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vol.2 その名は「墨出し」

スケルトンの空間から図面に合わせて「墨出し」という作業から始めるのだが、これまた初めての私にとっては驚くことばかり。


そもそも床が平行でなかったり、天井も壁も真っ直ぐでないことの方が多い?!
(まあ、丸い地球の上に建てるのだから無理もないと思うが。。)

「墨出し」はレーザー光線が縦横水平を光で教えてくれる機械を使う。

実際の作業は墨壺と呼ばれるインクの入った墨壺から出した糸を、線を引きたい場所の起点と終点に合わせ、その糸を弾いて床に転写する、という
まことに人手のかかる方法である。

しかも床だけでなく、天井も考慮しなければならない。
壁を立てるところに照明や排気口などが当たってはならないからだ。

その昔、我が社は社長が一人で墨出しをやっていたこともあったらしい。
私も何回か同行したが、糸先をピンで固定したりピンと張ったりするにはどうやったって一人では無理だと思う。(猫の手を借りていたのか?)

慣れるとちょっと面白くなってきて、時々糸を弾く係をやらせてもらえる。
勢いよく弾いて上手く床に墨がついた時には、棟梁になった気分になり、ちょっと快感である。

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