生活協同組合コープさっぽろ様研修でのスクールタクト利用事例

職員数16,000人を誇るコープさっぽろは、道内に108店舗をもち北海道の食を支え、また第1子を出産予定の妊婦にベビーケアグッズやベビー服などが入った「ファーストチャイルドボックス」を無料で贈る事業を行うなど、地域を大切にする経営をされている会社です。

今回の研修の講師は中尾マネージメント研究所の中尾隆一郎さんです。著書「最高の結果が出るKPIマネジメント」を、コープさっぽろの大見理事長が読み、感銘を受けたことがきっかけとなりました。

研修内容は、KPIについてです。職員の方々が日頃親身にお客様と向き合っている中で、つい数値や目標がおざなりになってしまいます。会社と職員双方がより成長を遂げるために、どのようにKPIを使っていくか考えてみようというものです。


1. チェックイン
参加者同士がスムーズに研修に参加するために、最初に3〜4名でグループを作り、全員が一言ずつ今の自分の状態、気持ちをなどを話します。

後藤の解説
チェックインは、お互いの状況を把握することで相互に気遣いをしやすく、また自発的に発言しやすくいする雰囲気を作る効果があります。


2. 前回の研修で出された宿題について振り返り
スクールタクトから配信された宿題の中で、参加者同士での閲覧数や提出時間が早かった人をランキングにして発表。講師から新刊のプレゼントが有りました。参加者全員で拍手で讃えます。
以下、順に閲覧数の学習ログ(なんと1000回以上他人の回答を見た方も!)、一番閲覧が多かった回答の一部、プレゼント贈呈場面。また、ワードクラウド機能を使って、どんな単語が多かったかも発表されました。

後藤の解説
ランキングにすることで宿題をゲーム化しています。また、みんなで讃えることで肯定感も醸成されます。


3. 講演と理解度確認クイズ
講師が、KPIの基礎知識の振り返りと、自社のKPIを設定するために必要な知識について解説しました。
合間に、スクールタクトを使ってカンタンな理解度確認クイズを出し、盛り上がりました。
写真は、参加者全員がクイズに回答している模様です。

後藤の解説
座学は、講師側が一方的に話すことになりがちだが、スクールタクトでクイズを出すことで、座学の中でもインタラクションを作ることが出来ます。


4. 演習
自組織のKPIを設定すために、まず自組織の業務を洗い出す演習を行いました。部門ごとに数名のチームを作り、
 ・全体方針に関係する業務
 ・やらないといけない業務
 ・やめたい業務
 ・あらたにやりたい業務
を考え、スクールタクトを使いチームで意見をまとめてもらいました。

役員の方々は、職員の様々な意見を閲覧し、なるほど!と唸っておられました。大見理事長は、ついすべての職員の回答をみてしまうのでスクールタクトは大変だなぁと笑いながらつぶやかれていました。

後藤の解説
「やめたい業務を挙げてください」というのは上司批判と思われてしまい、書きづらいかと思いましたが、実際は4つの課題の中で一番回答数が多く出ました。
これは、毎朝、職員同士お互いに身だしなみの確認や挨拶、笑顔、握手などを行う「チャレンジミーティング」という取り組みが、組織の心理的安全を高めているように思われます。

5. チェックアウト
研修の最後は、チェックイン時と同様に3〜4人のグループで感想を話します。また、投票機能を使い、今回の講演の満足度を4段階評価で集計しました。

後藤の解説
研修アンケートの結果も上々でホッとされる中尾さん。

後藤の感想

風通しがよく、意見が言いやすい雰囲気がだったので、すでに心理的安全が保たれた組織であると感じました。

『人材開発研究大全』(東京大学出版会)では「研修で学んだ内容の10~20%くらいしか実践されてない」と言われています。そこで研修転移が重要となります。研修転移とは、「研修の現場で学んだことが、仕事の現場で一般化され役立てられ、かつその効果が持続されること」という意味です。

通常の研修だと座学が中心となり、グループワークをしたとしてもその活動は付箋や模造紙、ホワイトボードなどを用いるので、研修終了後その活動記録は再利用しづらく、結果として研修転移が進まないことが多くなります。

しかし、スクールタクトを使うことで、活動記録はデータとして残るので、研修後も振り返りや共有がしやすく、研修転移が進めやすくなっています。

今後は、研修転移にフォーカスした機能改善も進めていきます。



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