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「NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024」感想。夢のもっと先へ、チーム水樹が提示する新しい水樹奈々の魅力。

6月15日の三重県営サンアリーナ公演を皮切りに宮城・和歌山・神奈川と全国4都市8公演をまわる、水樹奈々ライブツアー「NANA MIZUKI LIVE JUNGLE 2024」が昨日終幕した。

今回のツアー初日三重公演を終えた後のスペース(Xの音声配信)にて私はコロナ禍で開催したライブツアーシリーズの「LIVE HOME」「LIVE PARADE」と比べて今回の「LIVE JUNGLE」が一番好きと話した。
その理由については詳しく後述していきたいと思う。


セットリスト


1.Turn the World
2.囚われのBabel
3.禁断のレジスタンス
4.ETERNAL BLAZE
5.沈黙の果実/NEVER SURRENDER
6.Link or Chains
7.sympathy
8.Hungry Hungry
9.ドラマティックラブ/Sugar Doughnuts
10.Level Hi!
11.三重①天空のカナリア/三重②It's in the bag/宮城①ミュステリオン/宮城②COSMIC LOVE/和歌山①ファーストカレンダー/和歌山②アンティークナハトムジーク/神奈川①テルミドール/神奈川②New Sensation
12.Polaris/砂漠の海
13.優しい記憶
14.ADRENALIZED
15.UNBREAKABLE/DAYBREAKERS
16.革命デュアリズム/FINAL COMMANDER
17.POWER GATE/SUPER GENERATION
18.Love Brick/全力DREAMER
19.時空サファイア
20.suddenly 〜巡り合えて〜
21.chronicle of the sky
22.Phase 21
23.7月7日
24.TRANSMIGRATION/Trickster
25.Synchrogazer-Aufwhachen form-
26.SUPER GENERATION/76th Star

テーマについて


セットリストは神奈川二日目最終日のものを基準としている。
今回のLIVE JUNGLEは8公演ながら前回のLIVE PARADEの12公演39曲より2曲多い41曲となる。
「LIVE RUNNER」「LIVE HOME」「LIVE HEROES」「LIVE PARADE」は4部作のイメージとのことで、最終章にあたるLIVE PARADEでマスクを着用しながらも声出しが解禁された。
今回は制限が解除されマスク着用は任意とし、参加するスタイルとしては以前のように元に戻ったといえる。
しかし、今回のセトリやコンセプトの根幹にはコロナというものを引きずっていてリベンジ的な要素が強く感じられる。

まず今回のコンセプト
「共存と融合」
最初タイトルのJUNGLEという文字を見たときに私は文字をそのまま受け取った印象だった。
しかしあくまでJUNGLEとは比喩表現であり、今回のコンセプトを表現する為の例えに過ぎない。
そしてそれがなぜJUNGLEだったのかはステージ演出を見て理解できた。
自然の生の植物とステージセットの人工物との融合、さらには水の演出、
ウォータースクリーンでの演出では水を使い文字やナネットを描き、さらにはレーザーで蝶を描くなど光と水の融合で観客を沸かせた。

今回は自分なりに彼女たちが描く「LIVE JUNGLE」とはどういうものなのだろう、と想像を膨らませながら開幕当日を迎えた。
私はとても期待していたと思う。
「LIVE PARADE」から作りこみの質が格段に上がったように思える。
新たな演出チームの加入に加えサポートメンバーやチームもこの数年で顔ぶりを変えている。
ライブの一つの形が変わったと感じることができたのが前回であり、各々好き好きはあると思うが私は新しい試み、変化については肯定したいし、応援したいし、何よりも理解したいと思う。

私は製作チームでもなければただのファンに過ぎない。
奈々ちゃんやチーム水樹の考えていることをすべてを理解することや内情についても外から見えることしかわからない。
だからこそ彼女たちが何をやりたいのか、何をすべきなのか、今後どうしていくのかを理解したいと思うのだ。

そんな初日は本当にワクワクした。
客電が落ちるとオープニングムービーが流れる。
左右に配置された縦長のスクリーンには映画さながらの映像が映し出される。
私はアメコミが好きで奈々ちゃんも参加しているMCUシリーズの大ファンである。
ここでオープニングで流れている音声をフォロワーの方が和訳したものを紹介したい。
「地球から約100光年離れた恒星糸に位置するジャングル惑星へようこそ。探査が進行中のこの第7惑星の大気は主に窒素と酸素で構成され、高木や植物 を含む豊かな植生を育んでいる。微量なメタンやアンモニアが生命を維持 し、科学者やエンジニアにとって魅力的な研究対象である。
資源や環境有効活用し、人類の解放に貢献しようとする取り組みがさまざま な分野で進められている。人類は解放への暗号を解読するために、進化のメ カニズム、生態系内の相互作用、多様な生命体とのコミュニケーション手段 を探求し続ける。さらに、持続可能性、資源利用、廃棄物管理なども総合的に研究されている。
この挑戦の鍵を握るのは一人のエンジニア。その名は水樹奈々。彼女のジャングル研究施設へようこそ。
解放の可能性を」
といった内容らしい。この内容から察するに冒頭の映像は地球からジャングル惑星へと移動しているのではないか、もしくは惑星にてナネット同様長く眠っていたのか、そのどちらかだと思慮される。

のちのブリッジムービーで彼女が「おはようございます、今日は何日目だろう、ポッドの中に入ってるとわからなくなる、外は雨です」と調査記録のようなものを撮影している。
このことから奈々ちゃんはLEVEL7という研究機関の職員であると思われる。
彼女は世界をよくする(神奈川では地球)為の研究をしているという設定だとMCにて奈々ちゃんから説明があった。
そして研究を進める奈々ちゃんの姿はさながらMCUのトニー・スタークを彷彿とさせる。
一人地球から遠く離れた場所で研究をするというのは孤独だと私は感じる。
しかし彼女はそんな状況でもネイルを楽しんでいるのだ。
どんな時でも自分らしくいることの大切さ、そしてロボットのナネットとのやり取りをするお芝居は新鮮でこの世界観の虜になった。
雨というワードからDEATH STRANDINGが思い浮かんだこともあり、
要するに彼女の声優としての経験が垣間見える、魅力の詰まったムービーだと感じた。
特に冒頭の映像はこれから何かすごいことが起こるんじゃないかと思わせてくれた。
ブリッジムービーの古のアドバイザー「ヒロシ」こと神谷浩史氏とのやり取りもファンのニーズに応えつつも緊張と緩和が効いてとてもよかったと思う。
そして「コードの解読のキー」を「あなたが持つ言葉」「あなたが紡いできた言葉」とし黒板に書かれたコードである奈々語を解読し、研究施設の下から根が生え大きな幹が現れる。
「共存と融合」というテーマ、JUNGLEというコンセプトにおいては、現代の我々を取り巻く環境もそうであるし、コロナや環境の変化からくるライブやエンタメにも置ける多様性を表してるようにも感じた。
水樹奈々のライブやそれこそ水樹奈々に求める魅力も多様化していると私自身もファンをしていて感じることがある。
それを奈々ちゃんや三嶋さん、チームの方々も感じているはずである。

感想


以下曲について

1.Turn the World

世界を変える、という名のついたこの曲。
本当に何か変わるんじゃないかとそんな予感しかしなかった。
制限が解除されたからと言って今までと元通りにはならない。
世の中も環境も変わる中、コロナ禍の4部作を終え最初に提示する答え、意志のようなものを強く感じた。
「自分に正直でありたい」そのメッセージ性の強さと、我々ファンの声で完成するこの曲の選択に私はとても興奮した。

2.囚われのBabel

これまでの数年をここまで表した歌詞があっただろうか。
もちろんこの曲はそういう意図で製作された曲ではない。
「奪われた言葉より胸の共鳴-ひびき-を僕らは合図にできるはず」
声出しがなくても私は十分ライブを楽しんでいたし、でもそれはあくまで自分の感情だ、彼女はずっと待っていたんだと、この声をこの景色を。
まさに囚われていた声が解放されイントロとともに客席が沸くあの初日の感覚を私は今でもしっかりと覚えている。

3.禁断のレジスタンス

イントロとともに奈々ちゃんが観客を煽る姿が本当に好きだ。
「最高の夜にしよう!」とそれに我々も全力で応える。
間奏でも「タダじゃ帰さない」と気持ちが高揚するのがわかる。
HOMEでも歌われたのもあり、ここでも来るのかと感じた曲だ。
やはりこの開幕3曲は奈々ちゃんのメッセージ性が強く感じられる。
結果このゾーンは変更がないため、そういうことだと理解している。
この数年彼女たちはレジスタンスだった。
やりたいこと、やらなきゃいけないことをこの苦しい状況下でもやってきた。
今も状況は決していいとは言えないと思う。
その中でも絶対に抗い続けるんだというメッセージ。
そしてBabelから禁レジという流れで今回のJUNGLEのハードさがド頭でわかるようなハイカロリーさである。

4.ETERNAL BLAZE

ド頭3連発から攻め攻めの曲、と話す奈々ちゃん。
そしてやりたいことを詰め込んで情報過多、片時も目を離さないように!
とMCで話し奈々ちゃんの「出発です!」の掛け声とともにこの曲が始まる。
この曲は私が今までもこれからもきっとたくさん聞くであろう楽曲だ。
今回のテーマがゆえに選曲された曲ではないことは誰もがわかると思う。
そんな定番曲かつ、直近ではKING SUPER LIVE 2024でも披露されたこの曲で今回の目玉のウォータースクリーンの演出が始まる。
水の演出は個人的に特別刺さるということもなかったのだが、初日の観客の反応や、水と炎の演出、ETERNAL BLAZEと水で文字を描く演出は私も驚いた。
定番曲をJUNGLEというフィルターで最大限表現してきたのはとても好印象であり、つかみは抜群だと感じた。
個人的にエタブレの強めのベースがものすごく好み。

5.沈黙の果実/NEVER SURRENDER

なぜか5曲目でシタランティーノがステージから消える。
個人的にはこの入れ替えはNEVER SURRENDERのほうが好みである。
NEVER SURRENDERではMVや歌詞を意識して、スクリーンの映像のフレームが窓越しに奈々ちゃんを見るような形になっているのだがその窓が雨でぬれていたりと演出面も凝っている。
この2曲では個人的にだいぶ印象が変わるのだが、これも今回の土日連続
公演かつ8公演というパッケージならではだと感じた。

6.Link or Chains

独特なテンポ感とライブでは初披露ということもあり、初日では探り探り感はあったものの、公演を重ねるごとに浸透していった感覚がある。
この曲ではなぜか門Dがいなくなるわけだが、チャンプが笑顔でニコニコと演奏する姿が印象的だった。
和歌山からだと思うが、スクリーンの映像にフィルターがかかりカクついたような映像になっている。
「赤い月が照らす」のところでは奈々ちゃんの背後のモニターに赤い月が映し出される演出もあり、会場の照明も相まってムーディーな雰囲気を表現した。

7.sympathy

チェリボコーナー明け1曲目はダンサーを引き連れこの曲。
ヘッドセットではなくマイクを片手に踊るスタイルだ。
私はツアー前にリリースされたシングル「ADRENALIZED」に収録されている曲の3曲の中でこの曲が一番のお気に入りだった。
シングルの感想についてはこちらで語っているので時間があればお付き合い願いたい。
ジャングルにいる鳥をイメージしたという派手な衣装で登場した彼女。
「共鳴」や「共感」といった意味合いのあるこの楽曲は終演時のBGMにもなっていてどこか「LIVE JUNGLE」のイメージリーダーになっているような気もする(チェリボコーナーの楽曲「The Brave New World」にもsympathyという歌詞が存在する)
曲として好きなのもあるがサビで奈々ちゃんが片腕を上げて踊る姿とてもいい。
みんなで踊りたいという発言も事前にあったのだがとてもノリやすく、
みんなで楽しめる曲だと感じた。

8.Hungry Hungry

FCイベントにて初めて今回のツアーの告知VTRが出たときに流れていた曲である。
今回のテーマが「共存」と「融合」ということで私はラブソングがそれなりにピックされると読んでいた。
男女も共存を表す一つのテーマだと感じていたからだ。
確かにこれはラブソングである。
歌詞も現代的で、告知Vに使用されていたのもあるので納得感はある。
なか卯を100食以上食べたものとしては否が応でも身体が振付を覚えているのだ。

9.ドラマティックラブ/Sugar Doughnuts

Hungry Hungryに続きラブソング&ダンスコーナーである。
Sugar Doughnutsは多様性をテーマにしたラブソングである。
サビの振り付けやコーレスも楽しいし、前回のPARADEでは後半からのセトリ入りした為か今回もキャリーオーバーされている。
そして宮城2日目に初めて入れ替えで披露されたのがドラマティックラブである。
これは10年前のLIVE FLIGHT、そして私の一番好きなライブツアー、
LIVE ZIPANGUで披露された曲だ。
「みんなも踊ってね!」という奈々ちゃんの声に全力で応える。
ラブソングを予想していたがまさかココロが踊るようなBIG LOVEが来るとは…
ものすごく楽しかった。

10.Level Hi!

初日は間髪入れずに始まり面食らったが、2日目以降は演者がタオルを持つ都合なのか、我々がタオルを取り出す(そもそもタオル曲と知らない人もいるだろう)都合なのかドラム先行からの奈々ちゃんがタオルを用意してくださいと声掛けしてからのスタートに変更となった。
タオル曲とは曲の特性上、同一タイトルに複数入ることがなかなかないのだが、名曲が多く今回のLevel Hi!も個人的にテンションが上がる選曲ではあった。前回LIVE JOURNEYの時とは違い間奏でウェーブするという試みがなされた。

11.三重①天空のカナリア(一番グッとくる奈々ソンbyマーチン)

今回の企画コーナーはチェリボのナンバーワン奈々ソンということで、この企画の発案が奈々ちゃんであることが神奈川1日目のMCで明かされた。
今回の企画について私は素直に称賛を送りたい。
ファン同士で曲のことについて語ることはあれど演者が奈々ちゃんの楽曲についてどう思っているのかを知る機会は極めて少ない。
ましてやチェリボの面々は数々のアーティストのバックバンドを務める。
そんな一流の演奏者がプロの目線で奈々ちゃんの楽曲をどう見ているのか。
また思い入れや思い出を聞くことで楽曲に対してすごく前のめりになるというか向き合う姿勢が作れる。
初日のカナリアもそうで全く予想できない選曲だった。
テーマはあれど目線切り口が違うため、一貫性がなくだからこそ予想ができない、また何が来るかわからないというとてもいい企画だと感じた。

三重②It's in the bag(やっぱりナンバー1奈々ソンbyケニー)

これは唯一予想できたというか期待というかこれをみんな待っていたのではないかと感じたセレクトだった。
イントロで待ちわびていたものを目の当たりにするさまに表情が緩む。
ギター3人のユニゾンは格別だった。
思い出すだけでも鳥肌ものだ。
ちなみにこの曲の制作秘話として誰もコピーできないような曲を作ろうとしたところ自分が玉砕したとケニーが語っている。
今回はインスタグラムのリールにチェリボのおすすめポイントを奈々ちゃんが撮影し投稿するという新たな試みがなされており、通常だとあまり見えない演奏している手元や奈々ちゃんが撮影するからこその距離感でそれを楽しむことができる。

宮城①ミュステリオン(難曲への入り口奈々ソンbyイタルヴィッチ)

数々の難曲を弾きこなすいたるさんならではの選曲だなと感じた。
ミュステリオン自体好きな曲かといわれると大好きな曲ではないがLIVEとなると話は別なのだ。
難しいからこれは譜面を見ながらだと間に合わない為、覚えこんで譜面を見ずに弾けるようにしたと苦労話を披露しているが先日のキンスパではADRENALIZEDを「こんなもんだろ」と軽々演奏したことがマーチンにより明かされている。
ちなみに今回気づいたのだがいたるさんのみ譜面を使用していないことに気づいた(ほかのメンバーはタブレットが設置されているのを確認した)
これがいつからなのかはわからないので有識者の方は教えてほしい。

宮城②COSMIC LOVE(演奏してて一番アガる奈々ソンbyりゅーたん)

アガる曲といいながら、上げでもなく下げでもない。
1969年のビンテージベースをぶったたくのが気持ちいい曲だそうで、
Fu~と我々がコールするのがお気に入りポイントらしい。
奈々ちゃん自身もこの曲をりゅーたんが選んだ時意外!と感じたらしく、
かくいう自分もこれを選ぶんだ、と聴く側と演奏する側の違いを感じることができた。
そしてこのタイミングで上手側をチェリーボーイズ本館、
下手側をアネックスと評し間髪入れずに下手側にいたいたるさんに「俺も入れてくれよ」と返されてるのが面白かった。

和歌山①ファーストカレンダー(一番思い出深い奈々ソンbyチョーさん)

私はファーストカレンダーと聞くとLIVE ZIPANGUの企画コーナーを思い出す。
当時はチェリボ14番勝負と題し、チェリボメンバーと一対一で奈々ちゃんが歌を披露するというもの。
当時の企画でも私はトム君が演奏するエレクトーンでのファーストカレンダーが一番お気に入りでとても満たされ温かい気持ちになったのを覚えている。
その前に聞いたのはLIVE GRACE 2011で今思うと私は原曲を聞いたことがなかった。
この日はアリーナ前方の席だったこともあり奈々ちゃんの様子や、チョーさんの様子が肉眼ではっきり認識することができた。
演奏しながら歌詞を口ずさむチョーさんの姿に本当にこの曲が好きなんだなという気持ちが伝わってきたし、奈々ちゃんがこの曲を振付きで歌う姿を見たのも初めてだった。
LIVE DVDではきっと見ているのだろうがやはり生で体験した経験にはかなわない。
私は特定の曲を聴いて感動するというか、待ちわびているような曲もない。
ただ久しぶりに曲を聴いて震えるような多幸感というか琴線に触れた感覚を味わった。
私はこの曲がとても好きなのかもしれない。
そう感じた。

和歌山②アンティークナハトムジーク(一番緊張した奈々ソンby門D)

和歌山初日後の打ち上げの二次会でふと明日の企画なんだと思いますかと問われてすぐに浮かんだのがこの曲だった。
門D自身は先述したタイマン企画での思い出からこれを一番緊張した奈々ソンとして選択したが、私はLIVE FLIGHTでの印象が強かった。
過去の印象を塗り替えるほどのパフォーマンスに私も含め客席は熱狂したに違いない。

神奈川①テルミドール(一番奈々ちゃんと演奏したい奈々ソンbyチャンプ)

奈々ちゃんがこの企画を思いついて三嶋さんがチェリボのグループラインに投げた15分後にはテルミドールとチャンプから返事が来たという。
一番早かった!という奈々ちゃんにやはりNOёL~La neige~プレイヤーの
門倉千紗都推しとしてはゆるぎない信念があるようだ。
この曲の醍醐味はイントロとアウトロにあるといっても過言ではないほど、
私はこの曲のイントロが好きだ。
そしてチャンプとの相性もぴったりだろう。
この日はこの後歌う楽曲が入れ替えの砂漠の海だったこともあり、奈々ちゃんもMCで触れていたがつながりのいい選曲になっていた。

神奈川②New Sensation(僕が初めて出会ったナンバーワン奈々ソンby シタランティーノ)

LIVE HEROESから参加のシタランティーノ。
私は彼の演奏がすごく好きでLIVE HEROESの時からまた奈々ちゃんのLIVEに参加してほしいと思っていた。
当時は彼のパーソナルな部分を知ることがあまりできなかったが独特なキャラクターに私は完全に心つかまれてしまった。
水樹奈々という概念を知る前に居酒屋やお店の有線で聴いていたという。
チェリボ加入のきっかけに、奈々ちゃんのことをよく知らなかったシタランティーノは奈々ちゃんのことを知ろうとラジオスマイルギャングを聴いたところ、その放送にてNew Sensationが流れこれが奈々ちゃんの曲だったんだ!と驚いた曲だという。
意図した選曲でないとしても、このセットリストにNew Sensationが加わるとは、といった印象でさすがとしか言いようがない。
むしろ意図せず入ったことに感動する。

12.Polaris/砂漠の海

MCでここで一瞬クールダウンとアゲアゲゾーンからしっとりと聴くゾーンであることが奈々ちゃんから明かされるのだが、Polarisと砂漠の海では毛色が違いすぎるといった印象だ。
砂漠の海はしっとり聴けないぞ…と思いつつも意表を突いた入れ替えに驚かされるし、どちらも良いといえる。
入れ替え曲の違いで印象がここまで変わるのは珍しいが沈黙の果実/NEVER SURRENDERと同様ではっきりと好みがわかれるこの構成は個人的には面白いと感じる。
Polarisは会場がプラネタリウムのように満天の星空が描かれLIVE JOURNEYの時と比べて視覚的にも曲の世界観を演出していてバラードでありながら会場をうまく使っていたと感じる。
砂漠の海は対照的に砂漠の映像と赤みがかった照明で熱さを表現していた。
私は曲調こそ違えど迷いもがく中で進む道を見つけるという意味では表裏一体のように感じた。
個人的には演出込みでPolarisが好みである。

13.優しい記憶

ここでまた水の演出を使うわけだが、奈々ちゃんが階段を昇りウォータースクリーンと客席に背を向けて歌う演出がなされている。
これは今回のパッケージ的にアリーナツアーということもあり大多数がスクリーンを見る時間が長いことを考えると、カメラワークありきの演出ともいえる。
水の向こう側ににいるため肉眼で本人をとらえづらいのはそうなのだが、今回のパッケージであればこういう見せ方もありだとは個人的に思う。
特に水にレーザーで蝶を投影する演出は全会場で行っており、こだわりが感じられる(今回三重、神奈川以外は水量に会場の屋根が耐えられず噴水の演出に切り替えらえている)

14.ADRENALIZED

「あなたが持つ言葉」「あなたの中から湧き上がる言葉」「あなたが紡いできた言葉」それが解読のキーだというアドバイスからコードの解読に成功する研究員奈々。
そのブリッジムービーから始まるは彼女作詞のADRENALIZED。
まさしく彼女の持つ言葉、彼女の中から湧き上がる言葉、彼女が紡いできた言葉だ。
イントロのギターのサウンドがエンジンのエキゾーストのように響く。
ここからまさに第2章開始といったところだ。
開幕世界を変えると宣言した彼女が「新しい世界、楽しい時間を過ごしましょう」と歌うのだ。
何かが変わる予感を確信に変えるような運命だって乗りこなして行こうという彼女らしさが光る。

15.UNBREAKABLE/DAYBREAKERS

今回のツアーの日程を見た時、ふとある記憶がよぎった。
それは10年前の記憶2014年6月22日のことだ。
初の公演中止の日、忘れるわけのない日である。
砂漠の海では「10年たったらこんな話笑って語れるから」とあるが、
私はまだそうはいかないようである。
意図されたものか偶然の産物かそこは自分にとってどうでもよくて、
その10年後の宮城初日に入れ替えでDAYBREAKERSからUNBREAKABLEに変わったことは過去を引きずってるものとして来るものがあった。
DAYBREAKERSは「新しい世界」を歌うADRENALIZEDに対して、
こちらも夜明けも待つという意味を持つ。
「未来という時間は過去が塗り替えるもの」
この曲で一番好きなフレーズかもしれない。
この引きずっている過去が私の未来を塗り替えてくれるのかもしれないし、
過去の経験から未来を形成するという奈々ちゃんのモットーでもある「無駄な経験なんてない」という考えに通ずるものがある。

16.革命デュアリズム/FINAL COMMANDER

この2曲はともにLIVE HEROES 2023 -BLADE MODE-にて声出し解禁前に披露されており、どうしてもリベンジしたかったんだろうなという気持ちを感じた。
HEROES後にあのセトリで声出せないのはつらいよねと、よく発言していたのもあり奈々ちゃんもこのタイミングを心待ちにしていたのだろう。
PARADEではPreserved Rosesを披露しているので今回選曲されることも納得だろう。
FINAL COMMANDERではコーレスの部分がモニターに出るのだが、左右のスクリーンは縦長でステージ中央のモニターは特殊な形状をしており、
コーレス部分が映されているのに読めないという少し残念仕様になっている。
演出面をとるか実用性をとるかは難しい判断である。

17.POWER GATE/SUPER GENERATION

MCにてエネルギー満点笑顔キラキラの世界に突入と第2幕の説明をした奈々ちゃん。
ここでいう新しい世界が何なのかははっきりと読み取ることはできなかったがPOWER GATEという時代とSUPER GENERATIONの世代といった似て非なる切り口の楽曲をぶつける。
POWER GATEはETERNAL BLAZEとは違った奈々ちゃんのライブの醍醐味だと思うし、SUPER GENERATIONのまさに私のとって世代の曲である。
両方大切にしたいと思うが最近このタイプの入れ替えが多く感じる。
曲数の制限の中やはり表現に幅を持たせるとこういった入れ替えは奈々ちゃんの曲が増えていく限りあるのだと感じる。
私も曲に対して思い入れもあるし大切だと思うこともあるが、それは奈々ちゃんも同じでありすべての曲の価値は等価値であって奈々ちゃんたちもそれを承知でセトリを組んでいると思うので今後もこの曲とこの曲が入れ替わるんだみたいなことは多くなっていくのかなと感じた。

18.Love Brick/全力DREAMER

全力DREAMERとLove Brickの入れ替えもまただいぶ印象が違う。
歌詞や掛け合いを考えると「新しい世界」「真実(ほんとう)の世界」のLove Brickのほうがテーマとしてしっくりくる。
夢を恋に比喩して歌う全力DREAMERと恋心を歌うLove Brickの対比は最初正直わからなかったのだが(Love Brickがしっくりきすぎる)
このあとの入れ替え曲や全体を広く見た時に「夢」という意味について考えることとなった。
大まかなテーマは「共存と融合」だが、MCでは「絆」や
「新しい世界」「未来」をテーマにも選曲していることを明かし、
「私らしいライブを作る」という発言から全力DREAMERという選曲は水樹奈々らしさがすごく出た選曲だなと腑に落ちた。
両方とも大好きな曲なのでうれしかったし、特にLove Brickは昨年のアレンジも悪くなかったが、奈々ちゃんと掛け合いをして、たくさん跳んで、本当に帰りたくない!と思わせてくれる曲なのでオリジナルがこんなに早く聞けるとは思っていなかった。
イントロで足がばねのようにはね出す感覚はLove Brickならではだ。
ちなみに奈々ちゃんコールは「今日も飛び越え~2拍あけて奈々ちゃん!」のタイミングである。

19.時空サファイア

50年経ってもみんなと過ごした時間は色あせずキラキラに輝いているという意味があると明かした。
この曲も個人的にはアガった選曲だった。
入れ替え枠だと予想していたが固定だったのも驚いた。
「絆」やつながりをテーマにしたとき「記憶」というのはみんなをつなぐ重要なファクターなのだ。

20.suddenly 〜巡り合えて〜

本編ラストにあたるこの曲。
奈々ちゃんはこの曲の前のMCで「みんなの声が聴きたいと思って作ったセトリ」「みんなの声で完成する曲、だるまの目玉を入れるようなもの」と発言していた。
私はマスクがあっても声出しできなくても不満はなかった。
普通に楽しかったし、苦に感じることはなかった。
しかし、私はそうであっても奈々ちゃんはそうじゃなかった。
私はLIVEがあるだけで幸せだったし、奈々ちゃんの楽曲に触れられるだけでよかったのだが、奈々ちゃんがこの日をどれだけ待ちかねていたのかということが伝わってきた。
選曲理由について、みんなに巡り合えたご縁に感謝という発言があるが、実はピンと来なくて、タイトルよりは歌詞のほうがしっくりくるといったのが正直なとこである「想い出を塗り変えて 歩き始めるんだね 疑いも寂しさも サヨナラして」このフレーズは直接的ではないが未来を歌っていてとてもいいと思う。
なのでこの曲がこの位置に来ること自体は不満はないし、この曲で声を出して跳ぶことが奈々ちゃんたちにも伝わっているんだなと嬉しくなった。
正直この流れでこの曲はだいぶキツいのだが(入れ替えがLove Brickなら尚のこと)そこは奈々ちゃんの期待に応えるため全力を出すほかない。

21.chronicle of the sky

アンコール1曲目にあたるこの曲。
客電の落ちた暗い会場がイントロとともに明るくなる。
それはまさにまぶしい光のように視界が開ける。
「夢」「未来」「明日」を歌う曲と奈々ちゃんの表情がとてもいい。
常に前を向いていく、水樹奈々らしさがあふれている。
彼女だけでなく我々にも立ち止まる暇を与えないような彼女のまぶしさがそこにあった。
そして特筆すべきがベースラインである。
ものすごくいい。今回は特に各楽器の音がよく聞こえるがベースが強めだとほんとにうれしく思う。
神奈川1日目の奈々ちゃんはお団子を左右に2つつけての登場だったのだが、可愛くて見とれてしまった。

22.Phase 21

明るい未来を歌うだけでなく変化していく世界への覚悟を歌うこの曲。
初披露されたときは我々は一緒にこぶしを上げて声を出すことはできなかった。
LIVE RUNNER 2020 → 2022はまさに制限下でのライブ開催ということで、参加する側も参加しない選択をした側も開催する側も何が正解なのかわからない状況だったと思う。
あの公演は個人的にやりたいことだったのかと考えた時、「やらなきゃいけないこと」だったのかもしれないと感じることもある。
ただ今回は違う、声を上げるのは彼女だけじゃない。
会場の全員で声を上げ一つになったことは心を揺さぶられた。

23.7月7日

神奈川2日目のみ奈々ちゃんの「今日は七夕ですね」「どうしても歌いたい曲があります」「来年に計画されていること、皆さんにいっぱい会うことがかないますように」と披露されたのがこの曲だ。
予定調和だとかお約束だとかそういう意見もあるだろう。
ただ私はこの曲を歌う彼女の声、言葉、表情すべてが心の琴線に触れたのだ。
なかなか後半にバラードが来ることは少なくなってきたが、私は彼女のバラードが好きだ。
しかしたくさん求めるつもりはない。
知足安分は弁えている。
だからこそこの貴重な機会に心から満足することができる。
歌いながら涙を浮かべた彼女の涙の意味を考えていたら自分も落涙していた。
私には彼女の涙の意味は分からなかったがあの表情は頭から離れないのだ。

24.TRANSMIGRATION/Trickster

TRANSMIGRATIONは歌謡曲との融合という発言からセトリ入りするだろうと予想していた人も多い。
この曲もLIVE RUNNER 2020 → 2022で歌われた曲である。
今回は声を出し全力で跳んで奈々ちゃんに応えることができた。
コンセプト的にはTRANSMIGRATIONのほうがしっくりくるのでは?
と、Tricksterとの入れ替えに疑問を持つ人もいるようだが、今回はある種二面性を持っていると私は感じている。
Tricksterを聴いて感じたことは一つ。
それは我々が今見ているのは彼女の夢のもっと先の物語なのではないかということである。
これについては後述するが、曲としてはいたるさんのギターに、最後奈々ちゃんの声だけで曲が終わる構成など実は大好きな曲だったりする。
「私らしい」彼女の言葉で紡いだこの楽曲がここに来ることは個人的に納得感は強い。

25.Synchrogazer-Aufwhachen form-

この時は原曲ではあるがLIVE RUNNER 2020 → 2022で開幕を飾った曲である。
中止になったLIVE RUNNER 2020からキャリーオーバーされていることが明かされているが、あの誰もが不安でどうするのがいいのか何が正解なのかわからない状況下でも彼女の提示する答えはシンプルだった。
「私の歌を聴いてください」
それは今も変わらないアフターコロナという言葉が神奈川2日目に初めて奈々ちゃんの口から言葉として出たが、この新しい世界でも彼女は変わらず
「私の歌を聴いてください」と我々に語り掛けるのだ。
このSynchrogazer-Aufwhachen form-は原曲と違い長い前奏で始まるわけだが、その間に観客を煽りボルテージを上げるさまは演歌の前口上を彷彿とさせる。
本来は司会者が演歌や歌謡曲を盛り上げるためにイントロ部分で曲を紹介するものなのだが、それをセルフでやってのけるまさに演歌畑出身の彼女ならではの融合である。
そしてこれが実質LIVE JUNGLEのラストである。
個人的にはアニメ最終話のエンディングにオープニングが流れるようなエモさもあってかなり興奮した曲だ。

26.SUPER GENERATION/76th Star

7月6日の神奈川初日に「明日でツアーが終わると思うと名残惜しくて名残惜しくて…」と帰ってきてくれた奈々ちゃん。
「なにをやろうかとおもったんだけど明日は7月7日で七夕でしょ?その前日にこの曲歌いたいなって曲があったんですよ」と始まったのが76th Starだ。
可愛い振付に見とれる間もなく身体が反応する。
奈々ちゃんの話しぶりから「もしや…」とその予想が当たる驚きは瞬時に喜びに変わる。
LIVE PARK 2016以来の8年ぶりに聞いたが案外身体が覚えているものである。
お団子ヘアーも相まって本当にかわいくて笑顔で終わることができた。
神奈川2日目は「帰りたくなくて戻ってきちゃいました」「もうちょっとみんなと過ごしてもいいですか」「もう1曲歌ってもいい?」とステージに帰ってきてくれた奈々ちゃん。
「やっぱりこの曲だな」「みんなの声との融合、みんなに育ててもらった大切な曲」「アフターコロナでいろいろ様変わりする時代に自分らしく突き進んで自分自身を認めてあげて自分自身を大切にしてあげて」と話すと胸がいっぱいになり感極まったのかどなりをやり直す場面が見受けられた。
気を取り直して
「世代を越えてひとつになっていくよ、私たちの時代が素晴らしい」とタイトルコールされたのがこのSUPER GENERATIONである。
新しい曲でなく最後のピースのようにかけたところにはめるこの構成は、
PARADEでもそうであった。
それだけ元のセットリストが作りこまれているということだと私は理解している。
彼女の持つ言葉、彼女の中から湧き上がる言葉、彼女が紡いできた言葉、
それは我々も紡いでいかなければいけない。
彼女らしさとは自分らしくいる自分を認めてあげること。
JUNGLEというテーマで共存と融合を描くうえで様々な世代が集まる彼女のライブはみんなが一つになれる、彼女が我々が自分らしくいられる居場所なのかもしれない。

PARADE~JUNGLEを経て私が感じたこと

PARADEから水樹奈々のライブというものが一つ形を変えたように感じていて、それは演出の質というかつくりこみが上がったこと。
あとは以前と比べ曲数が減ったこと。
これは曲数が減ったからどうということではなくただ構成が変わったことは誰が見ても明らかだと思う。
あとはチケット代である。
奈々ちゃんのチケット代は今回アリーナツアーということもあり依然と比べ割高感を感じているファンも少なくはない。
もちろんもろもろのコスト高が影響しているのもあるが、水樹奈々はキングレコードのフラッグシップであり、新しいことに挑戦しなければいけないし、挑戦できる環境でもあるということである。
私は水の演出を見た時「これは高くなるな」と思った。
だからと言ってこれをやめて価格を安くしろとは思わない。
アンコールの構成についても、「みんなの声で完成する」という発言から
以前と違い本編ラスト以降のアンコールにもテーマやコンセプトを重視した楽曲が配置されている。
予定調和でもお約束でも彼女の歌に興奮し涙する感情は本物なのではないかと私は思うのだ。

フラスタ企画にしてもそうである。
あれは「フラスタ」という言葉を運営が親しみを込めて使ったものだがその表現から誤解を生み一部批判的な意見も散見された。

あの企画はいわゆるフラスタを出すノウハウがないような層に向けたもので、私はそういった人でもお金を払うだけで貢献できる、参加することができるといった試みを実施したところは評価したいと思う。

何かできないかと考え何か新しい試みが実施されることはコンテンツとしていい方向だと思う。
絵をかいてフラスタのデザインを考えて業者とやり取りをし、人を募ることができる人たち。
そしてその成功体験がある人たちはいいかもしれないが、そうでない人たちもたくさんいる。
そういった人たちの受け皿としては私はそういう意見が出て企画として通ったことはすごくいいことだと思う。
私も今回この企画に参加してスクリーンに名前が載った時素直にうれしいと感じた。
もちろん一回出せばいいかなとも思ったし、改善点や課題もたくさん見えてきている。

今後奈々ちゃんだけじゃなくチームとしても新しい試みを今後たくさん実施していくと思う。
チーム内も若いスタッフも増えてきているようだし、それがチーム運営に生かされていると感じることもある。
例えばインスタグラムに力を入れているのもそうだ。
ファンのニーズに合わせたものであるが割と古い人間は苦労しているところもあるだろう。
しかし時代を鑑みてこの戦略は正しいと思う。
(SNS等についてはまた別の機会にでも語りたいと思う)
それに対して我々も正しい方法でアウトプットしていきたいと感じる。

そしてここから私が感じた奈々ちゃんの夢についてである。

夢について

私は2011年からLIVEに参加しており武道館は立ち合えていないが、初の東京ドーム、甲子園、そしてテレビの前ではあったが初の紅白も体験している。
動員数、公演数を増やしセールスでも好調な結果を残すなど、彼女の活躍や偉業がいちファンながら自分のことのようにうれしかったし、誇らしかった。
そういう夢を叶え続ける彼女の姿に熱狂したというファンも多く私は知っているし私自身もそうだった。
それを考えた時に今の彼女の夢とは何だろうという疑問が私の中に浮かぶ。
正直彼女は夢を叶え切ってしまったように感じている。
多分私がもし彼女に夢を聞くことができれば77歳ライブと答える気がする。
それはたぶん本当で嘘ではないのだが、5年10年スパンで叶えたい夢というのが何なのか、そして今後奈々ちゃんやチーム水樹が提示する彼女の魅力とは何だろうと考えている。
この話題についてはツアー期間中何度も話したが見つけることができなかった。
この話をするとナゴヤドームの話が出るがそれはやりたいことではあっても夢かといわれるとそうではないと私は感じている。

ゴールだったものが今スタートになる

水樹奈々にとっての夢を考えた時、彼女はたくさんの夢を実現し、
私たちを見たことのない場所へ連れて行ってくれた。
しかし、新しい価値、魅力を常に提示していくのが水樹奈々でありチーム水樹である。
例えば今回でいうと水の演出だったりがそれに当たると思う。
生の植物と人工物の融合。
今回は奈々ライブではお約束の箱ものもなかった。
構成をしっかりし造り込むことで余白がなくなってるのも事実ではあるが、今後も変化や新しい試みに挑戦をしていくと思う。
いわば彼女たちはスタートにいるのだ。
コロナだけがすべてではないがエンタメや音楽、娯楽の多様化で今まで通りとはいかない環境の中で、新しい価値や魅力を模索し、自分らしさや、未来を歌う姿がとても印象的だった。
JUNGLEはそんなこれからの水樹奈々の方向性が垣間見えたライブだったと感じる。
またここから始まっていくのだと。
それこそTricksterの歌詞にあるように私たちは夢のもっと先の物語を今見ているのかもしれないとそう感じた。
もちろんLIVEの演出や見せ方についても今後どんどん変化していくと思うし、ファンとしてその変化についていきたいと思う。
すべてを肯定し、盲目的になるつもりはないが、少なくとも奈々ちゃんサイドがどういう意図でどうしようとしているのかを理解したいとはずっと思っている。

オリジナルアルバムへの期待と25周年

神奈川2日目にてオリジナルアルバムの製作と来年の活動について発表があった。
私は奈々ちゃんがどういった表現をするのか、そしてその表現の触れられることが今から楽しみで仕方ない。
次のライブやイベントについて言及はなかったが、今回のJUNGLEのように時期や期間、公演数については少なからず理由が存在するわけで、今後もたくさん公演数をできなかったり会場確保や日程調整がうまくいかないこともあるだろうが、こうやってLIVEがあって参加できることは幸せだと感じる。
8公演という数が物足りなくないといえばうそになるが、それでも十分楽しませてもらったといえるだろう。

あとがき

今回は短期集中型のツアーということもありMCでも奈々ちゃんがコンセプトや演出、選曲理由などLIVEについて理解してもらおうと説明する姿が印象的だった。
先述の通りHOME、PARADE、JUNGLEでは私はJUNGLEが一番好きだ。
しかしすべてのタイトルだとJUNGLEはトップ3には入らない。
偉そうなことを言っておいて私も過去のスタイルに思い入れがあるのは確かだ。
しかし常に前を向き新しい世界を提示してくれる彼女に私は期待しかない。
8公演、期間として4週間しかなかったがとても濃い時間となった。

今回のJUNGLEで初めて奈々ちゃんに触れた人たちも私は知っている。
新規だとか初めては関係ない、たくさん参加していたり昔から彼女を知っていたりしていても見たことのない表情、表現を見せてくれるのが彼女なのだ。
新しい人ほどそれが多い、それは幸せなことだと思う。
これは素直な気持ちである。
奈々ちゃん楽しい思い出をありがとう。











 







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