中国人が見た日本:正義を貫く日本人弁護士・一瀬敬一郎氏~鴻臚井(こうろせい)の石碑を中国に返還するために
2022年の春節が終わったばかりのある日の夜9時、四川で働く旧友から連絡があり、日本の敬愛する弁護士、一瀬敬一郎氏を紹介したいと言われた。 翌日、WeChatで一瀬先生と連絡を取った。
4月27日の朝、東京都港区西新橋の近くにある一瀬法律事務所に招かれた。 オフィスは、通りに面した高層ビルの間にある独立した4階建てのビル。 一瀬先生は、もう一名の日本人と、日本のある高校に勤める中国人の学者を招待していた。 1階の応接間の周りは、あらゆる種類の本や資料であふれていた。
歓談の後、一瀬先生は、中国との「30年」の関わりについて語った。 一瀬先生は実務家として、アメリカの弁護士のように特に強い専門分野というものを持たず、法律のあらゆる面をカバーする業務を行っている。 そのため、一つの分野にとらわれることなく、広い視野と社会的責任を持つことができるようになったという。
一瀬先生は、弁護士としての活動の傍ら、1990年代には、731細菌部隊の被害者や重慶大空襲の被害者の法的支援を行い、被害者やその家族が日本政府に対して訴訟を起こすのを支援するなど、中国における戦争被害者のための無償弁護活動を行うようになった。
最近では、不法に輸出された文物の回収を支援する団体を立ち上げ、日露戦争後に略奪され、現在は日本の皇居でひっそりとその悲運を伝えている「鴻臚井(こうろせい)の石碑」を最優先のターゲットに据えて活動している。
法的に定義された「不動」の文化財として、中国に帰属し、本来は遼寧省大連市旅順にあるはずのものだ。 幸いなことに、中国と日本の学界と法曹界は、この問題を埋もれさせることなく解決してきた。 私が中国を離れる前に、吉林省白城師範大学(旧白城師範専門学院)の図書館長だった王仁福氏から、彼のライフワークである「日本皇室の唐版」を日本に持ってきて、しかるべき人に渡してほしいと頼まれていた。
一瀬先生を中心に、日中の法曹界、学術界、経済界のメンバーで結成されたグループは、政府とは全く関係のない純粋な民間組織である。 一瀬先生は、日本のネガティブな歴史的遺産を純粋に法的正義から清算するために活動している。 弁護士は日本では尊敬される職業であり、日本で「先生」と呼ばれる職業は、教師、医者、弁護士、国会議員だけだと言われている。 一瀬先生は、まさにそう呼ばれる資格がある方だ。 (遺品回収については続報にて)
【出典】https://www.toutiao.com/article/7093102035796804096/?log_from=34176c170dfcd8_1654565776853
【翻訳】松本忠之
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