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第2回 演劇無料塾#1-緩やかに、創る-

きっとこの街も、思い出の場所になる。
忍翔さんは、どんな影響を与えていくんだろう。
俳優たちは何を思い、それぞれの人生に持ち帰るんだろう。

魅力的だと感じる方は、心がオープンな印象がある。
それが日常なのかもしれない。閉じてしまうことはあるんだろうか。


思わず踊りたくなりそうな体を抑える。
震えが止まらない。初舞台の時と同じ。


このノートは100時間で、何を連れてくるだろう。
誰に、出会わせてくれるだろう。


曖昧が好き。


真っ白なノートに黒の緩やかな線が入ってくる。
余白にすら、エネルギーの欠片が詰まっている。


みんな、できるよ。

実際に話すのは初めての方々。
各々とじっくり話す時間も作りたい。

「俳優はもうすでに必要なものは持っている。大人になり、萎縮していくから出せなくなっている。それを出せるように、外していく」


稽古場とここにいる仲間は安全だと体、脳、心でワークを通じ知っていく。いつか、クラウンをする時にこの安全がより活かされるはず。
張り詰めた空気が、水のように自在に形が変わる。
温かい空間ができあがっていく。


「どうだった?」「なぜ?」「何でそう思った?」

「具体的に言うと?」

忍翔さんが深掘りをしていく。
発言をしながら、聞きながら具体的な部分をメンバー自身が思い出す。気づいていく。


海外では俳優と演出家は対等な立場。
日本では少ない考え方とのこと。経験がないので驚いた。
きっと苦しむ人が多いはず。
忍翔さんの考え方が、行動が当たり前だと思っていた。映画や舞台のメイキングで、俳優が監督や演出家と話しあっているのを見ていたからだろうか。



同じ状況でも、感情は違う。
それに気づく。それでいい。感情は変えられない。

普段の感情だったらどう行動する?
違う行動を取ってみたらどうなる?
どう変化する?


参加者は表現者の経験がある影響か、心の緊張が解けるのが早かったような気がする。
ワークと忍翔さんの言葉使い、進行のおかげなのかもしれない。


ワーク「哲学対話」

俳優たちと忍翔さんの距離をより縮めた時間。

8つのルールに基づき、テーマ「良い演技、演劇とは何か?」について対話していく。


①テーマはあるが、何の発言をしてもいい
②否定的にならない
③発言せず聞くだけでもいい
④お互いに問いかける(問いを増やしていく)
⑤知識より経験をもとに話す(〜に言われて〜思った、もOK)
⑥話がかわってもいい
⑦まとまらなくていい
⑧途中で意見が変わってもいい
深刻にならなかったのはルールのおかげ。


  • インプロはリアルになる気がする。お客さんが見づらい時はどうしたらいいんだろう?

  • このルールがなかったら発言できなかったかもしれない

  • 感情は全て5歳になるまでに経験している

  • あの人にお願いしよう、と思わせる魅力がいる

  • 感情のオンとオフの間を埋めなきゃ…

  • 役(他人)への理解は困難

  • エネルギーをどうやって自分に落とし込むか?

  • 観客と俳優で伝わり方が違うが、心の琴線に触れたときに動かされるのでは?


「そんな過去を聞いていいの?」と思う秘密を話してくれた方も。勇気に感謝。素敵な空間ができていた証拠。
私もこの前同じように思われていたことに気づく。


同じ意見だけど、と前置きが時々出た。
話す人が違うと一言一句、同じ言葉は出ない。
魅力が言葉、雰囲気、行動に出る。

影響された出来事、出会った言葉。抱えた傷。気づかない地獄。
それらで人生は形成されているように思う。
だからこそ、舞台上で弱さを見せられると自分の何かを重ねてしまうのかもしれない。
救われなかった魂、夢見た希望、あの日の約束、「またね」が最後になった人々。

...なんて、当たり前のことだった。




初対面とは思えないほど、静かで熱いエネルギーで満ちていた。
とんでもない挑戦の目撃者になっている。
始まる前とは違う震えが起きた。

編集後記

脳の処理が追いつかない。言語化したいこと、まだまだある。いつか言葉にできる日にとっておこう。
たった4時間でノートは15ページ。
終わる頃には手書きのアルバムが出来上がる。まだ見ぬ誰かの支えに、自分の糧になるのだろうか。

構成を悩んだけど、考えたことは面白くなかった。
「今」心に響くか、で選びました。


この9人の過程を楽しみましょう。一緒に!!







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