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リーディングシアター「緋色の研究」1日目【ステージレポート】

文化放送インターネットラジオ「超!A&G+」で放送中の朝のワイド番組「あさステ!」のパーソナリティである有澤樟太郎、松村龍之介、矢崎 広、東 啓介、染谷俊之がゲストと共に立ち上げる朗読劇が、今月17日からスタートした。
5日間連続無観客配信で届けられる朗読劇は、シャーロック・ホームズの活躍を描くシリーズの1作として知られる、アーサー・コナン・ドイル「緋色の研究」を原作に、少年社中の毛利亘宏が脚本・演出を手がける。

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初日は松村龍之介×鈴木勝吾の2人がホームズとワトソンを演じた。
この公演の魅力の1つとして、朗読劇が始まるまで配役が分からないというワクワク感を胸に観られることが挙げられる。
明日以降もキャストのどちらがどの役を演じるのかは、幕が上がるまでのお楽しみとなっている。

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厳かな雰囲気の舞台上に、ホームズとワトソンの2人が腰掛ける椅子と、紅茶の置かれたテーブル。
セットが組まれたその空間に、音楽がかかり、照明が当たり、そこに松村と鈴木がいる。
今まで当たり前だったその光景が、今はただ眩しくて目が潤みそうになる。

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鈴木演じるホームズはスーツに身を包みながらも足を崩して座り、矢継ぎ早に推理したことを述べ、依頼された事件の分析をしていく。
「これまでたくさんの方が演じられてきた役で、それぞれのシャーロック・ホームズ像がある。その中で自分が好きなホームズを演じられたのがワクワクした」と述べた鈴木の演じるホームズは、理知的でとにかく隙が無い。偏屈で掴み所が無いキャラクターを見事に演じきった。

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そんなホームズを横で見ては驚いたり反論したりするワトソン。
直近の作品でもワトソン役を演じていた松村が今回演じるワトソンは、表情がとにかく豊かで驚いたときなどのリアクション一つ一つが可愛らしい。
身振り手振りも加わって、ホームズとの“温度差”を上手く表現した。

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鈴木と松村が共演するのは、DisGOONie Presents Vol.7 舞台「PSY・S~PRESENT SECRET YOUNG SHERLOCK~」、舞台「モマの火星探検記」ぶり。
半年間もの長期間同じ作品に出演を重ねた2人のコンビネーションは抜群だった。
「モマの火星探検記」に関しては、奇しくも自粛前最後の出演舞台でもあった。プライベートでも役者として真面目な話をするという2人が演じる際に息がぴったりなのはもちろん、やりとり一つ一つに互いへの信頼感を感じさせた。

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この朗読劇では、自身の役以外にも、依頼人や事件関係者といった全ての登場人物を2人で演じきる。
推理、事件解決をメインとした会話劇だけで情景描写までをも表現するという、朗読劇の醍醐味を大いに味わえる作品だと言えるだろう。

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終演後、舞台の正面に立った2人は深くお辞儀をし、互いを見合った。ニコッと微笑んで両袖にはけていった2人の姿は、まさにホームズとワトソンのようだった。

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朗読劇には舞台作品のように場面転換もセットチェンジも無い。観客の五感と想像力を刺激し、物語を楽しませてくれるというのが朗読劇の魅力でもある。
劇場で生で観てもらうこと、配信で観てもらうことの違いを感じたという鈴木。松村も、画面越しにどう届いているのか気になりながら演じたという。
しかし、この状況下でも自分たちの芝居を届けるために尽力してくれたスタッフ陣への感謝を述べた松村、
「劇場が特別な場所だと改めて感じた。こういう形でもお客様に届けられたのは、一歩踏み出せたと思う。みんなも僕らもちょっとだけ希望を持てたんじゃないか」という鈴木の言葉が心に響く。
この言葉は終演後のアフタートークからの抜粋のため、ぜひアーカイブ配信で全編ご覧になってほしい。
 
生配信という緊張感、舞台に立つ2人の息遣い、芝居への熱が画面越しでも伝わってくる。
演者に対して観客として即座に反応を返すことはできないが、「舞台の力」は確かにここにもあるのだと感じさせてくれる朗読劇に、“舞台の復活”の始まりを感じた。

2日目は有澤樟太郎と鈴木拡樹のペア。舞台「どろろ」ぶりとなる2人のコンビネーションに注目したい。

文化放送 超!A&G+『あさステ!』スペシャル
リーディングシアター「緋色の研究」

原作:アーサー・コナン・ドイル
脚本・演出:毛利亘宏(少年社中)
日程・出演者:2020年6月17日(水)~21日(日) 全5ステージ
6月17日(水)19:00 松村龍之介×鈴木勝吾
18日(木)19:00 有澤樟太郎×鈴木拡樹
19日(金)19:00 染谷俊之×佐藤流司
20日(土)18:00 東 啓介×橋本祥平
21日(日)18:00 矢崎 広×相葉裕樹
※上演時間は休憩を挟み、約1時間50分程度を予定しております。
内訳:第一幕 約55分 休憩 10分 第二幕 約25分
アフタートーク 約20分(予定)
配信チケット:ZAIKO(有料配信) 4,500円(税込)
https://study-in-scarlet.zaiko.io/e/online2020
※5日間の生配信はZAIKOによる電子チケット制、無観客ライブ配信。
※各日チケットは配信日翌日22:00までご購入いただけます。配信終了後、チケット購入者は翌日23:59までアーカイヴでご覧いただけます。
後日、ニコニコチャンネル「あさステ!チャンネル」にて期間限定有料配信(4,500 円(税込))
「あさステ!チャンネル」放送日時・出演者:
6月29日(月)21:00 有澤樟太郎×鈴木拡樹
30日(火)21:00 松村龍之介×鈴木勝吾
7月1日(水)21:00 矢崎 広×相葉裕樹
2日(木)21:00 東啓介×橋本祥平
3日(金)21:00 染谷俊之×佐藤流司
※ 「あさステ!」各曜日毎のレギュラー放送(20:00~)の後、放送(配信)されます。
※ 「あさステ!チャンネル」会員の方は特別価格(3,500円(税込))で視聴できます。
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写真:金丸 圭
テキスト:田中莉奈

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