スペインの長いクリスマス。
敬虔なカトリックの国であるスペインでは、イエス・キリストの生誕を祝うクリスマスは超重要なイベント。
1ヶ月前から街ではイルミネーションが点灯し、そこかしこで美しい光景が広がります。
スペインのクリスマスムードは、11月末のイルミネーションの点灯から12月25日のクリスマスを経て、さらに年が明けた1月6日まで続きます。
今回の記事では、スペインの長い長いクリスマスの様子をご紹介します。
ー 〝Loteria de Navidad〟(クリスマス宝くじ)
スペイン人はとにかく宝くじが大好き。
特に盛り上がるのはクリスマスシーズンに販売される「ロテリア・デ・ナビダッド」で、賞金総額は世界最大規模の23億8000万€(約3000億円)!!
なんと全人口の75%が買うという熱狂ぶりで、過去に高額当選が出た売り場にはいつも長蛇の列ができています...
この宝くじは、同じ番号が160枚発行され、さらにその10分の1券(デシモ)が売られるので、1つの当選番号につき最大1600人の当選者が生まれるのが特徴です。
スペインでは家族や友達、同僚と一緒に同じ番号を買うため、もし当選すれば親しい人みんな同じ額がもらえるという仕組み。
12月22日の抽選会は誰もが心待ちにする国民的行事となっています。
ー 〝Nochebuena〟 と 〝Navidad〟
それぞれ24日のクリスマスイブと、25日のクリスマス当日のこと。
スペインでは24日の午後から休みになるお店が多く、家族や友達と一緒にパーティーをするというのが一般的です。25日は祝日なので、〝Nochebuena〟の日は遅くまで飲んだり食べたりして、翌日はのんびり過ごす人が多いそうです。(地域によっては26日も祝日)
地下鉄も24日の夜は最終電車が早くなり、また25日の始発電車も少し遅くなるんだとか。
ー 〝Roscón de Reyes〟
スペインには、クリスマスシーズンにだけ販売されるお菓子がたくさんあります。中でも代表的なのが〝Roscón de Reyes〟と呼ばれるお菓子で、ドーナツ型の大きなパンの中に小さな人形とソラマメが入っています。
これを一人一人に切り分け、人形が入っていた人はその日の王様、ソラマメが入っていた人はお菓子の代金を支払うという、遊び心満載のお菓子です。
日本とはちょっと違ったクリスマスの過ごし方をするスペイン。
この時期に訪れる方は、スペインの長いクリスマスムードを味わってみてくださいね!