和歌山の田舎者、スペインの風になる。
ー スペインと和歌山
突然ですが、皆さんは「スペイン」という国についてどんなイメージをお持ちですか?
サッカー、闘牛、フラメンコ、パエリア、サグラダファミリア etc...
日本から遠く離れたヨーロッパの『情熱と美食の国』。名前はもちろん知っているものの、行ったことがない人がほとんどだと思います。
それでは、こんなデータがあるのをご存じでしょうか。
・スペイン人がハネムーンで行きたい国 第1位 日本
・スペイン国内での都道府県別メディア露出ランキング
第1位 東京 第2位 大阪 第3位 和歌山
・和歌山県内でのスペイン人宿泊者数 年間約7000人泊
多くのスペイン人が日本、そして和歌山に関心を持ち、実際に遊びに来てくれているのです。
ー 和歌山の田舎者
ここで少し自己紹介をさせてください。
僕は和歌山の田舎町で生まれ、これといった取り柄もないまま学生時代を過ごしました。大学4年間は県外に出たものの、卒業後は和歌山に戻ってきてそのまま就職、再び田舎ライフが始まります。
そんな中、Instagramとの出会いが僕を大きく変えました。和歌山で撮った写真をひたすら上げ続け、多くの人が知らないようなローカルな風景を紹介しました。それに誰かが「いいね!」を押してくれることがたまらなく嬉しかったんです。
より綺麗な写真を撮りたいと一眼レフを買ってからは、投稿の頻度はさらに増え、ありがたいことにたくさんの方にフォローしていただき、カメラ友達も増えました。
その結果、写真を撮りにいく機会が増え、さらに投稿が増えるという無限ループ。
ほとんど県外に出ることもなくなり、半ば意地になりながら和歌山の風景を撮り続けていました。
ひたすらローカルにローカルに。
3年半もの間、僕はそうやって生きてきました。
ー スペインの風になる
そんな田舎者がこのたび、密命を帯びてスペインに移住することとなりました。
ちょうど時代は平成から令和に移り変わり、世の中が新しい時代の訪れを感じていました。時代の流れに突き動かされるように、僕の人生も大きく変わり始めていたのです。
海外に行った経験は高校の修学旅行くらいで、飛行機にすらほとんど乗ったことがありませんでした。
海外旅行に行った友達のSNSに「いいね!」を押しながら、自分とは関係のない世界だと思っていました。
それがいきなり、スペインへ飛び立つことになるなんて。
高校時代に作ったパスポートは有効期限が切れていたので作り直し、スペイン語の勉強も始め、予備知識としてスペインの歴史の本も読みました。
語学学校の先生にマドリードの地図をもらい、ガイドブックを買って、YouTubeもたくさん見ました。
それでも自分がスペインに移住することの実感が全く湧かないまま、関西国際空港の国際ターミナルに行き、出国手続きをし、見たこともない大きな飛行機に乗り込みました。
そして2019年9月24日、たった一人でマドリードに降り立ったのです。
ー ローカルとグローバル
スペイン行きが決まった後、尊敬する先輩と話をしました。
彼女はこれまで海外にたくさん行き、現地の人ともたくさん交流してきた人でした。今年のGWの10連休もずっとインドにいたというツワモノです。
僕は彼女に、半ば冗談っぽく「これまでローカルに生きてきたのに、いきなりグローバルな世界に放り込まれました」と言いました。
すると彼女は、「まあでもグローバルって、世界の中で自分がどの位置にいるか定義することだから、ひょっとしたら一番ローカルなのかもしれないよ」と言ったのです。
その言葉は、マドリードに着いてピソのルームメイトに挨拶をする時、「I'm Japanese.」と言った瞬間にもう一度強く蘇りました。
「僕は日本人です」なんて、和歌山の片田舎で暮らしていたら使うことのなかった言葉です。
広い世界の中で、自分という存在を定義していく必要があることを再認識しました。
ー このnoteについて
日本と和歌山、そして自分は世界の中でどんな立ち位置なのか、僕が暮らしていくスペインはどんな国なのか。
そして僕はここで何をし、何を学び、和歌山のために何ができるのか。
このnoteを書くことで、読者の皆さんに手伝ってもらいながら、それを見つけていきたいと思います。
せっかくなので、できるだけスペインと和歌山との繋がりを探していきたいですね。
ただひたすらにローカルに。inスペイン。
どうぞよろしくお願いいたします。