東南アジア向けWeb広告の国別の特徴と注意事項(広告文編)
東南アジアは成長が著しく、進出している企業は多く存在しますが、国によって文化や言語が異なる多民族地域のため、より対象地域の言語、文化を理解したうえでプロモーションを実施していく必要があります。
東南アジア各国のインターネットの普及率
以下は東南アジア各国のインターネット普及率を表したグラフです。近年、東南アジアのインターネット普及率は急速に伸びていますが、インフラの発達などで地域によって大きな差が発生しております。
今後も東南アジア全体のインターネット普及率は増加すると予測できますが、各国の政治的な要因などで経済発展に格差が生じる可能性があり、各国のデジタル経済の動向を注視しておく必要があります。
出典:Global News View
https://globalnewsview.org/archives/11799
また、宗教も仏教・ヒンドゥー教・イスラム教・キリスト教と多岐にわたり、文化も中華圏の文化を色濃く反映した地域や、ヨーロッパ圏の植民地化の影響を残した地域など多く残っています。
そのため、プロモーションを実施する際は東南アジアとして纏めて考えるのではなく、国または地域ごとにターゲットを分けてプロモーションを行って頂く必要があります。
今回は東南アジアの中でもGDPランキング上位のインドネシア、タイ、フィリピンのWeb広告の特徴と注意事項をご紹介します。
インドネシア
インドネシアは東南アジア最大の人口を有しており経済規模も最も大きい地域で、大多数がマレー系、宗教はイスラム教が過半数を占めています。
we are socialとHootsuitが発表したインターネット普及率は64.8%と高い水準ではありませんが、1年間の増加は10%以上と、今後の伸びが期待できます。
出典:we are socialとHootsuit Digital 2020 Indonesia
https://datareportal.com/reports/digital-2020-indonesia
出典:we are socialとHootsuit Digital 2020 Indonesia
https://datareportal.com/reports/digital-2020-indonesia
また、インドネシア含む東南アジアでは、SNSの利用率が高くインターネットユーザーのほとんどがSNSを活用しています。
そのため、FacebookやInstagramなどを活用したSNS広告が効果的です。
また、人との繋がりや人の行動など重要視する国民性もあり、インフルエンサーマーケティングなども併せて行われております。
消費意欲は旺盛なものの、おおらかな面があるため危機感を煽る広告などはあまり受け入れられない傾向にあります。
また、ほとんどがイスラム教のため、Web広告においても宗教上の理由で受け入れられないケースがあり、信仰の程度はあるものの最低限のルールは守る必要があります。
例えば女性の肌を想像させるような文章などは控えるべきでしょう。
広告文の特徴
インドネシアの広告文の傾向としてはストレートで直接的な表現が多く「最新デザイン」「高品質」「豪華」などが好まれる傾向にあります。
本来広告では使えないような言い切り、断定をするような表現が使われているケースもあります。また東南アジアに限った話ではありませんが「●●すべき10選」などもよく使われており強く主張する広告文が多いです。
注意点
前述したようにストレートな表現が好まれる一方で射幸心を煽るような広告は嫌がられる可能性が高く、使用を控えることをおすすめします。
タイ
タイはインドネシアに次ぐGDP規模の国となり親日国としてもよく知られています。また、国民の9割以上が仏教徒です。
we are socialとHootsuitが発表したインターネット普及率は69.5%で、今後の伸びが期待されます。併せて、タイのデジタル広告費は増加傾向にあり、Digital Advertising Associationでは2019年度のデジタル広告市場は19%伸び600憶円(1THB = 3円)と言われています。
出典:we are socialとHootsuit Digital 2020 THAILAND
https://datareportal.com/reports/digital-2020-thailand
出典:we are socialとHootsuit Digital 2020 THAILAND
https://datareportal.com/reports/digital-2020-thailand
前述したインドネシアと同様に、タイでもSNSの利用率が高く、インターネットユーザーのほとんどがSNSを利用しています。we are socialとHootsuitの発表によれば、最も利率が高いプラットフォームはYoutube、次いでFacebook、LINEとなっています。そのため、タイでもSNS広告は積極的に活用されており、その中でも動画を活用したプロモーションが増えています。
広告文の特徴
インドネシアと同様にストレートで直接的な表現が使われる傾向はあるものの価格を訴求した内容や付加価値を全面に出す傾向があります。
そのため選択肢の多さや簡単にできる、ブランド価値などの表現をした広告文が好まれる傾向にあります。
また、価格訴求では、広告文が同じで価格が載っているものとそうでないものでは、効果に差が生まれると言われています。
注意点
タイは言語の特性により広告文が長くなってしまう傾向があるため、伝えたい事をコンパクトに纏めて頂く必要があります。他にも英語とタイ語の組み合わせなどを想定した文章も必要となります。
フィリピン
フィリピンは人口1億人を超えておりマレー系を主体とした多民族国家です。また、ASEAN唯一のキリスト教国となります。
we are socialとHootsuitが発表したインターネット普及率は67%で、今後の伸びが期待されます。また前述の国同様にSNSの利用率が高くFacebook、Youtubeなどが主流となります。
出典:we are socialとHootsuit Digital 2020 PHILIPPINES
https://datareportal.com/reports/digital-2020-philippines
出典:we are socialとHootsuit Digital 2020 PHILIPPINES
https://datareportal.com/reports/digital-2020-philippines
フィリピンでもSNS広告は積極的に活用されておりますが特に知人、親族など繋がりのある人の情報を重要視するので口コミなどバズマーケティングが効果的です。また、インフルエンサーの効果も高いため、積極的に活用することをお勧めします。
ただし、フィリピンの場合、食品・医薬品・化粧品などの商品は規制の対象となるため注意して広告出稿を行う必要があります。また、フィリピンでは英語を使える方が多いですが、フィリピン語(主にはタガログ語)で作成した広告の方が反応は良いので現地の言葉でプロモーションを行って頂く必要があります。
広告文の特徴
フィリピンの広告文は非常にシンプルで商品の機能などスペックの説明が多くなります。そのなかでも実績や事例など比較的多く使われる傾向にございます。そのためサービスの内容や商品スペック、実績などをしっかりと記載した広告文が好まれます。
注意点
前述したようにシンプルな文章を求められておりますので過剰な訴求は控えて頂く必要があります。フィリピンでは模倣品が多く出回っており消費者は敏感になっておりますので過剰な表現や訴求は怪しいと思われてしまう可能性があります。
まとめ
前述したように東南アジアと言っても国によって趣味趣向、言語が異なり、大きくプロモーション手法が異なるため、プロモーションを実施する際は現地を熟知した上で実施して頂く必要があります。
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