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電験2種(第2種電気主任技術者)という資格について


1.資格の価値概要

いろいろな資格試験を指導する専門学校は、資格の価値を大げさに言う。
その資格さえとれば、周囲から羨望のまなざしで見られ、あなたの価値は高まり、みんなから信用される人になれる。
そして、その資格を使う業界団体も、有資格者は厚遇され、安定して豊かな生活が送れる。働く人はみんな満足して生き生きと働いている。かのような記載がある。
という解釈は、私の個人的な感想だから事実とは異なるかも知れない。
そもそも事実とは何なのかは難しいのだが。

2.電験2種(第2種電気主任技術者)を取り巻く状況

【1】.電気主任技術者は不足している・・・その原因

(1)電気主任技術者の試験が難しいからだ
 電気主任技術者の資格取得には、非常に難易度の高い試験が必要であり、第1種から第3種まで試験合格率は非常に低い。
 特に第1種の試験合格率は約15%程度とされており、難関資格といえる。
また、認定校卒業者は試験免除の可能性があるが、その場合でも実務経験が求められる。
 
(2)電気主任技術者の知名度が低い
 電気主任技術者という職業の知名度が低いため、この資格を取得しようとする人が少ない。多くの人が家族や職場を通じて電気主任技術者を知るが、そうした機会がない場合、認知度が低い職業として知られることが少ない。
 
(3)電気主任技術者は将来不足する
 外部委託向けの第3種や再生可能エネルギー設備向けの第2種の技術者不足が予想されている。
 さらに、電気主任技術者の高齢化が進んでおり、認定校の数も減少していることから、若年層の供給が減少している。認定校を卒業しても、保安業界以外の大手やインフラ業界に就職する傾向が強まっている。
 
(4)電気設備は増加
 我が国の人口は減少し、高齢化が進んでいるが、電気主任技術者が必要な受電設備の数は年々増加しており、再生可能エネルギー設備も増加が予想されている。
このため、今後も電気主任技術者の不足が続くと考えられている。
 

【2】.そこで国は対策に取り組んでいる(経済産業省の対策)

(1)認知度を向上させよう
 電気保安・電気工事業界の認知度を高めるため、経済産業省はポータルサイトの解説や広報事業などを通じて、電気主任技術者の数を増やすための取り組みを進めている。
 
(2)オンライン学習制度の検討
 認定校に通わない人でも電気主任技術者の資格取得を目指せるよう、経済産業省はオンライン学習制度を検討している。
 この制度により、社会人でも効率的に学習できる環境を提供することが目指されている。
 
(3) 電気主任技術者の働きがい
 電気主任技術者の仕事は需要が絶えず、資格取得の達成感が大きい。
また、体力をあまり必要とせず、定年後も続けられるため、自己実現や社会貢献につながる職業であるという認識を深めたい。
 

3.国での検討はどうなってる

年に何回も、エネルギーに関するいろいろな検討会が開催され、その中間報告等が公表されています。その中から、
R031105 「電気保安人材の現状分析と取組の方向性について」と
R040415 「主任技術者制度に係る見直しについて」という資料から抜粋して掲載します。

まず、電験3種で可能な外部委託制度、電気保安業務の多くがこの形態により実施されています。
この点数制度というのが、やる気満々の若い世代の人には、収入頭打ちと感じられてしまうのではないかと思います。
以下、資料の赤〇、赤□、赤書きは、このnoteの管理人が書いたものです。

大規模再エネ設備で電験2種の技術者が不足とされています。

下の図は、不足する電験2種技術者を補うための制度で、これならより多くの電気工作物を統括管理できることになります。
当然、この統括事業所の第2種主任技術者は重要な役割を果たすことになります。(処遇にも期待が出来そうです)

第2種電気種に技術者の現状については以下のように理解されています。

再エネ設備の増加予想です。(電験2種関係)

こうしてみてくると、電験2種を持ち、いい仕事を早くゲットした方がよさそうです。

4.電験2種を活かした人の実例

もし、あなたが、電力技術者としての知識や経験を活かし、本当に満足できる再就職先を見つけたり、独立した個人事業者・会社経営者になったりして、自分が思うような働き方、生活を実現しようとするなら、是非とも、電験2種を実務経歴で取得することをお勧めいたします。電験2種がどのような生活に繋がるのでしょうか。
  
3名の実例
 
参考として、私が直接知っている3名の方の実例をご紹介します。
 
(1)電力会社OB、80歳男性、中小企業で週2日9時~15時勤務、月給38万円
 
この男性は、大都市の企業に勤務されている電力会社OBの方で、太陽光発電設備を多く工事している建設工事会社に、週2日出社されています。

 電力会社退職後、年齢が70歳を過ぎてから2度目の再就職を行い、現在の会社に5年以上勤務されています。給与支給額は、月額38万円です。この金額は推定の値ではなく、私自信が、会社側の給与支給額資料で確認していますので確かな額です。
 
 この方は、運転免許は返納されており、年齢を重ねても無理のないペースでの仕事ながら、報酬は少なくありません。この方の場合は、電力会社での豊富な経験に資格が加わったことで、かなり有利な労働条件を得られています。小規模の民間会社では、経営者の判断で、雇用契約の内容が個別に異なることは良くあります。

 ちなみに、この方は電力会社の現場で勤務していた、普通の方で、会社役員として天下ったという方ではありません。
  
 
(2)市民病院の専任電気主任技術者として再就職、60代男性
 
 この男性は、九州にお住いの方で、電験2種を実務経歴で取得したいと私の事務所に連絡がありました。それは市民病院の専任電気主任技術者としての仕事を得るため、前任者の退職前に、どうしても早く取得する必要があったからです。

 依頼を受けて、私も彼の動きに合わせて、かなりのスピードで書類作成を行ない、電力安全課による実務経歴を元にした面接は、九州ではなく他の早く対応頂ける場所で広島で行ない、無事電験2種を取得されました。
  
 
(3)実務経歴で電験3種、7年後電験2種を取得、社内で担当部署の長に就任 
 
 地方都市の製造会社に勤務する30代の方は、結婚を機会に何とか電験が取得したいと言って、私の事務所に直接お越しになりました。人が良さそうな反面、頼りなさげな方という印象でしたが、実務経歴により電験3種を取得され、それから7年が経過して、再度、私の事務所に来て、次は2種が取得したいとのお話でした。
 
その会社では、電気の話は3種取得後その方を中心に進むようになり、最初の印象は残りながらも、部署の課長として、貫禄が出てきたと感じました。
それから何度か打合せをしながら、私は、かなり分量のある2種用の実務経歴を記載し、無事取得されました。


 この方は、試験勉強での取得は困難と自覚されており、実務認定により早く電験3種を取得したことが、社内での地位向上につながりました。
定年後の就労が長いという近年の状況を見ますと、やはり少しでも早く資格を取得しておくことが、何歳になっても必要でしょう。

 

5.国は電気主任技術者を増やしたい 

過去からの電験3種の試験制度の変遷を振り返りますと、記述式が択一式に代わり、試験科目が減少し、科目合格が可能となり、さらに年間の試験回数が増えるなど、国としては、なんとか電気主任技術者を増やそうとしている状況を感じます。
実際に、受験者数の増加に合わせて合格者数は、今後増えると予想されます。

電験3種の受験チャンスが増え、合格者が増えると言っても、最近X(Twitter)で、電験合格の方の記事を見ると、試験勉強に1,500時間かかったなどという記載が珍しくありませんので、試験で取得するというのは大変です。
ちなみに、この時間を時給1,000円で換算すると、150万円稼ぐ代わりに勉強に費やしたということになります。(これについては前の記事にも記載しました。)

この制度改革が目指すところは、下図のような不足を補うためです。

もしあなたが、現在再就職を検討されているなら、あるいは、近い将来にその時がやって来るとお感じなら、もしくは、現在も再就職しているが、さらに良い条件の就職先をお探しでしたら、以下の提案をさせていただきます。

6.実務経験で電験2種を取得しましょう 

 再就職のチャンスは、待っているだけでは掴めません。あなたが普段出会わない多くの民間企業が、第2種電気主任技術者を非常に有利な条件で雇用したいと考えています。しかし、電験3種の資格だけではこれらのチャンスを逃してしまいます。
 
 民間企業では電験2種を持つ人材を高待遇で迎えることが一般的で、年収や福利厚生が大幅に改善されることが多いのです。チャンスが目の前にあるのに、自分から動かなければそれを掴むことはできません。第2種電気主任技術者の資格は、実質的には電気に関する最高の資格だと言えますので、きちんとした経営者であるなら、良い技術者との出会いを見逃すことはないでしょう。
 
 つまり、あなたが目の前のチャンスを掴めるかどうかは、電験2種の取得にかかっています。電験2種を持つ人と、持っていない人では、企業が求める人材としての評価が大きく異なります。例えば、大規模な発電所や変電所の管理者ポジションは、電験2種を持つ人が当然優先されます。すでに電験3種をお持ちのあなたは、より有利な立場にいます。今すぐ行動を起こし、競争力を高めておくことが重要です。
 
 高年齢の技術者が持つ経験は、企業にとって大きな資産です。しかし、年齢に伴う職場での処遇改善を求めるためには、高い専門性と信頼性が求められます。電験2種は、その専門性を証明する強力なツールとなり、より良い条件での再就職や転職の可能性が広がります。
 
 就職には若い方が有利というのは、ある面では正しい考えですが、中小企業の場合はそうとも限りません。言動や生活態度という面では、高年齢の人材の方が安定感があり、経営者からしてみれば安心感があるのです。

さらに、豊富な経験を持つ方には会社で生ずる、さまざまな状況にも有益な意見が期待出来ると経営者は考えるでしょう。
 
 もちろん、ご紹介した3名の方も、資格だけが立場を築いたわけではなく、それぞれの方の仕事に取り組む姿勢や周囲との協調性も、重要であったことは想像に難くありません。ただ、重要資格保有者で経験豊富な方には、そうした人間性を含めて、経営者から大きな期待とチャンスが与えられることは間違いないでしょう。

 

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 当事務所では、過去多くの方の電験3種から電験1種の資格取得サポートをしてきました。あなたには、本書が届いた今を、是非、行動を起こすきっかけにして下さい。
 
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実務経歴で電験を取得 ⇒https://x.gd/0QXdC

 まとめ 
 
① 思い描く将来を実現するには、実務経験と上位資格が必要です。
② なぜなら、訪れたチャンスをつかむ準備が出来るからです。
③ 当事務所に依頼いただけば、その可能性が早く実現します。


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