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「スペースポート(宇宙港)」 地球と宇宙を繋ぐ拠点

スペースポートとは


 スペースポートとはロケットやスペースプレーンを離発着するための施設です。スペースポートには公的研究機関(NASAやJAXA)専用のものと民間企業に開かれた商業用があります。また、発射方式の違いにより垂直式と水平式の2種類のタイプがあります。


スペースポートの条件


[周辺環境]
 ロケットは大量の燃料を積んでおり、使用済みの燃料タンクを切り落としながら宇宙を目指します。落下物が人口密集地に落ちると大変危険なため、周囲が海や砂漠などの非居住地であることが望ましいとされています。

[発射方向]
  発射方向は一般的に東向きが良いとされています。理由は発射の際に地球の自転の力を利用できるからです。そのため、多くの発射場では東向きにロケットを発射します。例外として、イスラエルは東側に多くの国がある為、西向きにロケットを発射しています。

[ 緯度 ]
  発射方向と同様、地球の自転の力を最大限に利用できる低緯度(赤道付近)が最も発射場として適しています。赤道付近では地球の自転速度は約1,700キロ(赤道の長さ約4万キロ ÷ 24時間 = 約1,700キロ)ですが、日本では約1,370キロです。高緯度になればなるほど、地球の自転速度が落ちます。そのため、高緯度でのロケット発射は赤道に比べてより多くのエネルギーが必要となります。


発射方式の種類


[垂直発射]
 垂直発射はよくニュース映像で見るような一般的な発射方法です。
地面に対して垂直に発射し宇宙を目指します。垂直方向に飛ぶことで抵抗が大きい大気圏を最短距離で通過することができます。大気圏では空気抵抗があるため、機体が高温になり、燃料も大量に必要になる為、最短距離で通過する必要があります。
 また、水平飛行するためには大きな翼が必要ですが、宇宙空間では大きな翼は不要なものになるため、垂直飛行が最も効率の良い発射方法だとされています。
 ただし、大規模な専用の発射場が必要となる為、インフラ整備に多額のコストがかかる点がデメリットです。

垂直発射イメージ図



[水平発射]

 水平発射は滑走路から飛び立つもしくは、飛行機に装着され必要な高度に達すると切り離されて宇宙に向けてロケットが飛びつたつという2種類あります。現在、
は後者の発射方法が主流です。
 水平発射はインフラ整備にかかる予算が少ないとのメリットがあります。しかし、飛行機で高高度までロケットを搬送する必要がある為、ロケットの大型化が困難というデメリットがあります。

水平発射イメージ図

 

世界のスペースポート一覧

スペースポートは世界各地にあります。
しかし、空港よりも条件が厳しく、需要も少ないため数はまだ少数です。
また、多くのスペースポートが公的機関所有であるため、商業利用できるスペースポートは少数です。

筆者作:世界の主な宇宙港一覧


まとめ

 世界のスペースポートは現在数十しかなく、空港の約3,500と比べるととても少ない状況です。今後宇宙ビジネスの拡大に伴い、スペースポートも増加し宇宙がより身近になることに期待したいです。

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