凝縮×凝縮トマト
文・撮影/長尾謙一
セミドライチェリートマト・オイル漬け
(素材のちから第39号より)
旨みの強い完熟したチェリートマトを、天日干ししてさらに旨みを凝縮させる。濃厚なトマトの旨みとともにやわらかな酸味と甘みもあわせ持つこのトマトは、イタリア料理の味のベースだ。
南イタリア産のチェリートマトを天日で干してセミドライに仕上げ、オイル、バジル、食塩のみで調理して缶に詰めている。フレッシュトマトのジューシーさとドライトマトの旨みをあわせ持つ。天日干しならではの凝縮された甘みと旨みは、そのままおつまみとして、またピッツァのトッピングに、パスタの具材やメイン料理の付け合わせとして幅広く使える。
こんなに小さなトマトが、これほど深い旨みを持っているのか。
濃厚なトマトの旨み、酸味、甘みが料理のベースをつくっている
「セミドライチェリートマト・オイル漬け」を1粒食べて一番に感じることは、トマトの旨み、酸味、甘みの濃厚さだろう。「セミドライチェリートマト・オイル漬け」の原料には完熟して旨みがのったチェリートマトを使う。
これを天日干ししてセミドライの状態まで乾燥させると、まさに〝凝縮×凝縮〟、旨みは深く濃厚になっていくのだ。
さらにこのトマトはやわらかな酸味と甘さも持っていて、フレッシュなチェリートマトのジューシーさも感じる。
「セミドライチェリートマト・オイル漬け」はチーズやサラミなどと一緒におつまみにするのもいいし、ピッツァやサラダのトッピングにももちろんおいしい。さらにこのトマトを細かく刻んだりミキサーで潰して他の素材と混ぜ合わせるとその仕上がりにグッと深みが出てくる。もともとトマトはグルタミン酸のかたまりだが、凝縮されたこのトマトを加えると旨みに厚みが加わるのだ。
試作したメニューをご紹介しよう。鴨、サーモン、イワシ、コンビーフと合わせてみると、それぞれの素材のおいしさを浮き立たせながら、さらに味に深みを生み出し、このトマトがすっかり料理のベースになっていることがよく分かる。こんなに小さなトマトが、これほど深い旨みを持っているのかと驚く。
アンティパストBOXをつくろう。
おうちでワインを楽しむシーンをターゲットにする
大好きなイタリアンでワインをたっぷりと楽しみたい。そう思いながらずっと我慢しているのは私だけだろうか。いや、きっと多いはずだ。いつもオーダーするアンティパストミストがたっぷり詰まったBOXを買って、今夜は家でワインを楽しみたい。きっとワインがすすむだろう。
①冷凍スカモルツァ・アフミカータ・スライス
スカモルツァチーズを一枚ずつスライスして冷凍
燻製の芳醇な香りが口いっぱいに広がるスカモルツァチーズは、スパイスなどとの相性も抜群。[内容量:150g(7枚)]
②グランドアンティパスト
イタリアらしい前菜用の野菜ミックス
小玉ねぎ、ピーマン、キュウリ、カルチョーフィ(アーティチョーク)、キノコ、オリーブなどが入っている。[内容量:830g]
③ワインに合うシャルキュトリー5種
ワインのおかわりを呼ぶテリーヌ
(左からポークのテリーヌ/カラブリア風テリーヌ/ラムとオリーブのテリーヌ/仔牛のテリーヌ/プロシュット・コットのゼリー寄せ)
シャルキュティエがつくる本格的テリーヌが解凍してカットするだけで簡単に提供できる。風味の違う個性的な5種類の味わいでワインはさらにおいしさを増す。[単品サイズ:47×40×(長さ)180mm]
④グリーンオリーブ
グリーンオリーブの塩水漬け
アンティパストやおつまみとして、または刻んでさまざまな料理に。イタリア料理に欠かせない名脇役「チェルサヌス」。[内容量:360g(固形210g)]
⑤冷凍モルタデッラ スライスパック
ボローニャの伝統的ソーセージ
極細挽きの肉に脂身を練り込んだモルタデッラ(ピスタチオ無しタイプ)。クセがなくまろやかな味わいはとても親しみやすい。[内容量:500g(約20枚)/直径:約13.5cm 厚さ:約1.4mm]
⑥冷凍サラミ・ミラノ スライスパック
イタリア産のサラミを国内でスライス&冷凍加工
古い伝統を誇るロンバルディア州特産の、イタリアでとてもポピュラーな中挽きサラミ。米粒大の豚の脂身が均等にちりばめられたまろやかな味わい。[内容量:100g(約24枚)/直径:約7cm 厚さ:約1mm]
⑦冷凍サラミ・ナポリ スライスパック
黒胡椒のきいたスパイシーなサラミ
散らばった大きめの脂が、粒の大きな黒胡椒が食感にも味にもアクセントを与えている。おつまみやパニーニ、ピッツァの具に最適。[内容量:100g(約19枚)/直径:約7.4cm 厚さ:約1mm]
テイクアウトチャンスを広げる
年末になるとレストランがつくるおせち料理がよく売れるのなら、週末にワインのおつまみBOXがあってもいいと思う。ランチBOX以外にもお客様の生活の中に消費シーンを見つけ商品を開発したい。
(2020年11月30日発行「素材のちから」第39号掲載記事)