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UTMB 2024 当日編②
ほぼ関門時間と一緒に走ってきました。
まだなんとか真後ろくらいですが
ここからほぼ真横に並び始めます。
抜くか抜かれるかのデッドヒート。
読むの疲れたら↑のPARMモンブランでも
眺めてください。美味しいよねPARM。
この頃はまだUTMB出れるなんて思ってないし
こんな使い道あると思って撮ってないな笑
〜Courmyeur 83km地点
13時頃IN/OUT 関門13:15
滞在約5分
サポートの皆さんにお世話と
叱咤激励していただき
・カルピスのむ
・ボトル交換(さらば洗濯後のティッシュ)
・給水
・ボディーシートでさっと拭く
をして出発。
大きなエイドなので
入り口から出口までちょっと距離あるから
本当にギリギリだったら体育館の中を
走り抜けなきゃいけないのでは…🤔ムムッ
バタバタして出発したけど、
知ったお顔を見れてちょっとホッとした。
カロリーの塊は手に持って歩きながら摂取。
街中の水場で帽子や手ぬぐいをビチャらす。
あっつい。
ここからは登っても景色変わらないし
さっき登った気がするところをまた登る、
という繰り返しで全然進んでる気がしない…
どうなってるんだ…
ようやくBertoneを越えて
しばらくはちょっと平坦かなと思ったら
全然そんなことはない。
高低図の目盛りマジック。
これはまた関門ギリギリやということで
走れるところは走ってると
前後する日本人がいたので
ここの区間、こんなにアップダウンあると
思ってませんでしたよね!なんて
お互いに文句をブーブー言い合う。
しかしブーブー言ったところで
平坦にはならないので
また黙々と進んでいると
道端に知ったお顔が立っている。(NO幻覚)
まさかこんなとこで!
いけるいける!って言ってもらったので
この次の関門も間に合わさなければ!と走る。
ようやくエイドに向かって
降りはじめるけど、結構急な段差。
(へりを木で作ってるやつ)
でも走らないと間に合わない。
私についてきな!っていうおねえさんに
先行してもらい、一生懸命ついていく。
やっぱくだりはもうちょいダメージなく
綺麗に降りれるようになりたいなぁ。
〜Arnouvaz 101.2km地点
18時頃IN 関門18:15
駆け込んだエイドでは
「あと5分!」のアナウンス。
ひとまずさっきのおねえさんとは
やったね!とグータッチ(*´ω`*)Yeah!!
もうエイドが閉まるので
通常なら中身を出してカットしてるバーも
時間ないからこのまま持って行け!と
まるまる一本をもらう。
ここも水をもらってすぐ出発。
陽も落ちてきたし
この先のフェレ峠に向けて寒さ対策に
ババッとお着替えタイム。
なんか向こうの上の方に動く人影が見えるけど
気のせい気のせい…。無心で登る。
登り切ったら次は10kmくらい
ひたすらくだる。
もういいです、てくらいくだる。
もうフェレ峠登りたくない。
完走したい。やり直したくない。
暑い中、コンバル湖のあの山を登りたくない。
そんな気持ちで走り、ロードに出る。
距離がアバウトにしかわからんから
関門までもうすぐ?まだ?まだ?
沿道の人がエイドはあっち!
あと10分!がんばれ!と声かけてくれる。
でも全然それらしきものが見えない。
ほんとにあるの?ていうか道あってる?
向こうのほうに動く灯りが見え
こちらのライトに気がついて
大声で叫んでくれている。
まだ間に合う!がんばれ!
泣きそうになりながらも手を振って
その人たちの前を通り過ぎる。
建物は周りにあるけど
まだエイドらしきものは見えず
ゼーハーしてるけどまだ緩められない。
こっち〜!と声が聞こえゲートが見え
エイドに突っ込んでいく。
時計は見てないけど多分間に合った!
〜La fouly 115.8km地点
22時半頃IN 関門22:30
エイドマスターみたいな人が
関門時間の看板を指し示し、
もう時間がないと言っている。
あと1分だぞ!〉👨🦰
🐷〈水だけくれ!
40秒で入れろ!〉👨🦰
みたいなやりとりしながら
タンクに駆け寄り給水してエイドを飛び出す。
数十秒後、この関門はクローズ。
次に向かうコースに入る時、
Good luck‼︎ d( ̄  ̄) とおじさんが
送り出してくれた。
もう結構ラッキー続きだよ。
この先もお願い。
なんかおんたけみたいなガレたところもあり
ぼちぼち進む。ぼちぼち進むんだけど…
夜間ということもあるのか
もう飽きた飽きた飽きた
飽きたああああああああ
って口にして言うくらい
同じようなところを走る。
ほんとに進んでるのかな?
その場足踏みしてるだけやったりして。
さっきもこの根っこ跨いだような気がする。×5
しかしこんなコース、ほんまに
日本のどっかで見たことあるぞ。
ようやく一旦街中にでたので
このままChampexまで長いのぼりとはいえ
穏やかにいけるかなと思ったら
またループしてるんとちゃうか?てくらい
同じようなところを登り、登りに登って
また登り、眠気も追加で
ああもう本当にエイドはあるのか
ってくらいの時に後ろから
走れ!急げ!と声が迫る。
近くにいた人たちをどんどん吸収して
多分10人くらいのかたまりで必死に走り、
まだ?もう少しのはず!走れ!と
一体感が半端なかった。
登りだったこともありかなり苦しい。
けど、ここについて行かなければ。
エイド手前でまだ行ける行ける行ける!という
声に引っ張ってもらいエイドに飛び込む。
〜Champex-lac 129.6km地点
2時半頃IN 関門2:30
間に合った…
さっきまでの苦しさは消える。
苦しい、ってなんだろうね。
ツアーサポートTさんがいて
とりあえずエイドから出る。
Tさん曰くもうダメかと思った、と。
でも待っててくださってありがとう。
あ〝ぁ〝麦茶が沁みるゥー美味しいー(;ω;)
給水し補給食をとりあえずザックに
ぶっ込み、草餅を握りしめたところで
思い出したように
「カレー食べたかったです…🍛」と
言い残して出発。カレー…
思えばトレイルのレースで
カレー食べれたことないな…
信越も彩の国も…😢
食欲とか胃腸の問題ではなく時間がない。
ただそれだけ。
カレーのこと思い出せるくらいには
元気な状態でPlan de l'auを通過したものの
山の登り口で眠気が待っていた。
嫌いなタイプの路面の登りで
(好きなタイプもないけど)
ガレガレ、段差もまちまちの嫌なやつ。
眠い。最高に眠い。
大きめの石が顔に見える。
こういうのも幻覚ですかね?
木目が顔に見えるやつの石バージョン。
はぁ〜眠い。石がこっちやあっちを見ている。
大丈夫?て何度か後ろから声かけられる。
眠さMAXで相当フラフラしてた。
今すぐ寝たい。眠りたい。
でも横になったら終わりな気がするので
何回か立って目を瞑る、
カフェインを取る、食べる、と
夜明けとともにようやく覚醒しだす。
あとちょうど嫌いなタイプの路面からも
解放され、速度がちょっとだけあがった。
石がなくなった。
だからといって
好きなタイプの路面なわけでもない。
好きなタイプなんてあらへんがな。
山を越えて少しくだると出てくる
WSの小屋を一瞬Trientかと勘違いする。
まだここからひたすらくだり、
どんどこどんどこくだっていく。
次の関門もギリギリになりそう。
エイドがちらっと見えるとこまできた。
だけど自分のいる高さからすると
まだ相当に距離ありそう、てな状況が
これまでにも何度もあり結構メンタルにくる。
ひたすらくだり続ける。
いつもならこけたくない気持ちが勝って
ブレーキかけてしまうけど
ここで終わる方がもっといやだ、と
前の人を追って走って降りる。
やればできるんやん、と思いながら
ちょいちょい滑り落ちるァアアアーーー
乾燥してるからか結構土埃舞う道を進み
ぐるっとまわり込んでエイドへ駆け込む。
くそ!エイドはすぐそこなのに入り口が遠い!
〜Trient 146.2km地点
8時頃IN 関門8:00
すでに毎度お馴染みとなった入ってすぐに
Uターンして出ていくパターン。
取って入れて出す!と某2:50氏みたいな…。
ここでもツアーサポートがあり
待っててくれたAさんに
預けてた物だけ受け取らせて欲しいと伝える。
時間なくてエイドの奥まではいけず
出入り口近くの水道から水を入れ、
預けてた補給食だけもらって出発。
なんとなんとシフト外のFさんも
待っててくれて、いってらっしゃいと
見送ってくださった。
関門時刻までお待たせしてすみませんした…
でも嬉しいー╰(*´︶`*)╯FUJIを思い出すぜ。
いってきます!
太陽は出てるので明るかったけど
汗かいてることもありちょっとひんやり。
前を行く女性が
めちゃ寒いやんけ!でもこの後どうせ
暑くなるのよね!わかっとるわ!と
ひとり会話を完結させていた。
やだーわかるー( ◠‿◠ )と
後ろでひっそり頷きながら
またババッとお着替えタイム。
登り口の時点で次の関門まで
残り3時間を切っていた。
12km D+800m
間に合うかな…まずい。
なぜなら登りは結構急勾配。
さっきよりはマシなタイプの路面だけど
のろのろ…どんどん前の人と離れていく。
多分一番後ろになったと思う。
脚はちゃんと動いてるよと言いきかせ
急なところを登り終えると
スムーズに脚が動かせて2人組に追いつく。
どんだけ自分の登りが遅いのか…
ここまでにもう2時間近く使っていたので
時間ないよ、走らなあかん!と2人組を
まくしたてる。オラオラオラーー
登り切ったしもうあとはくだり!
と時計見たらもうひと登りあった。ゲロロ🐸
徐々に前の人たちにも追いつきはじめる。
でもなんかみんなどこか余裕だな…
と思ってたら案の定くだりで抜かれ
さっきの2人組も、もうかなり下の方まで
降りているのが見えた。
あの人たちはきっと間に合うはず。
自分も追いかけねば。
一生懸命にくだりながら
チラチラ時計を見るけど
残距離が全然縮まらない。
160kmあったゴールまでの距離も
気づけばあと30kmもないくらい。
でも全然減らない。
登り切った!と思った途中のCPで
次まで残り8kmだったのに
この8kmが全然縮まらない。
時間だけが感覚通りに過ぎていく。
もう走るしかないので
残り30分くらいから
時計は見ないことにした。
エイドが遥か下の方に見える。
ここでガレた道を凄い勢いでくだっていく
男性2人に抜かれる。
さ、さっき上の方で傍に腰かけて
フゥ…( ´_ゝ`)って顔してたアニキやんけ!
諦めてなかった!
圧倒的走力の差に吹っ飛ばされた感じ笑
間に合ったんかな🙄
ここでようやく頭が回りだし、走りながら
自分に足りなかった練習に気づく。
くだりの練習、そんなにできてなかった。
ちゃんとRUN+TRAILに小原さんが
書いてくれてたのに
トップランナーもしくは
タイムを狙う人の話だと捉えてしまっていた。
脚は動いてるし、まだ動けるけど
関門への駆け込みに耐える
くだりの脚が足りなかった。
高度順応に気を取られ過ぎたかな。
でもだからここまで来れたってのもあるよな。
暑さで関門延長!とかになってないかなぁ。
ゴミ拾いボラの方に真後ろにびったり
つかれて焦りつつもVallorcineの街中へ。
ここで真後ろにいたボラの方が
前に出てきて腕をバツにしながら
終了だからもう歩きなよ、って声がけ。
🐷〈いや、自分のために最後まで走ります。
返事は「好きにしなはれ」と
このジェスチャー🤷
あーーーーーーーーーーーー長かった!
自分のゴールはここ!ゴールまで走る!
道の向こうから、こっちに向かって
走ってきてくれる人の姿が見える。
サポートのSさんが出迎えてくれて
ゲートまでトゥギャザーしようぜ!と
一緒に走ってもろた。
スタート前、Sさんに
「(DNFせずに)会いにいきますからね!」
って言ってたんやけど
ほんとに会いに行く形になってしまった笑
Chamonixまであと18km。
自分の脚で戻りたかったな。
〜Vallorcine 158.3km地点
11時半頃IN 関門11:15
カットオフによりDNF
最後のピッをする前に
写真撮ったりなんやりしていたので
記録上ではもう少し後の打刻でしたが
だいたい15分くらいのオーバーだった。
脚が動かない!とか、お腸夫人ブチギレ💩!
ケロケロケロッピ🤮などはなかった。
Chamonixへ帰るだけの残量は
感覚的にもまだあったと思う。
単純に時間内に走れるだけの走力が
不足していた。
あとは、首の皮、餃子の皮一枚で
なんとかここまで繋いできたものの
いくつかの小さなマネジメントミスが
積み重なって、この区間でいよいよ
リカバリーがきかなくなりトドメを刺した、
そんな感じだな、とお迎えの車を待ちながら
落ち着いて振り返っていた。
運もいるけどラッキーだけじゃ辿り着けない。
帰り道
Chamonixまでは
ツアーサポートの皆さんと戻りました。
車だとあっという間。
ゴールに向かう選手を車の中から眺めました。
みんなすごいよ〜🥹お疲れ様〜!
悔しさは確かにあるんだけど
満足感に満ち溢れていて
Vallorcineまでこれたことが嬉しくて
最後まで諦めなくて本当によかった
という気持ちでいっぱいだった。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/155032905/picture_pc_b1f2270c9ca65dd285cfdd7ad0377845.jpg?width=1200)
あ〜自分もここまで来たかったな〜!
いつか必ず自分の脚で
Chamonixのあの地点まで戻るぞ。
数日前にこけた試走会で
La flegere(169.6km地点)から
ゴール(176.7km)までを走っているので
知らない道はLa flegereまでの
11kmだけになりました。
こうして2024 UTMBは
いつかの未来のための
壮大な試走となったのです…。
忘れる前に早く回収しにいかねば!
レース中はもちろんのこと
レース前からもいろんな方に
お世話になり、おかげで
楽しい思い出と悔しい気持ちを
自分の中に持つことができました。
皆さんありがとうございました!
そしてここまでお読みくださった方も
お付き合いありがとうございました☺️
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またいつか!