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【EU4-Anbennar AAR】 異世界ワイン商人活劇 第1回 Age of Monsters(前編)

今回から、実際のゲームプレイに入っていきます。
MODのおおまかな世界観や歴史などについては前回で解説していますのでそちらをご覧ください。


プレイ環境

・EU4: ver1.37.5.0
・DLC: Origins、King of Kings、Winds of Change除きすべて
・MOD: Anbennar (update 18"Fires of Conviction")、Anbennar Monuments 3種すべて
・ゲーム内オプション: Great ConquererとDelayed ConquererをON
・鉄人モード: OFF

※Anbennar Monumentsについて
Anbennar本体と同時に導入して遊ぶことが想定されたMOD(アドオン)です。世界各地に設定上存在する城や神殿などの巨大建築物をMonuments/遺産としてゲーム内に登場させます。
※Anbennarに必要なDLCについて
Anbennarに登場する国家や宗教の固有能力には、バニラEU4のDLCで追加される要素を使っているものが多数あります。たとえば私の環境では、Originsが未所持なためKobold Dragon CultやDwarven Pantheonの固有能力が使えないなどです。どのDLCがどこに対応しているかまとめられたドキュメントがあるので、下にリンクを貼っておきます。

ゲーム開始と同時に、設定のメニューが開きます。
Great Conquerersは一定以上の強さのAI国家にバフを与えてより肥大化しやすくさせる設定です。上位版のMythical Conquererもありますが今回は通常版を選択。また、Great Conquerersの効果をAge of Unraveling(2つ目の時代)まで無効にするDelayed Conquerersを有効にしています。開幕でLorentに勝てないと困るので……
Enable/disable regionsの項目では、選んだ地域の無効化(国をすべて削除し、かつ入植もできない状態にする)ができます。PC負荷対策としてうってつけですが、今回は使っていません。

プレイ目標

正直あまり決めていないです。普通のAARなら実績解除、ないしはオリジナルで決めた実績風の目標とかになると思いますが、私はあまり効率的なプレイが得意ではありませんし、バニラ実績も25年2月現在13個しか解除できていません。
あまり高い目標にしすぎても大変なので、ひとまず「商人の国として一定の成功を収める」こと、「見ていていい気分になる国境線を作る」ことを目指して遊ぶことにします。
あと、最大の目標は「Anbennarのプレイ人口を一人でも増やす」ことです。

ゲーム開始!

設定を閉じたらゲーム開始です。まずは周辺の確認から。
やはりLorentの存在感が強いです。周辺に属国を7か国も持っているうえ、本体だけでも陸軍を34k持っており、さらにはEoA皇帝のWexと初期で同盟と盤石の態勢です。対してWineportはたったの8k。強い同盟国が欲しいところですが、Wineportは共和制なので初日に王族間の婚姻で外交枠を確保することができません。
また、東西にはある程度独立した小国が存在しており、初期からでも拡張先として見ることができます。このうち東側はEoA内なのでそのままでは攻めづらく、逆に西側はEoA外なので放っておくとLorentに高確率で食べられるという問題がありますが。

Wineportと属国のToarnaire
Lorentとその属国7つ

ナショナルアイデアも確認しておきます。
伝統: 国内交易力+10%、小型船交易力+25%
①: 自国沿岸での海軍ダイスロール+1
②: 要塞防御+10%、傭兵規律+5%
③: 不穏度-2
④: 開発コスト-5%、生産効率+5%
⑤: 水兵+25%、海兵上限+25%
⑥: 外交評判+1
⑦: 商人+1、海軍上限+10%
宿願: 船舶交易力伝播+20%

とにかく交易に寄ってますね。不穏度-2開発コスト-5%は嬉しい効果。陸軍強化はほぼ0です。

”Ship Tradepower Propagation"がわからなくてWikiで調べた

最後に宗教能力の確認。Cannorの人間たちが信仰するRegent Courtは、統治者の代替わりごとに信仰する神を選んで効果を得るタイプの宗教となっています。
Regent Courtには主神であり規律や正義の神であるCastellosやその長子であるAdean、あるいはAA1000年頃にCannorにたどり着き人間と協力関係を築いたエルフの航海士であるMunas Moonsingerが死後に神格を得て生まれたMunasなど、多くの神が選択肢として存在します。

今回は毎月統治点が+1されるCastellosを選択

時間を進めるとすぐにイベント発生。

"第十回汎神評議会"

Regent Courtの聖職者たちによる会議のようなものですが、今回は「Escannで奇跡を起こしたCorinをRegent Courtの神々の中に加える」との決定がなされました。実際CorinはEscannの地において英雄と呼ばれるにふさわしい戦果を挙げているうえ、超人的な再生能力も持っていたようです。
戦場で彼女が命を落とした今、正式にCorinは神の化身であったと認められ、これにより戦いの神としてRegent Courtに参加したことになりました。

安全確保とミッション進行

さて、Wexとの関係改善が済んだので突然ですがEmpire of Anbennarに参加します。

システム上バニラのHREと同じなので、EoAに加入しているとEoA外の国から宣戦布告されたときに皇帝が防衛側で参戦してくれるようになります。
Wineportは初期3プロビの小国なので、身の安全を確保することが何よりも重要です。

初期のEoAの領域はちょうどWinebayの東側くらいまで

もっとも、Lorent王国からすればたまったものではないでしょう。なにせLilac Warsで友好国Wexを皇帝の座に就かせることによってWinebay沿岸部の確保に強い後ろ盾を得られたと思っていたのに、むしろそのWexがWineport
を保護する立場に回ってしまったのですから。

ちなみに、Lorentはほぼゲーム開始と同時にWinebay付近に請求権を得る

少々ズルいやり方のような気がしなくもないですが、さしあたっての安全は確保できたといえるでしょう。ここからはミッションツリーを進めていくことを目標にプレイしていきます。
開発度を上げる同盟国を確保する、対岸のToarnaireに要塞を建てる(これは属国が勝手にやってくれた)などでミッションを達成。"Protect Minar"と"Minar Buyout"は、Wineportのすぐ北のMinara Templeに独立保障をしたり関係改善したりすることで達成。イベントにより金銭と引き換えに属国化することができます。

この世界ではお金の単位はducatではなくcrown。システム上の違いはなし
Minara TempleはWineportのすぐ北にあるピンク色の丸い1プロビ国家

ツリー上で一つの節目となっている"Unite the League"の前のミッションのうち、唯一拡張が必要なのが右端の"The Fifth City"(上のスクショでは隠れています)。初期コア州である南側のCoruanを奪還し、領土をひとつなぎにすることが目標です。
しかし、Coruanを領有しているRubenaireはすぐ北のEilísinと同盟関係であり、Wineport単独で戦争を起こすのは厳しい状態。まずは同盟国を呼び出せるくらいの好意が貯まるまで待とうか……と思っていたら、なんとLorentがRubenaireおよびEilísinに宣戦布告していました。

ダイアクリティカルマークが入ってる固有名詞はタイピングがしんどい

Rubenaireが自国の防衛で忙しくなり、同盟国のことを気に掛ける余裕がなくなっていたのでEilísinに宣戦布告。そしてこのタイミングで、Lorentが戦争目標としている州がCoruanであることに気づきます。さすがにこれをLorentに取られるのはマズいので、Eilísinの軍隊を一通り撃破したタイミングで慌ててRubenaireにも宣戦布告しました。

すぐそこまで迫っているLorent軍の恐怖

なお、この間に1450年に入ったことでルネサンスが発生。institutionや技術に関するシステムはバニラとほぼ同じです。Cannorはバニラでいうところのヨーロッパであり、またWinebay周辺はそんなCannorの中でも豊かな地域だといえるので、本プレイでinstitutionの受容に困ることはおそらくないでしょう。

今回はExwesで発生

そんなルネサンス運動を尻目に、Lorent軍よりも先になんとかCoruanを占領。EilísinとRubenaireからしっかり領土をもらって終戦しました。ミッションツリーの冒頭部分はここでひと段落。

再征服CBなのにコア州以外も奪ってしまった。だってLorent怖いもの
小型船がいっぱいもらえるミッションも

"Unite the League"の報酬でTier1に固有政府改革がもらえます。目玉はやはりワインの生産+75%。Winebay周辺はその名の通りワインを生産する州が多いので、恩恵はかなり大きいです。

Rubenaireの北部はLorentに割譲されていたようで、WineportはLorentと長めの国境線を接するようになりました。Coruanのさらに南側にあるSorncóstもLorentの属国で、また北側のMadelaireはWesdamの同君下位国と、すでに西側は息苦しい感じになってきています。


内政面の話いろいろ

拡張がひと段落したので、しばらくは内政の話をしましょう。まずは交易ノードについて。
WineportやLorentのメインノードであるBay of Winesが、かなりの強ノードとなっています。そもそも域内の生産力が高めなことに加え、すぐ上流のWestportノードには大国が不在気味であり交易価値を流し入れやすいこと、またそのWestportともども西や南の「海の向こう側」からの流れもあるため将来性も十分であることなどが強みといえるでしょう。
一方で下流はAnbenncóstというエンドノード一つだけ(Bay of Winesの東側、青緑)。ここはEoAの中心部で高開発度の小国が多いのでやや流出も気になりますが、これに文句をつけるのはやや贅沢でしょうか。

大量に見える顔のアイコンはマイノリティ集団として存在する種族を表す州補正です

次に、階級の話。一般的な聖職者、貴族、市民のほかに、「冒険者」と「魔術師」が追加されています。冒険者の忠誠度は傭兵の維持費などに影響するほか、州にランダムに発生する"Adventurer Wanted!"という悪い補正(ゴブリンの盗賊団が出た、歩く死体が出たなど)を解決するときに冒険者の影響力や特権が関わってきます。
一方の魔術師は、忠誠度が低い全ての君主点コストを増加させてくる曲者。逆に忠誠度が高い時には技術コストが高くなる代わりに技術コスト以外の君主点コストを割引してくれます。
特権で使えるようになるWar Wizardという将軍やBattlemageという傭兵が強力なほか、特権とは別の要素として君主点や金銭を支払うことでさまざまな一時的補正値をもたらす魔法を行使してもらうこともできます。魔法は魔術師階級の影響力が高いほどより効果的になるので、影響力をあえて高めるプレイも面白いかもしれません。

さすがにこの補正はしんどい
特権は考えてつけましょう
アドリエン・"慈悲深い"・安達

選挙でAdrien Adachiさんが行政官に就任。君主制や神権制の国では、魔法の素質がある者を統治者にすることで魔術師として軍を率いたり、自分で強力な魔法を使ったりできるのですが、Wineportは共和制なのであまり縁がなさそうです。ということでこの安達さんにはバニラ同然、普通の為政者として頑張ってもらいましょう。

バニラと変わらないもので言えば、これも

たとえ剣と魔法の異世界でも、EU4プレイヤーは彗星からは逃れられない

海の向こう側へ

あれこれ内政すること十数年。一つ目のアイデアが解放されたので探検アイデアを取ります。かつてエルフたちの帝国があったというAelantir大陸を見つけるためですね。Venáilが国を挙げて西方の海の探索を行っているようですが、これに後れを取ることのないようWineportでも探検家を雇います。

バニラのアメリカ大陸より近くて行きやすい

1464年、西方を探索中の船団が大きめの陸地を発見します。しかし、そこでは草木や動物などは見られたもののエルフや人間などの「知的な」種族は全く存在していないようでした。

今後の調査の拠点として、植民地を設立

それから探索すること約20年。最初に拠点とした陸地が単なる島であったこと、その西側にもう少し大きい島があったことを発見しました。そして、そのさらに奥に、やっと「大陸」と呼ぶにふさわしい大きさの陸地を発見したのです。

左上の陸地はかなりの大きさであるようだ

そしてなにより重要な発見として、その大陸には、手前の島にはいなかった知的な種族が住んでいることがわかりました。しかしその住人たちの姿は、探検家たちが思い描いていたものとはやや異なっていたようです。

”Kwineh"と名乗った集団
"Boek"と名乗った集団
"Cheshoshi"と名乗った集団

どの集団も非常に特徴的な肌の色をしており、またその体にはなんらかの模様が描かれている者がほとんどでした。そして、彼らの文明はいずれもCannorと比べると未発達で、いくつか部族国家を形成しているもののその生活は原始的であるようです。

当然、彼らは高度な航海技術を持っていないので、どこか別の場所から海を渡ってAelantirにやってきたとは考えにくいでしょう。つまり、彼らこそが古代帝国を築いたエルフたちのの末裔なのでしょうか?
しかしながら、その姿はよく知られているエルフの姿とは似ても似つかず、せいぜい尖った耳が共通している程度です。あるいは、かつてこのAelantirに高度な文明を持つ帝国があった、というのはおとぎ話だったのでしょうか?

いずれにせよ、この大陸はまだまだ広く、調査の余地があります。これらの問いの答えを探すためにも、Cannorの探検家たちは西の新大陸……いや、旧大陸に向かうのでした。

(つづく)

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