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中古パソコンをリナックスで実務に活かす(2)概要

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 年末年始特別記事
 小冊子『中古パソコンをリナックスで実務に活かす』
 を抜粋して1週間に渡り掲載します。
 (2024/12/30~2025/01/5)
*本書はアマゾンで販売を始めてかなりの期間が経過していますが、まだご興味を持っていただけています。本書で出てくるノートパソコンはさすがに古い物になり、リナックス自体も新しいヴァージョンが増えていますが、入口としてはご利用いただけると思います。
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実務で使うリナックス

1.概要

(1)基本中の基本
パソコンをあまりご存知ない⽅の中には、よくウィンドウズとその上で動くアプリケーションソフト(ワード、エクセルなど)を混同して話す⽅がいます。

例えばウィンドウズ7のワードと⾔われても、その⽅がお持ちのパソコンにウィンドウズ7が入っていたとしても、ワードがどんなヴァージョンなのか分かりません。

「ウィンドウズ」というのは、パソコン本体を動かすためのソフト(プログラム)で、「ワードやエクセル」は、そのウィンドウズというソフト(プログラム)の上で動く、文書作成や表計算など一定の目的をもったソフト(プログラム)です。このワード、エクセルのようなウィンドウズ上で動くソフトのことをアプリケーションソフト(プログラム)と⾔います。

ウィンドウズが入ったパソコンでは、ワードやエクセルの他に、⾳楽を再生したり、ビデオを再生したりするソフトも最初からセットアップされています。これらも、それぞれアプリケーションプログラムの一つなのですが、通常は別にプログラムをセットアップするのではなく、最初から入っているものをそのまま使う⽅も多いと思います。

リナックスというのは、ウィンドウズと同じように、パソコン本体を動かすソフトです。それに、⾳楽再生、ビデオ再生プログラムだけでなく、ワープロソフト、表計算ソフトなど多くのソフトを組み合わせたものを、「ディストリビューション」と⾔います。

この⾔葉は、今後も出てきますので覚えておいて下さい。(2)セットアップまでの流れ具体的なセットアップは、第 3 部に記載しますので、ここでは大まかな流れを知って頂きたいと思います。

ディストリビューションという⾔葉を知って頂いたところで、本書でご紹介するリナックスを使った実用的なパソコンのセットアップの流れをご紹介します。

まず、前提としてインターネットにつながるパソコンをお持ちで、それによりセットアップ用CDを作ることが出来る(一般的にはCDを焼くといいます。又は、セットアップ用USB(8G又は16G)を作ることが可能で、そのパソコンとは別に、リナックスをセットアップして試したいノートパソコンがあるという状況から話しを進めます。このリナックスを試すノートパソコンを別に用意するのは、よく分からなくて失敗しても実害を発生させないためです。そのための費用は、安ければ2500円から3500円で済みます。

① パソコンを準備する

かつてウィンドウズXPかウィンドウズVistaが入っていたパソコンや、それ以後発売されたパソコン、おおむね10年程度前のものか、それ以後のパソコンならOKです。
但し、本書ではウィンドウズパソコンのみを記載していますので、マックPCは対象外とします。またディスクトップ型のパソコンでも同じですが、本書ではノートパソコンについて記載しています。

② パソコンの特徴を知る

リナックスを試したいパソコンに、CDやDVDドライブはありますか、インターネット接続用のLANケーブルが接続できる端子はありますか、おそらくこの時代のノートパソコンにはLANケーブルが接続できる端子はあるでしょう。また古いものですとフロッピーディスクドライブは付いているけど、CD/DVDは無いというものもあるかもしれません。またUSB端子はあるでしょうか。
中古パソコンを購入する場合は、メインメモリー、ハードディスク容量などが気になりますが、ウィンドウズXPかウィンドウズVistaが動いていたパソコンならまず大丈夫です。
詳細は「中古パソコンを購入する」の欄をご覧下さい。

③ セットアップ用CD又はUSBを作る

インターネットから、お好きな(と⾔われても困るでしょうが)ディストリビューションを探し、ご自分がリナックスをセットアップしようとするパソコンに合わせて、セットアップ用CD又はセットアップ用USBを作成します。どちらでも可能であれば、セットアップ用CDを作成することをお薦めします。

案外、パソコンへのセットアップよりも、セットアップの元となるリナックスディストリビューションの入ったセットアップ用CD(LiveCDといいます)またはUSBを準備するまで分かりにくいかもしれません。
雑誌やインターネットの記載を⾒ても、いきなり「LiveCDを準備します」などと書いてあるものもあり、「その⽅法が知りたいんだ」と思う人も少なくないでしょう。本書は、そういう人のために、一連の内容をまとめて記載しているのです。

④ リナックスを試したいパソコンの起動順位の設定変更

(1)ウィンドウズが入っていて、起動することが出来る。
(2)ウィンドウズが入ってなく、起動することが出来ない。
上の2つのいずれかだと思います。(1)の場合は、念のためウィンドウズのバックアップをとっておくことをお薦めします。DVDが 4 〜 5 枚程度必要になりますが、これで、どうしてもリナックスがうまくいかなかった時に、元には戻れるようにします。バックアップDVDを作成した後は、(2)と同じです。
さて(2)の場合は、パソコンの起動設定(BIOS)を設定変更し、CD/DVD起動またはUSB起動順位を最初(一番上)に移動します。

⑤ リナックディストリビューションのセットアップ起動設定がきちんと出来ていれば、パソコンにセットアップ用CDを入れて起動すれば、自動的にセットアップが始まります。USBでセットアップする時も、起動順位がUSBになっていれば同じです。

有線LANケーブルを接続できていればセットアップ後、次の段階へ進むのもスムーズです。

以上が、セットアップまでの流れとなりますが、おそらく多くの⽅が疑問(不安)にお感じの通り、なじみが無いこと、つまり、リナックスを使うための障害となるステップがいくつもあります。障害になりそうな場所は、例えば、以下のような点でしょう。

・リナックスディストリビューションはどこで⾒つけるか。
・多くのリナックスディストリビューションの中からどれを選ぶか。
・選んだリナックスディストリビューションをどうやってCD/DVDに焼き付けるか。

・USBを使用する場合は、どうやってUSBに書き出すか。
・パソコンの起動設定(BIOS)メニューが出てこない。
こうした点も、ウィンドウズパソコンに、別のフリーソフトをセットアップする場合とは異なるやり⽅が必要になり、そうした点も、リナックスが一般化しない理由でしょう。しかし、分かってしまえばどうってことありません。失敗のリスクは限定的ですから、勇気を持って元気に進みましょう


注)下記にリンクを貼りますが、売るための記事ではないので、お待ち頂ければ、この一週間で重要ポイントは、ほぼ全部掲載する予定です。


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