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ぐんま紅葉絶景旅

母がどうしても万座温泉に行きたいというので、両親とわたしの3人で万座温泉に行ってきた。今は姉妹が家にいないので3人暮らしで、よく3人で出かけたり旅行に行ったりしている。
30過ぎの女が両親と一緒に出かけたり、旅行をしているのは珍しいのか、旅先で出会った人から「いいわねえ」と言われることが多い。

このような運命になったのも、あの暗黒時代(自己紹介の記事参照)がなければこうなってはいなかったと思うので、改めて、ありがたいような気持ちになる。わたしの暗黒時代を支えてくれたのは間違いなく家族なので、家族にはとても感謝している。

標高約100メートルの高崎から1800メートルの万座温泉へ。
車で八ッ場ダム、草津を経由した。

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草津で昼食をとろうしたが、父が美味しいというお店は定休日。
「観光地あるある」ではあるが、平日の火曜水曜などは休みがちである。食材が切れると、営業時間に関わらず閉店するお店も多い。
平日休みのわたしには、こういうデメリットもあり残念に思う時もあるが、土日休みのように混雑しているところへわざわざ行かなくて済むのは楽である。いいのか悪いのかはわからないが、会社員時代から平日休みには慣れている。

しかし平日にも関わらず、行楽シーズンで、どこもお昼時で混雑し待たされていた。
そんな折、目の前が湯畑であるにもかかわらず、2階にお店があるためか席が空いていたお店を発見。しかも有名店らしい。名物の「生姜焼き」は想像していた生姜焼きとは全く異なり、あえてこちらが命名させて頂くなら「やわらか豚ステーキ生姜焼風」となるだろうか。高級ハムのような柔らかく分厚いお肉に生姜の風味がほんのりを感じられた。とても美味しかったのは言うまでもない。

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わたしは微食(少食より食べる量が少ない)なので実際に食べたのは、ほんの一切れだったが。食事はいつも家族でシェアしている。

草津の西の河原公園に向かう通りには、温泉まんじゅうの試食をほかほかの蒸し立てでまるまる1個、通りがかる人みんなに配っているお店がある。しかも温かいお茶付き。もう10年以上は続けられていると認識している。

最初にその光景を見た時には驚いたが、あんなに配ってしまったら赤字になって潰れるのではないかと心配になる。しかも往復すると2回くれる時もある。それでもいつも元気に配っている店員さんがいると、なんだか買いたくなってしまうから潰れないのだろうか。返報性の原理か、応援したくなる。

草津から万座に向かう道路から見えた浅間山界隈の幻想的な風景は圧巻だった。
山が全体的に紅葉していることもあって、自分の存在がちっぽけに思えるような迫力のある眺めだった。
山道のカーブの連続はつらいが、紅葉の中をドライブするのもとても楽しい。夕方になってくると陽の光に照らされた黄色や赤く染まった葉っぱたちが輝きを放つ。

万座の山頂が近づいてくると紅葉はなくなり、葉っぱのない白樺の森や、黄色の針葉樹が可愛らしく、もこもこと山を彩っていた。冬の山がよく絵画に描かれる理由が分かったような気がした。メルヘンチックで絵本の中の世界のようだった。
万座の紅葉を見るには遅かったようだが、その景色の変化を楽しめたので返って良かったかもしれない。

万座に到着すると景色は、また一変した。
茶色や白色の、大地の割れ目のような山肌に大きな岩がゴロゴロ。
(写真は一番上)
まるで恐竜が飛び出してきそうな不思議な地形があらわになっていた。ものすごくテンションが上がった。群馬県の秘境には、見たこともない地形の場所がいくつかある。今回の万座も驚いた景色の一つだ。

万座の温泉は、乳白色で硫化水素の臭いが強く感じられた。
内風呂の換気扇が、扇風機を直に浴びているような強風で、温泉の浴室にしては寒すぎたので、ちょうどいたスタッフの方に「換気扇は弱められないですか?」と聞いたら、硫化水素のガスで倒れるお客さんが出ないように強風で回さないといけないのだそう。

湯の花の量がとても多く、下にたくさん沈殿しており、湯の中で動くと白い湯の花が舞い上がり、色濃くなった。肌がヌルヌルして入っている時はとても気持ちよかったが、あとで肌がかぶれてしまった。とても濃度が濃いようだ。

翌朝、宿周辺の小さな森と牛池と湿原を散策した。
鏡面になって見える水面の澄んだ池を見たら、今年の夏行きたいと思っていて行けなかった長野の上高地や白駒池に行った気分になれた。

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帰りは軽井沢を経由。散り始めの紅葉をギリギリ楽しめた。

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紅葉を見に行くこと、春の桜や季節の花を見に行くことは、我が家では当たり前の行事となっている。むしろ見に行かない年があると、その季節を迎えた気がしない。

季節の自然を愛でる。ゆっくりとその中を歩いたり、写真を撮ったりすることで、マンネリ化した生活の中に刺激や癒し、感動を取り入れているのかもしれない。もはやライフワークである。

わたしたちの旅はつづく。

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