小説とは、【こうであらねば】、という先入観からの「脱獄」劇ー①
✴売れる小説=『小説なんて読みたくもない人々』✴
のために書かれた
文字という名の『色』
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投稿しては落とされ、ドン底を味わい、
投稿しては落とされ、ドン底を味わい、
投稿しては落とされ、ドン底を味わい、
投稿しては落とされ、ドン底を味わい、
投稿しては落とされ、ドン底を味わい、
そして、
投稿しては落とされ、ドン底を味わった。
その他の仕事につけば、
メキメキ収入が増えた。
チャンスも増えた。
ーなら、そっちで食ってくよ!ー
そんな風に、
ズタズタに切り裂かれた心の、
深海の如し綾模様を、
甥っ子(2歳)に、懇切丁寧に説明した。
こんな風に生きちゃ駄目だよ。
時間をかけて、
少しずつ少しずつ、
心を籠めて、
人生を棒に振ってみたよ。
なあ、甥っ子。
お前は、こんな風に生きちゃ駄目だよ。
そう言い聞かせれば、
ガリガリ君の梨味を、
最高に美しい音で噛みながら、
そのちいちゃな歯をキラリと光らせ、
甥っ子は言った。
「ぞ う た ん」
「ーえ?」
「ぞ う た ん」
「……」
その夜、眠りに落ちた甥っ子の、
むっちりした頬に、
ちゅッとキスをし、
呟いた。
「なあ、もう一度」
「もう一度だけ、言ってくれよ」
「頼むから、あのコトバ、言ってくれよ」
甥っ子は、ころりと寝返りをうつ。
「寝言でいいから」
「もう一度言ってくれよ、なあ」
「ぞうさん、じゃなくて」
「《ぞ う た ん》って」
いとおしすぎて、
もう一度おでこに、ちゅッ。
どっかの、
ふたり以外の世界の、
静寂の無音は、黙って夜のまま。
ただ、
ただ、俺と甥をぬるく包む。
人の胸をうつやり方に、『正解』は無い。
あるのはただ、人の心だけ。
それだけ。
ーつづく