんな時に起きるのが、盛り込みすぎ。企画立案の背景には結構多くの思考がありますからね。
でもこれは「×」です。編集の基本は「間引く」ことでもあるので。「推敲」の時間もしっかり取って、企画を尖らせねばなりません。
勿論、推敲の時間なって取ったらさらにキツくなりますが、それでもです。現実の提案で、一発勝負なんて滅多にしないでしょう?
盛り込みすぎはよく菅付さんに突っこまれました。いい加減懲りなさいよという話なんですが(笑)
そうそう、僕はこの場所であまりネタバレはしたくない(現場に行って体験して欲しい!)のですが、この点、一つだけ。
恐らくですが、菅付さんが意図的に「このスライドは余分」というページを私の提出スライドから削除している時があって(単に間違いとは思えないんですよね)、発表時に焦ることがありました。
これは、逆に発表すべきポイントを暗に示唆してもいたのですが、これを食らったときにリアルに焦って発表が半端になっちゃいましたね...。瞬時に立て直す力も大事です。皆さん、ご注意を。
また、⑤~⑥は重要です。
仮にも、(おそらくは)一角のビジネスパーソンである貴方や私(!)が、時間というかけがえのないコストを投下して企画提案をするのです。
ただ提案するだけでは、勿体なさすぎる。
お題を上手く拡大解釈しながら、リアルに形になる企画を立てに行く(場合によりゲスト講師に買ってもらえる)位の厭らしさは持って良いです。
例えば自分が仕事で展開しようとしているリアルな持ちネタも。そこを出すのは僕は当初嫌だったんですが、企画はそもそも実行が9割。似たアイデアを思いつく人なんてどこかにいます。スパルタ塾で批評を受けた次の日にそのアイデアを実行に移しちゃえばいいんです。どんどん表に出しましょう。
例えば、僕自身が実際に描いているホテル事業企画を最終回のプレゼンに出したところ、協業相手や事業推進の肝について、かなり具体的な良いアドバイスも頂けました。これは相当にお得でした。
⑦、スパルタ塾の中でプレゼン力を磨くのは結構難しいです。他の受講生から得られるものも多いですが、自分なりに別途鍛えるのが良いです。
⑧、要するに「パクり」力を磨くことです。
企画提案の際、自分のアウトプットに固執するあまり、「模倣」を忘れていました。
良質な編集・企画物を常にチェックし、その持つ要素を分解して、自分フィルターをかけながら再構築してみる。あるいは企画中のものに一部要素を取り入れる。この作業は忘れてはいけないなと。
⑨、編集者だった当時に比べ、思い付きやネタをメモしておく回数が減りました。でも、編集者ではなくなっても、重要でした。間違っていましたです。
「忘れてしまうような思い付きは結局使えない」と言う説は事実だとは思いますが、発想のシナプスの回路を自分で確認しておくために、アイデアメモを細かく取ることは結構重要です。
何をフックに、どんな場所で、自分は発想を沸かせやすいのか、知る必要があります。また、スパルタ塾のメンバーは多士済々で、プレゼンでは毎回驚くほどいいアイデアが沢山出てきます。
それをメモるだけではなく、周囲の発想法も聞いてみると面白いと思います。
そして面白いと思ったものをメモするのは、上記に記した⑧の理由により必要です。
⑩、実際に毎回のプレゼンで勝たなければしょうがないのですが、一方で、菅付さんやゲスト講師の評価が全てでもありません。MVPに選ばれた方、評価されていた方より、別の方の企画に魅力を感じることもあると思います。自分自身のプレゼンにしてもそうですね。
皆プライドがありますから、いいと思った企画を瞬殺されたり、MVPを取れなかったりすると落ち込みます。でも、気にし過ぎないでください!
(ここ重要。でもプレゼンできない回が連続するようなら、見直しが必要だと思います)
自己評価と菅付さん・ゲスト講師の評価にどのような評価ポイントのズレがあるのか。当日のみならず講義の翌日位に反芻して今後のノウハウにつながるように言語化すると、グッと前進できます。何となくでは得られる経験値が減ってしまいます。
周囲にも、怖がらずに自分のプレゼンの評価を聞いてみましょう。慰めではなく、意外と評価している人がいるはずです。(どこが良いのか、細かく突っ込んで聞いてみてください)
こうしたことから、もう一回やるとしたら受講生同士の批評会を、ゆる~く毎回講義後にやりたいなぁ、というのが最後の(おまけ)です。もう、自分の人生にはスパルタ塾はないですけどね(笑)
以上です。
今後編集スパルタ塾に参加される皆様には、ぜひ上記などご参照に、濃密でキツくて、毀誉褒貶の果実に満ちた1年をお過ごしいただきたく。
え?参加しないって?
嘘でしょ!?
あんまりビール、飲まなかったな・・・ごめんよB&B。今度また行くよ。
トップ画像出典:http://www.look.co.uk/fashion/back-to-the-future-day