色証厳選の沼、そしてヨクバリスの沼
私が初めてヨクバリス・・もとい、ホシガリスと出会ったのは、ポケモン剣盾だ。当時発売前予告ではカジリガメやアーマーガァなど、進化後や少し後から出てくるポケモンたちが紹介されており、序盤出現ポケモンの情報はほとんどない状態で始めたため、例の森でホシガリスと初めて出会った時は、
『おいこれ進〇ゼミでやってないぞ!?』
とよくわからない驚き方をしたものだった。その後も木の実をゆすればそれなりにインパクトのある顔のヨクバリスが落ちてきて驚いたりなどして、そこそこ印象に残っている。
しかしその後、別にPTに組み込んだわけでもなく、ただ図鑑を埋めるためだけに捕獲して終わった。SVで再登場した際も、そうなる予定だったのだが・・サムネのヨクバリスを捕獲するまでの経緯を、今回は書き連ねていこうと思う。
最初にヨクバリス(ホシガリス)の厳選をしていたのは私ではない。とある動画配信でよく相席する視聴者様だ。だが色証厳選(色違いかつ証もち。ここでは感情証もとい雰囲気証を求める人々が多い)でリス厳選地獄から抜け出せず、長らく沼った後やっとのことで雰囲気証を捕獲したかと思うと、今度は『皆もリスを厳選しないか』と足首掴んで沼に引き摺り込む勢いで誘ってきたのである。いわゆる「みちづれコミュニケーション」だ。
私はガチの無理強いは嫌いだが、少々強引なユーモアにはめっぽう弱かった。引きずられながら「助けてー」と言いつつ、内心「わ〜い」と思っている、それが私なのだ。「ンモー(植田⚪︎さし)」と言いながらも半分乗り気で厳選を始めた。地獄の始まりになるとも知らずに呑気なものである。
ヨクバリス(ホシガリス)の厳選はノーマルタイプが故の出現場所競合ポケモンに悩まされる。ワシボン、シルシュルー、ホーホー、ムックル、場所によって必ずノーマルタイプの誰かがいるため困難を極める。なんならそうぐうパワーレベル3をつけても、全然関係ないポケモンが出現したりもする。
そして偶然なのか否か、色判定が困難なわけでもないのに光った個体を見つけられない。走っては休んで、休んでは休んで、トーフや焼きチョリソー、スパイスを消費しながら「これって普通イーブイでやるんじゃね?」と疑念を抱きつつ、ゲットしたヨクバリスがこの2体だ。
天候証と感情証を手に入れられ、ほっと一息ついたのである。
しかしこのリスが、後々私の手を取り、別の沼へ引きずりこむことになる。
きっかけは試しに育成して対戦に出した時だった。対面はカイリュー。けたぐりを入れられたのだが、全く微動だにしない。
目が点になった。私もその時まで知らなかったのだ。ヨクバリスの体重は6.0kg、けたぐりのダメージは最低値だ。見た目詐欺にもほどがある。さらにBに振っていれば、「何か当たったかな?」くらいの顔でバトル場にいるのである。
なんちゅう佇まいや🐿️
貫禄があるのに顔のせいでなんだか気が抜ける。もっさりした尻尾、強めの顔面、ポップな服さえ着れば遊園地で風船を配れそうな出で立ち。だけど強力な物理技をいなしつつ、きのみを食べてほおぶくろで強化しながら回復していく。
頼もしい🐿️
こうしてだんだんに、「ヨクバリスで勝ちたい」欲が少しずつ増えていき、育成の方向性を考えるようになり、ピクニックしてみたり(すぐ寝る)、つれ歩いててみたり(すぐボールに戻る)、写真を撮ってみたりするうちにズブズブ沼にハマっていき、そして最終的に『誕生日にはヨクバリス(ホシガリス)を厳選して運命証をつけよう』と思うまでに至ったのである。
人間、いつどんなタイミングで、どんなポケモンに沼るかわからないものだ。別にグッズは集めてないし、ヨクバリスに囲まれて過ごしたいとは思っていないし、もし一緒に暮らすならヨクバリスとも思っていないのだが(食費がエグそうなので)ふとした時に頭の中のヨクバリスがひょっこり現れて、おどけた様子で私を楽しませてくれるのだ。対戦で勝っても負けても、一緒にいると楽しい。それが私にとってのヨクバリスなのだ。
と、こういった形で記事の方は締めくくらせていただくが、実際一緒に暮らしてみたいポケモンは・・エレザードかなあ。自家発電してくれそう。