
テンションのあがる住所
特定の数値に囲まれて生きている、最近ふと気が付いた。
私の場合、その数値は3の倍数。
気づけば、その傾向は小学生のころから。
ミニバスの背番号は6だったし、転勤族だった父に連れられて引っ越す先は必ず3、6、9がついた。そんなこんなで、自然と3の倍数に親近感を覚えるようになり、今では「好きな数値は?」と質問されると、1でもなく、7でもなく、「33」と答えるほどになってしまった。
そんなわたくし、29歳にして、いよいよ東京で一人暮らしを始めることになりました。せっかく住むのであれば、利便性や家賃重視よりも、自分の好きな空気感があり、文化が感じられる街が良い、ということで、家賃相場<エリアで住処を探していくことに。
約2か月間、ネットサイトとにらめっこの末、ようやく軸も定まり、いくつか物件をピックアップし、内見を申し込む。そして、いい物件が見つかるよう、心の中でお願いしてみた。「この土地、あの物件が私に合っていたら、3の倍数で合図してください」と。そして内見当日、待ち合わせまでに時間があったため、近所を散策していると、車のナンバー、丁目、番地、次から次へとその数値が目に飛び込んでくる。笑ってしまうほどに、サインが来た気がした。
いざ、物件を見てみると、明るさ・水回り・設備、そしてお家賃、すべてにおいて理想的なものがひとつだけあった。そして、そこの住所はお察しの通り、3の倍数。申し分ない出会いがあり、その場で契約しようと決断に至った。
初めての一人暮らし、本当は何度か内見をして、じっくり検討しようと考えていたけれど、まさかの即日決定。決め手となったひとつの要因はテンションのあがる数値が住所だったということ。友人たちにそのことを話したら、まるい目をして驚かれたり、笑われたりした。でもひっそりと信じ続けたいと思う、3の倍数は私にとって素敵な経験を運んでくれるものだと。
皆さんにとって、テンションのあがる数値はありますか?