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その値上げは本当に妥当ですか?
結論から言いますと、昨今の値上げが仕方ない。
事業者は運営を行う上で、適正な価格設定を行うべきだと思います。
ただし、その値上げには正当な根拠が必要です、そして、値上げをしても購入してもらえる、選んでもらえる努力が必要です。
価格の設定は、最も重要な戦略になります、ところが、時流だからという安易な考えで、何となく値付けをしてしまってはいないでしょうか?
価格の改定について、考えてみたいと思います。
コストから考える
円安、ウクライナ問題によるエネルギー不足やその懸念、世の中の物価はどんどん高騰し、様々なモノやサービスの値段が上がっています。
僕のフィールドである温浴事業も然り
お風呂を沸かす燃料は、施設によってガスであったっり、重油であったりしますが、昨年と比べると1.5倍以上です。
今年は猛暑のため、6月末からエアコンの設定温度も低く設定しがち、跳ね上がった電気代も、冷夏の同じ時期にくらべると2倍近く跳ね上がっている施設もあります。
お風呂屋にとって水光熱費は原価となります。
当然、原価がどのくらい値上がりをしているのか、この先のトレンドはどうなるのか、コスト上昇分を吸収し、そのための客数の減少傾向も想定した上で価格設定をしなければなりません。
ところが、原価の上昇状況や、今後の客数動向などは全く考えずに、競合店の価格ばかりを気にした、このくらいだろうと鉛筆を舐めるような価格決定をしている施設が結構多いような気がします。
この際、思い切って大幅値上げを打ち出すが、その為の減数を全く考慮しない場合や、逆に値上げを極端に恐れて、そもそものコストの概念が全く頭から離れている場合もあります。
こうなると、数字は単なるおもちゃのような気がします。
飲食店のメニューの価格設定もそうですが、価格設定には裏付けと、相場はセットで考えないとならないと思います。
安売りするな、高く売れ
もう一つの視点は、サービス面から価格を考えることです。
値段が安いことが、サービスの中心的ベネフィットなら、価格設定は競合店と比べて安く設定した方が良いでしょう。
しかし、お客さまが望んでいるのは本当に価格だけでしょうか?
心地よさや、過ごしやすさ、フレンドリーな対抗、飲食店なら当然美味しが重要なファクターとなるでしょう。
価格の改定を機に、質の向上をセットで真剣に考える良い機会だと思うのです。
お金を使わず、知恵を出す、どんな商売でもこれは大切な要素であり、その体質作りは重要です。
温浴施設には、会員料金設定をしている施設も多いですが、利用頻度の多い常連様にこそ、価格でなくて、サービスを認めて貰い、応援してもらる運営を目指すべきではないかと思います。
商売をする以上、儲けることは前提です。
しっかりを利益を出しながら、お客様に選んで貰える商品やサービスを提供する。
ピンチをチャンスにできる、そんな商売の仕方であって欲しいと思うのです。