三遊亭円楽さんを偲びながら、アラ還からの人生を考える
6代目三遊亭円楽さんがお亡くなりになりました、享年72歳は、ちょっと早いのではないですか、残念です。
人生100年時代、今還暦の人はこれから20歳から生きた人生と同じ時間生きるということです。
この40年間に、どんな経験をしましたか?冒険をしましたか?そして今ならどう行動しますか?
円楽さんが、先代の鞄持ちを始めたのが大学時代、そして師匠の名跡を継いだのは還暦の年からでした。
6代目を楽太郎と同じくらいの期間努めてもらいたかったですね。
還暦からの平均余命は25年
今現在の日本の平均寿命は男女合わせて85歳くらいです。
70年前は、65歳でしたのでその時と比べて20年も延びた事になります。
70年前に生まれた人の大半は、当時なら今の年齢まで生きることができなかった筈です。
そんな時代から、大半は今も存命で、現在の70歳の平均余命では男性は15年、女性は20年近く生きられる時代に変わってきました。
因みに、平均寿命の母数はその年に生まれた全人口です。一方で、平均余命の母数は今現在の年齢の全人口となりますので、今までに亡くなった人の数は入りません。
医学の発展や、今までの流れからすると、平均余命はまだまだ伸びる可能性があります。
還暦の人の現時点での平均余命は25年ですが、今より多くの人が100歳まで生きる事になるでしょう。
カープで2度の首位打者の現在
先日、広島東洋カープで2度の首位打者を獲得した正田耕三氏の記事を読みました。
170センチという小柄な体格でありながら、食事と寝る時以外はバットを持ち続けた努力の人です。
引退後も、広島や阪神で打撃コーチを務め、その後も韓国の球団でユニフォームを着続けていた人物です。
2年前、58歳の時に帰国をした際に野球一筋の人生ではなく、生涯現役を期してAmazon関連の物流倉庫で仕事をするようになったそうです。
一握りの選ばれた人しかなることのできない、プロ野球界で、名声を残し、引退後も還暦間近までユニフォームを着続ける事ができる人は、ほんの一握りです。
過去の名声だけでも、余生は送れる筈ですが、プロ野球に関わった年月と同じくらいある今からの人生で、新たな挑戦を選択した氏の決断は間違いではなく、その決断に感銘しました。
アラ還からの人生は、余生ではないのです。
焼鳥屋で決意した、首相再登板
先日、国葬儀が行われた安倍前首相。
相棒である、菅前首相が、彼に再び自民党の総裁に、そして総理大臣に返り咲くよう説得をした時、そしてそれを決断した時、安倍さんの年齢は58歳でした。
戦後最年少で1度目の首相を経験されていたので、58歳という年齢は、首相を狙うには決して遅いわけではないですが、弔辞で語られた当時の安倍氏の心境は、未来に向かって己がなすべき使命感とその葛藤が感じられました。
アラ還のほぼ全ての期間をこの国のリーダーとしてだけではなく、世界においてもリーダーシップを発揮されました。
平均余命に照らせば、まだ20年も活躍できる筈でしたのに、本当に残念です。
消化試合じゃもったいない
還暦は赤いチャンチャンコを着て、老け込むには勿体無い話です。
成人してから、今までの間には、多くの失敗をして、顔を赤くしてきた経験も、ワクワクした経験も、大笑いした経験もある筈です。
同じ時間があります、消化試合にしては円楽さんや、安倍さんに叱られてしまいます。