人生を共にする物を持ちたい
長く使ってきたものは、そこに思い出がある。自分の人生を一緒に生きてきたもの。
人生とは、そんなものを一つずつ増やしてゆく道じゃないかと思います。
それは始めからできるものではありません。
始めは新しいもの、新しいものが欲しくなる。
そうやって、新しいものを買っては捨て、買っては捨てを繰り返してゆくうちに、新しいものを買っても、今あるものと変わらないなと感じるようになります。
だから、それからは一つのものを長く使ってゆこうと思うようになります。
もちろん、消耗品まで長く使ってゆく訳ではありません。
しかし、一つ買ったら、それを長く使ってゆけるものは、大事に使いながら、自分の人生を共に過ごしてゆきたいなと思うようになります。
そんなものは傷ついてきたら、お金をかけて修復してでも使おうと思います。
なぜなら代わりが効かないからです。
そんな一生涯使ってゆくものが、生きてゆくうちに一つずつ増えてゆく。
それって本当に素晴らしいなあと思わずにはおれません。
そして、死んだ時に子供たちから、おじいちゃん、これいつも使っていたねと言われたいものです。