【コラム】エレキギターのブリッジ(知ってて良かった初歩の初歩)
今回は「エレキギターのブリッジ」のお話です。
エレキギターのブリッジは、大きく分けて「シンクロナイズド・トレモロ」「ロック式トレモロ」「トレモロ無し」の3種から選ぶことになるのですが、「アーミングプレイをしたいかどうか?」「アーミングしたい場合、どの程度までダイナミックに?」が判断基準になります。
<Synchronized Tremolo Type/シンクロナイズド・トレモロ>
フェンダーストラトキャスターをはじめ、最も多くのエレキギターで採用されているであろう「シンクロナイズド・トレモロ」。
ヴィンテージスタイルなどで良く使用される「6点支持シンクロナイズドトレモロ」と、よりスムースなアーミングを実現した「2点支持シンクロナイズドトレモロ」に分かれます。
ボディーに6本のビスで留められた、トラディショナルなシンクロナイズド・トレモロ・ブリッジ。
ボディーとの接点が大きい分、鳴りの面では有効ですが、アーミングはやや硬めで、可変幅もあまり大きくはありません。
進化形として登場したのが、こちらの2点支持シンクロナイズド・トレモロ・ブリッジ。
その名の通り、2本のスタッドを支点に支えていることで、スムースで可変幅の大きなアーミングを可能としてくれます。
一方で、ボディーとの接点は少なくなりますので、6点支持と比べると、ボディーへの弦振動の伝達は劣ります。
両方に良さがありますので、このチョイスはお好みですね。
<Locking Tremolo Type/ロック式トレモロ>
所謂「フロイドローズ(Floyd Rose)タイプ」と呼ばれる、ロック式トレモロ。
ロック式トレモロの元祖である「Floyd Rose」の印象が強い事から、ロック式トレモロ自体を「フロイドローズ」と呼んだりしますが、あくまでブランド&商品名であり、現在では様々なブランドが、ロック式トレモロを発売しています。
ブリッジ部とナット部で弦をロックすることで、アーミングによるチューニングの狂いを最小限に留め、ダイナミックなアーミングを可能にしているのが最大の特徴。
ハードロック/ヘヴィメタル系ギタリスト、テクニカル系ギタリストに愛用され、シンクロナイズドトレモロでは難しいトリッキーなプレイスタイルを実現してくれます。
一方で、ブリッジ自体はかなり大型になってしまう=ブリッジの個性が強く出てしまう事から、前述の「2点支持シンクロナイズドトレモロ」以上に、ボディーへの弦振動の伝達は劣ります。
また、弦交換時に弦のボールエンドを切り落とす必要があるなど、シンクロナイズドトレモロと比べて、手間がかかり、「コツ」が必要になるので、初心者にとっては少々厄介かもしれませんね。(慣れてしまえば問題ないのですが・・・)
<Non Tremolo Type/トレモロ無し>
一口に「トレモロ無し(通称 ノントレ=Non Tremolo)」と言っても、いろんなパターンがあります。
ギブソンなどで使用されている「Tune-O-Matic Type」や「Wraparound Type(バーブリッジ)」、フェンダーテレキャスターで使用されている、リアピックアップマウントと一体型の「Telecaster Type」、フェンダーTLシンラインなどで使用されている「Thinline Type」などがあります。
トレモロ無しの良い部分としては、弦の張力によってブリッジが動かない為、チューニングを変えてもブリッジを調整する必要が少なく、変則チューニングやダウンチューニングなどに対応し易い事と、弦振動がダイレクトにボディーに伝達できる点ですね。
ただし、「アーミングが出来ない」という部分がありますので、アーミングプレイを使用した曲を演奏するのに少々困るのは事実。
※少しなら、ネックベンド(演奏中、ネックを力業で曲げて音程を変化させるプレイ)などで対応する手もありますが、ネックに負担がかかるので、あくまで自己責任ですから、十分に注意して下さいね。。。特に、他の人のギターや、楽器屋さんでの試奏ではやっちゃダメ!
↓以下のYoutube動画でネックベンドについて説明してくれてますね
<その他タイプ>
ビグスビーや、ジャガー&ジャズマスタータイプ、ムスタングタイプ、ウッドタイプ(木製)などなど、超魅力的なブリッジユニットを使用しているモデルもあり、それぞれが独特のルックス&サウンドで個性を放っていますね。
ただし、個人的には、前述のスタンダードなスタイルで始めて、二本目や三本目などでこういった個性的な構造にチャレンジすることをお勧めします。
是非、皆さんの演奏スタイルに合ったブリッジを探ってみて下さいね。
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