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ロータス・コンボはヒストリックでこそ使おう!

⇧の動画の記事です

お久しぶりです
Sp1ceと申します
今回はパイオニアマスターズによって構築可能となったロータス・コンボをヒストリック用にリチューンしたので紹介していきます!


そもそも『ロータス・コンボ』って何?

 『ロータス・コンボ』というのは《睡蓮の原野》を使いまわしてマナを増幅しながらデッキを回していき、なんやかんやして相手を倒しに行くデッキです。
 《睡蓮の原野》が3マナ出せる土地であることに着目し、これを2マナ以下の消費でアンタップすることで実質的な一時的マナブーストを行います。
 「パイオニアマスターズ」において《見えざる糸》と《砂時計の侍臣》を獲得したことで構築可能となりました。
 それぞれ《見えざる糸》は出せるマナの色がある程度自由になった《暗黒の儀式》、《砂時計の侍臣》はレガシー禁止カードの《ギタクシア派の調査》さえ上回る-1マナのドローソースに化けます。

"Black Lotus" の親戚です

今回の紹介デッキ概要

BO1用です

インポートデータ

Deck
4 Lotus Field (M20) 249
4 Underworld Breach (THB) 161
4 Hidden Strings (PIO) 328
4 Vizier of Tumbling Sands (AKR) 89
4 Tome Scour (PIO) 367
4 Expedition Map (FDN) 724
1 Wish (AFR) 166
1 Otawara, Soaring City (NEO) 271
2 Stifle (SCG) 52
4 Consign to Memory (MH3) 54
4 Sleight of Hand (WOE) 67
4 Spirebluff Canal (KLR) 286
1 Island (UST) 213
3 Shivan Reef (DMU) 255
4 Steam Vents (GRN) 257
1 Deserted Temple (MH3) 301
1 Into the Flood Maw (BLB) 52
1 Tendrils of Agony (STA) 34
4 Gamble (SPG) 24
4 Consider (MID) 44
1 Pact of Negation (AKR) 73

Sideboard
1 Grapeshot (STA) 39
1 Tendrils of Agony (STA) 34
1 Jace, Wielder of Mysteries (WAR) 54
1 Aeve, Progenitor Ooze (MH2) 148
1 Chatterstorm (MH2) 152
1 Alchemist's Gambit (VOW) 140

構築理念

 大前提として、現在のヒストリック環境でコンボデッキに許されたターン数は甘く見ても4ターンしかありません。

だいたいこいつのせい

 そのため、コンボデッキを使うためには以下の2種類のうちどちらかを達成するしかありません。

  • 少なくとも相手の妨害が無いなら安定して4ターン目には相手を倒せるコンボデッキである。

  • コンボルートを模索しながらも除去かブロッカーの供給を無理なく行うことができる。

 今回紹介するロータス・コンボにおいては1つ目の要素を達成することにしました。
 また現在のヒストリックBO1環境では、墓地対策を(カーンのウィッシュボードを除けば)基本的に《外科的摘出》に頼り切っています。そのため今回は《トーモッドの墓所》などの全体追放系については割り切って墓地利用多め速度早めで構築しています。

コンボパーツ一覧

 《睡蓮の原野》・《死の国からの脱出》・《秘本掃き》・《見えざる糸》の4種類です。

うち2種類がパイオニアマスターズ産

 以下のコンボルートでは初期盤面を場にアンタップ状態の《睡蓮の原野》と他の土地1枚以上・《死の国からの脱出》墓地に《秘本掃き》・《見えざる糸》と任意のカード3枚以上としていますが、例えば場にアンタップ状態の《睡蓮の原野》と他の土地1枚以上という部分は別にタップ状態であったとしても浮きマナ2があれば《見えざる糸》で達成可能ですし、《秘本掃き》も手札にあれば先に唱えることで墓地のその他任意のカード3枚以上という条件はそれだけで達成されます。
 要するに初期盤面≠コンボ条件というわけですが、初期盤面はコンボ道中必ず通るので、下記ではそれを初期盤面として扱うことにしました。

コンボルート

  • 初期盤面

    • 盤面に《死の国からの脱出》・アンタップ状態の《睡蓮の原野》・アンタップ状態の任意の土地1枚以上

    • 墓地に《秘本掃き》・《見えざる糸》

    • ⇧以外の墓地の枚数が3枚以上

  • コンボ手順

    1. 《睡蓮の原野》をタップして青3マナを出す

    2. もう片方の土地もタップして1マナを出す

    3. 《秘本掃き》を唱える(浮きマナ残り3、墓地+2)

    4. 《秘本掃き》をもう一度唱える(浮きマナ残り2、墓地+4)

    5. 《見えざる糸》を唱えて《睡蓮の原野》を含む土地2枚をアンタップする(浮きマナ残り0、墓地+1)

    6. 手順1に戻る

 いわゆる『ブリーチ・ストーム』と呼ばれたコンボルートですね。パイオニア環境においてフォーマット制定時から《死の国からの脱出》の禁止まで存在していたコンボルートです。
 上記の過程で墓地の枚数が1枚増えるので、デッキの枚数が許す限り墓地の枚数も増やすことが出来ます。
 墓地を貯めた後は《見えざる糸》でマナを出してから、道中で同じく貯まったストームカウントを活かして、《苦悶の触手》等でゲームを決めにいきます。
 回し方が文面じゃよくわからないよという方は、冒頭の動画の01:16〜をご参照下さい!


特筆採用カード解説

《ギャンブル》

 今回の紹介デッキの真のコンセプトです。
 というのも、今回の紹介デッキ『ロータス・コンボ』に組み込んだコンボルートは『ブリーチ・ストーム』と呼ばれる過去の遺産に過ぎません。従ってそんなものを紹介したとしても特に意味はありません。
 今回本当に紹介したかったのは《ギャンブル》を採用した『ロータス・コンボ』という部分で、ココにこそこのデッキリストの強みと独自性があります。

実質1マナで使える"悪魔の教示者"です

 《ギャンブル》は赤1マナの万能サーチカードで、コンボパーツのカード・タイプが異なっており、かつコンボパーツのうち2種類は墓地に落ちてもいいこのデッキだからこそ採用できる“悪魔の教示者”より強いサーチカードです。
 このカードを発見したとき、私は『ロータス・コンボ』をヒストリックで組めと神が仰っているのだと"理解"したのでした。

《探検の地図》

正直惰性での採用

 今回のデッキレシピにおける疑問枠その1です。分割3マナのサーチカードというのが兎に角弱く、また《睡蓮の原野》を素引きした場合のサーチ対象が《さびれた寺院》か《天上都市、大田原》しかないのも致命的です。
 前者はデッキ枚数並びに墓地の枚数が足りない、通常のコンボルートではフィニッシュまで完走できないとなった際に《見えざる糸》から3マナを産むために使用されますが、基本的にはオーバーキル気味の不要なカードです。また《天上都市、大田原》はメタカードの突破用ですが、BO1でこのカードに頼る場面はそう多くはありません。
 正直不採用にしてもいいんですが、代案も渋いのばかりだったのでなんとなく惰性で採用しています笑

《記憶への放逐》と《もみ消し》

実質2マナブースト

 《睡蓮の原野》はセットランド時に自分の土地を2枚生け贄に捧げなくてはなりませんが、その効果は誘発型能力に分類されています。そこで《記憶への放逐》と《もみ消し》を唱えれば、土地を喪うことを防いでくれるのです。
 注意点としてはフルコントロールモードの活用で、PC版であればCtrlキーの打ち込み、スマホ版ではプレイヤーアイコンの長押しを忘れると即負けになります。

《洪水の大口へ》と《否定の契約》

 この枠は対策の対策枠です。
 ちなみにどちらも疑問枠その2・その3ですが、特に《否定の契約》は相手のカウンター戦術に抗える貴重な札なので抜かない寄りだと考えています。
 それぞれピン刺しずつなのは《ギャンブル》で必要に応じてサーチしてくる対象として扱っているからですね。


おわりに

 今回は『ロータス・コンボ』をヒストリックで組んだものの紹介でした。
 いかがだったでしょうか?
 パイオニア環境に現存する『ロータス・コンボ』は正直コンボ初心者にお勧めするには難しすぎるデッキに仕上がっていると思いますが、今回のデッキリストはコンボが一本気なので初心者にも扱いやすい内容になっていると考えています。
 “コンボデッキ”というアーキタイプはその他(アグロ・コントロール等)のアーキタイプと異なり相手の妨害の何を想定し、何を対策し、何を割り切るかという見極めが非常に重要なものになっています。将棋のように一手差で勝ちにいくというマインドが大切で、特にカードゲーム以外の他ゲー出身者にこそ薦めるべきアーキタイプであることは間違いありません。
 コンボデッキの沼に一緒に浸かりませんか?

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