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知的資産の育成・強化
知的資産の育成・強化
把握・発見した自社の知的資産は、そのままでは知的資産の価値が大きくないかもしれません。それを大きく育てるためには、たとえば、バラバラなデータを、使える形の情報にするなどで組織全体の知識に育てることが必要です。
社内にある知的資産を育成・強化するため、ナレッジマネジメントの手法を活用するのも有効な手段です。
中小企業の場合、大きなお金をかけて、ナレッジマネジメントシステムソフトを採用するのではなく、フリーソフトなどを活用しても、一人の経験や知識、取り組みへの知恵を、会社の財産として、社員で共有し、活用を図ることができます。
ここで大切なのは、実効性があることです。立派なデータベースを作るのが目的ではなく、会社の財産として効率化を進めるために活用するだけでもなく、知的資産経営としては、そうした社員個々のデータから、新たな経営戦略のアイデア創造につながるような利用のしかたが望ましいと言えます。
そのためには有益な情報が多く集まることが必要ですので、新たなアイデアにつながった有効な情報をナレッジとして提供した社員にも、恩恵が与えられるような運営が必要です。
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この記事は、「知的資産経営の実践」大学教育出版 2014年初版から抜粋・追記して記載しています。データ等は当時のものです。